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研究授業では何を検証するの?

研究テーマのない授業では、単元の目標が達成されるように授業を組み立てることがメインとなる。指標となるのは、単元で設定した「単元目標」という名の到達目標である。

検証するのは、以下の内容である。

本単元あるいは本時の手立てが、目標達成のために有効であったか。

そのため、目標達成時の「子どもの具体的な姿」を明確にし、達成のための手立てを明らかにしておくことが大切である。手立ては、授業全体の指導形態、指導過程、指導技術に表れる。

一方、「研究授業」の場合、研究で設定した「めざす児童生徒像」をめざして研究仮説との整合性を考慮しながら授業を組み立てることがメインとなる。 
指標となるのは、研究で設定した「めざす児童生徒像」という名の方向目標である。したがって検証するのは、本時目標達成だけでなく、

本単元あるいは本時で研究の仮説を具現化した手立てが本研究の「めざす児童生徒像」という方向目標に近づける上で有効であったか。

も問われることになる。
つまり、研究の仮説を具体化した手立てが「めざす児童生徒像」に迫るうえ
で、有効に機能しているかが重要になる。めざす児童生徒像が明らかになっていることが前提となる。

事後研の研究協議では、本時の目標達成状況やめざす児童生徒像に迫るための「本時の手立て」「本時に至るまでの手立て」「他教科等の日常の授業における手立て」などの有効性が話合いの中心になる。

協議の内容を焦点化するために、学習指導案の指導観の中に、めざす児童生徒像に対しての「本時の手立て」「本単元まで至るまでの手立て」、その手立てに対する「児童生徒の変容や課題点等」を書く必要がある。              

ただし、めざす児童生徒像は研究の最終目標であり、本時の手立てだけで迫まるものではない。

このようなことを参観者と事前に共通理解しておくことが大切である。

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