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多様性は侵害されていないか?

性の多様性 LGBT、
つい十数年前までは病気と思われたり
日の当たる場所で語られず
存在自体も認められていなかった性的指向が
近年市民権を得るようになってきた。

男性が女性になることもあるし
女性が男性になることもある
男性として男性を好きになることもあるし
女性として女性を好きになることもある
女装するけれど性愛の対象は異性という人
その時々で恋愛対象の性別が変わる人もいるし
誰とも恋愛感情を抱けない人もいる。

LGBTの世界は複雑極まりなく
一言では語れないようだ。

まだ色々な面で発展途上ではあるが
生きづらさに苦しんでいた沢山の人たちが
以前より生きやすくなった事は
大変素晴らしい事だと思う。


しかし最近思うのだ

性の多様性は認められつつあるのに
生き方の多様性は
以前より侵害されつつあるのではないか?と。

先進国の多くは近年少子高齢化が進んでいる。
経済を発展させ続けるためには
これまで以上に子供を産み育て、
男も女も高齢者も働き続ける必要があるようだ。

若い女性はこれまで以上に子供を沢山産んで
企業は男女共に育児休暇の取得を奨励し
産まれた子供は保育所に預けてキャリアアップ。
家事は最新家電や外注でクリアできるのだし
二馬力でレジャーや教育にもお金をかけられる。

高齢者も食生活が西洋化したからか
若者に負けない体力のある人達が増えた。
肉も食べるしスポーツジムにも行く。
60代で社会からリタイアするのはまだ早い。
これまで蓄積した技術や知識を
無理のない働き方で企業や社会に恩返しして
運動も兼ねての通勤で介護要らず
気力も体力も充実するばかりのシルバー生活。

ポジティブでアグレッシブな素晴らしい生活。
国民の皆が手本にして目指して欲しい生活。


それに対して…


専業主婦は生産性がない存在、
日本では納税も優遇されている狡い存在。
ニートという生き方は不健全で親の重荷、
人から侮蔑されても仕方ない困った存在。
体力も気力も有り余っている老人は
暇なのに偉そうな面倒臭い存在、老害。

そんな言葉をネットやメディアで
頻繁に見聞きするようになった。
(メディアでは社会問題という、かなりオブラートに包まれた形で取り上げられるが)


性の多様性は随分寛容になってきたというのに
生き方の多様性が
以前より侵されつつあるような気がするのだ。


私は
専業主婦でやっていけるご家庭は
専業主婦を養っていけば良いと思う。
母がいつも家にいる環境、
子供の成長を四六時中見守れる環境は、
小さい子供にとっても安心感があるだろう。
専業主夫も同様に賛成だ。

ニートが皆問題のある人物だろうか
犯罪を犯すニートがいることが問題なのであり
ニートが全員犯罪を犯す訳ではない
働いている人が皆健全と言えるのだろうか?
社会に出るための充電期間かもしれないし
夢を実現するための修行期間かもしれない。
社会で傷つき命を絶つ寸前の家族がいたら
家で安心して過ごしてほしいだろう。

気力も体力もある高齢者が
リタイアしたって良いじゃないか。
旅行で散財して貰えば経済も回るだろう。
ボランティアで社会に貢献するのも良いだろう。
街をぶらぶら歩いているだけで
犯罪の抑止力にもなるんじゃないだろうか。


もちろん、
家で家事育児に専念するのが辛い主婦や
もっと働きたいと思っている高齢者は
社会に出てどんどん活躍して欲しい。
国や社会はそのために
サポート体制を充実させるべきだと思っている。


「よその家庭の事情に口を挟んではいけない」
大昔から巷で言われてきたことじゃないか。
皆が似たり寄ったりな環境にいる訳ではないし
皆が同じような思考回路とは限らない。

家庭の事情も千差万別
人の考えも千差万別
良かれと思ってやった事が
ある人にはありがた迷惑になる事も多い。

国の都合やメディアの扇動に流されて
しなくても良い差別や争いの種を作るのは
あまりにも単純であり
馬鹿馬鹿しいことではないだろうか。

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