チロルチョコを食べた
お客さん宅にて。外が晴れてきて、レースのカーテン越しに光が入ってきた。27℃の設定温度で暖められている室内は慣れない他人の家の匂いで充満している。私は営業に行っているんだけど、まったく営業とは関係ない時間を過ごすことがあって、それはお客さんの流れに乗っていて仕事上はよくないんだろうけど、私の人生においては必要な時間だなと思う。広いお庭にムクドリがたくさん飛んできて、土の中の何かを啄んでいる。「ずいぶんと団体さんがいらしたわね。」微笑み合った。言葉を交わすことはなく、ただただ庭のムクドリを見つめる。静寂に居心地の悪さを感じることはなかった。やっぱり私には必要な優しい時間だった。
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