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Photo by
nirasaki
俳句
メトロノーム百合の奥から胎児出る
鎖骨に汗乳首はみんな二つずつ
破綻国家の首都なる氷丸かじり
身を晒す光もなくて野末の無
出水後の静脈の川剃刀歯
逆光の百合散りゆくや黒猫に
ずっとお下げで白髪になるや流し雛
黒は残る炎昼の古看板に
西瓜畑の繁りに誰を隠すかな
見事な棒に見えし死体と添い寝せり
揚羽蝶屋根まで飛んでまだ消えず
処刑場氷売りつつ宮澤氏
叫声男児落雷須臾に無となりぬ
旧バイト跡地に氷菓抛るなり
わが裸体美しくなる汗のいろ
前の人のレシートも取り缶ビール
蛍光灯死児全身に百合の粉
砂利道や夕焼色の内出血
終電の平然と聞くラップ音
若人の消耗一途蝉時雨
朱肉のフタ常にインクを嗅がされて
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