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保護猫カフェ🐱カンタ君

私は今まで猫と共に自然に暮らしてきた。
そして昨年、愛猫が虹の橋を渡った。
私が元気な時も、そして病んでからも、私を癒してくれた猫だった。
まだ、思い出せば寂しくなるが、その寂しさを感謝の気持ちに変えて過ごしてきた。


近所に住む息子が捨て猫を飼うことになった。
そして私も、もう1度猫との暮らしを考えるようになった。

調べてみると、保護猫カフェがあり、猫カフェとして遊ぶ事もできるし、譲渡もしているとの事。

私は早速、保護猫カフェに行った。
実はこの時、すでにHPで見た2歳になる茶トラのカンタ君が気になっていた。

私は猫カフェが初めてだったので一通り説明を受けてから、早速カンタ君を探した。
カンタ君はゲージの隅で丸まっていた。
私が、カンタ君と名前を呼びながら、指を差し出すと、クンクン匂いを嗅いでスリスリしてきた。
私は直感で「この子は大丈夫だ」と思い、カンタ君の頭や耳を撫でていた。
すると、カンタ君が急に体をひっくり返して、お腹を見せてくれた。
私はまるで、ムツゴロウさんのようにカンタ君を「よ~し、よ~し」と撫でていると、カフェのスタッフが集まって来た。

聞くところによると、カンタ君は今年の2月からカフェにいるが、まだ他の猫や人慣れができず、いつもゲージの隅で丸まっていたそうだ。
カンタ君がお腹を見せて私になでられている姿を見て、スタッフの間で歓声が上がるほどだった。
私が譲渡のことを考えていると話すと、スタッフも喜んで、奥から責任者が来て話しを聞いた。

結果、私が考えていたよりも、保護猫の譲渡条件が厳しかった。
そして、その厳しさにカフェのスタッフや保護主さんの保護猫への愛情を感じた。
私の今の身体や家の環境だと保護猫を飼うのは厳しいことも、よく分かった。

そして、まだ猫を飼うのは無理だと納得して、譲渡は諦めた。
短い時間で色々考えすぎて疲労感もハンパなかった。

でも、カンタ君のことが気になって次の日も保護猫カフェに行った。
カンタ君は昨日と同じようにゲージの隅で丸まっていた。
私がそっと声をかけると、耳をピンを立て、私のほうに顔を突き出してきた。
私は1時間たっぷりとカンタ君と遊んだ。

それから5日後、保護猫カフェから連絡がきた。
私が来てから、カンタ君が急に人慣れをし、譲渡の応募が数件きていると言うのだ。
念のため、私に話しを勧めていいのか確認の連絡をくれた。
私は、改めて辞退すると伝えた。

嬉しい連絡だった。たった2日間だったけど、不思議な出会いのように思えた。
今、保護猫カフェのHPを開くと、カンタ君は「トライアル中」になっている。
どうか、カンタ君が素敵な里親さんに迎えられるように...。






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