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探究的な学習の過程において「主体的・対話的で深い学び」を実現するには? ~主体的な学び~

 総合的な学習の時間において、探究的な学習にするためには「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」の学習過程が繰り返される中で、子どもたちの資質・能力が高まり、学習がさらに深まっていくことが重要になります。

 学習指導要領では、探究的な学習の過程における「主体的・対話的で深い学び」の実現のポイントが整理されています。

 今回は「主体的な学び」の視点で考えてみます。

 「課題」を自分事にする

 探究的な学習の学習過程において、子どもたちが主体的に学ぶためには、課題設定と振り返りがポイントとされています。
 
 課題設定については、子どもたちが自分事として課題を設定することが大切です。課題については、実社会や実生活の問題を取り上げるのがよいとありますが、留意しないといけないことは、多くの子どもたちは自力で実社会等の問題を見つけるのは難しいということです。

 教師の役割としては、資料提示や話題提供等をきっかけにして「子どもたちが日ごろ感じている問い」を顕在化させる必要があります。つまり、子どもたちが実社会や実生活で感じていることを引き出すということです。

 このような学習活動や教師の支援のもと、子どもたちは課題を自分事としてとらえることになります。子どもたちが設定した課題については、探究的に学んでいける内容であるかどうか考えさせることも重要です。

 また、学習指導要領には「学習活動の見通しを明らかにし、学習活動のゴールとそこに至る道筋を鮮明に描くことができるような学習活動の設定を行うことも大切になる。」と書かれてあります。
 学習のゴールや道筋を明らかにするには「目的意識」「相手意識」を明確にすることが大事になります。 

自分の学びを自覚化させる「振り返り」

 振り返りについては、自らの学びを意味づけたり、価値づけたりして自覚し、他者と共有したりしていくことつながります。「何を学んだか」にとどまらず「どのように学んだか」も振り返ることが大切です。
 
 特に文字言語でまとめることは、学習活動を振り返り、体験したことと収集した情報を既有の知識とを関連させ、自分の考えを整理する深い理解につながっていきます。
 また、自分の考えを他者へ説明することによって、知識や技能が構造化されますし、他者からのフィードバックによって新たな気づきを得ることができます。

 振り返りは、単元の最後に行うだけではなく、時には探究の過程において、途中で一旦立ち止まって考え直してみることも必要になります。立ち止まり、次の活動を考えるというのは、主体的な学びという視点から意義のあるものとされています。

 


 




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