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仮面ライダーギーツ第28話『慟哭Ⅳ:絆のレーザーブースト!』感想

◆アバンの雑記パート

・シャドウバン懲役が多すぎる

またシャドウバンされたのでサブ垢に引きこもっている今日この頃。
おまけにPCも故障したので散々である。

というわけで今回は挿絵等が少なめですが同人版では諸々追加される予定ですのでよろしくお願いします。


◆仮面ライダーギーツ第28話『慟哭Ⅳ:絆のレーザーブースト!』感想

脚本:高橋悠也 / 監督:坂本浩一

・推しの『人』としての姿に迫った罪

推しの人としての姿に迫り、『生』に触れた。

前回、ギーツの真相に迫ろうとしていたジーン。戦いに向かおうとするも倒れてしまった英寿を救出するべく単身でベロバたちに立ち向かおうとするのだが、なすすべもなく倒されてしまい英寿が射殺される危機に陥ってしまうという事態に。
ここで初めて『嫌だ!』叫ぶジーンだが、あくまで一ファンとしてギーツを応援してきて生き様にも死に様にも好奇心を掻き立て心を躍らせる事ができていた。推しのプライベートについて調べる行為というものは推しの偶像を取り払う禁忌の行為であり、エースの人間としての個を調べて生の部分に触れて初めて『エースの死を拒絶したい』という感情を抱いてしまったのだろう。
死の間際、ジャマトライダーの弾丸が英寿の心臓を打ち抜く間際で救出にきたのはタイクーンとナーゴだった。タイクーンに指示されジーンは英寿を連れて避難。窮地を脱するのだが戦国ゲームはまだ終わらない。

デザイアサロンの休憩所で目覚めた英寿はツムリに何が起きたかを問いかける。意識消失中にジャマトに襲われた所をジーンが単身で助けに来た事を知った英寿はジーンに『迷惑かけたな』と言う。
負傷したジーンの姿を見て『お前でも怪我をするんだな』と少し驚く英寿。超常を越えた神のような存在だったため、まるで人間と同じように負傷する事は想像していなかった様子。
ジーン曰く『訪れた次元の摂理に従うのがルール』との事で、未来には自由にデザインができるゆえに次元に合わせてデザインしなくてはいけないというルールが存在するのだろう。その言葉に『これがお前が望んでいた感動ってヤツか』と返す英寿。未来の人間は寿命すら無い超常的存在であり、すなわちジーンの負傷も現代に合わせたロールプレイに近いものである。だからこそ『彼ら』はスリルや感動を求める為にこの世界に来ていた、来ていたはずだったのだ。
ジーンはここに来てやっと命と死の概念に対して『理解しているつもりなだけだった』という事を自白したした。
エースは記憶を保持しながら輪廻転生を繰り返している。数多の人生のだがその中の『英寿としての人生』は一つだけであり、『英寿がこの世界に居られなくなる事』『今の彼に会えなくなるという事』なのだ。そして自身が死を迎えた時も同様なのである。

けど俺たちの時代は平和な方だと語るのは英寿の談。そして織田信長の『人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり』という言葉を引用し、この世界に生きていれば滅びない物はないんだと言った。未来の時間と比すれば夢幻のように儚いこの大昔の人生についてジーンは『ぶっ飛んでるね大昔の世界は』と言い二人は微笑みあう。お互いを普通の人と認識していなかった。そして今、歩み寄り理解しつつある。そして英寿はジーンを誘い外に出ることに。

外に出た英寿はジーンに自身の過去について告げる。
前世の、母と別れたあの時代から自分が持っていた金貨。母親と別れ、二度と会えないまま一度目の人生を終えたものの生まれ変わった時に自分は何故か前世の記憶を持っており、何度生まれ変わってもエースという名前を付けられているのだ。まるでエースであり続ける事が運命かのように。そして一度目の人生で自分が貰った金貨もめぐりめぐって自分の元にやってくる。
奇跡なのか、呪いなのか。エースとして生かされ続ける意味は何なのか、それを確かめたくて英寿は母親を探している。
英寿は既に大抵の不幸は経験し、死ぬことには慣れている。ジーンはそんな英寿の気が遠くなるような年月を感じ、涙をこぼす。涙は大昔の人間に備わっていた物、しかし何故自分が涙を零しているのかが分からない。たった一回この世界に居られなくなるというだけでも苦しいのにそれを何度も乗り越えてきた英寿の事を考えると堪えきれなくなってしまった。
死や理想を叶える努力という概念そのものがな未来に住むジーンは初めてその苦しみを理解しつつあったのだ。これは果たして求めていた『感動』といえる物なのだろうか。

「想像していなかった、俺が求めていた感動がこんなにも苦しいものだったなんて……」

こんな事なら秘密を知らなければよかった。ギーツの不敗神話をファンとしてただ応援しておけばよかった。ジーンが背負ってしまったものは『推しの人としての姿に迫った罪』であり、その罪は『リアルに寄り添った苦しみ』という罰となった。
そんなジーンに英寿は『俺とお前は似た者同士かもな』という言葉を投げかける。お互いに古き時代に想いを馳せている、でも肝心なのは今をどう生きるかだ。如何なる形であれ人生は一度きり、その人生で何を成し遂げるかが重要なのである。

・戦国ゲームクライマックス、二人の絆とハイライト。

2人の絆の証!

戦国ゲームもクライマックス、終盤戦はデザイアグランプリ側が攻め手となり、ジャマトグランプリ側がヴィジョンドライバーの守り手となる。
防衛しきれば道長がジャマ神となり、英寿たちが取り返せればデザイアグランプリ側の勝利となる。ニラムは自身も戦おうとする決意を固めるのだが祢音と景和に止められる。だが英寿が『俺たちで護衛すればいい』と一気に攻め込む決意を固め、ゲームが開始する事に。

ジャマーエリアの城下町で刀て立ち回る英寿たち。浪人姿の英寿のふとももがまぶしすぎて何かが見えないか心配になってしまったがここはスターオブザスターズオブザスターズ、まったく見せる事はない。浪人服の下にワンチャンふんどし(個人性癖)をはいていないかとか確認し続けていたが特になかった。
そしてニラムも剣術の心得があり、ジャマト相手に見事な立ち回りである。冬映画のギロリといい、デザイアグランプリ運営者にとっては必須技能なのだろうか。ちなみにニラム役である北村諒は刀剣乱舞では薬研藤四郎役を務めており、実力は折り紙付きなのだ。
そして景和たちはようやく変身。変身しながらアクションも同時にこなしていくのは坂本浩一節満載である。
敵陣へ攻め込むためにギーツに変身し、先陣へと攻め込む。そして乖離編初頭以来であるパワードビルダーの再登場。戦闘方法がフィールド建築×一人称視点シューティングゲームのような方式なので見ていて非常に楽しいのだが、今回のバトルではフィールド建築要素が出なかったので少々残念。

そして敵将であるベロバが出現、グレアⅡに変身しギーツと一騎打ちに。善戦するもののギーツはベロバグレアのヒュノプレイの結界で拘束され、蹴りで倒されるはめに。
攻撃の衝撃でエントリーフォームになってしまったギーツはブーストマークⅡバックルでブーストフォームマークⅡへ変身。この流れについてTwitter上ではパワードビルダーバックルはあくまで前座であり、パワードビルダーバックルのセーフティーロックアームでIDコアを保護して二度目の攻勢でマークⅡで戦うのが英寿の意図と言う説が見られ、個人的に成程なと感じた。
実際に公式サイトのパワードビルダーバックルにこのような記述がある。

セーフティーロックアーム

IDコア用安全装置。
個人識別符号端末「IDコア」を強固に固定して、パワードビルダーバックル使用時の過酷な環境から脱落や破損を防いで安全な運用を可能とする。

出典:テレビ朝日『仮面ライダーギーツ公式サイト』パワードビルダーバックル『04』より

これが本当に意図した演出ならば細かい設定を拾いながらアクションの構成を築き上げる、高橋悠也脚本もしくは藤田慧アクション監督の技巧を非常に強く感じさせるものであり今後はバックルの設定等をしっかり調べながらアクションの意図を読み込まなければならないと感じてしまった。
5人のデザ神の願いを背負ったブーストフォームマークⅡの力はあのベロバを圧倒する程であったのだがデメリットである時差ボケ……急激な眠気が出てきて変身は解除。英寿は倒れ込みそうになってしまった。
その機に乗じてトドメを刺そうとするベロバグレアを見たジーンは『今をどう生きるかわからないけど、確かな事が一つある。俺は君のサポーターだ』と言いレイザーレイズライザーで射撃すると二人の間に入り、レーザーリアクターを英寿のデザイアドライバーへセット。
その瞬間、英寿の目が一気に冴え渡り力がみなぎる。立ち上がった英寿は力を分け与え戦闘能力を失ったジーンを後ろへ庇いながら変身。
ブーストバックルマークIIとレーザーレイズライザーをハイパーリンクさせることで変身するレーザーブーストフォームはギーツとジーンを融合させたかのような白狐の風貌である。レイザーレイズライザーには理想の自分をデザインする力がある。ジーンはその事を利用してギーツをあらたにデザインしたのだ。さぁ、ここからがハイライトだとギーツのキメポーズと一緒にポーズを取るジーンが可愛い。

かよわい女の子相手に本気でやる気かというベロバグレアの言葉にレイザーレイズライザーでつくった見せかけの姿の癖にと言うジーン。
『本当は350歳』という言葉に激高するベロバグレアなのだが、このシーンは少しおかしい。未来では見た目の命もすきにデザインでき、死という概念そのものがない。ゆえに特定の年齢で何年生きようとも特に問題ないはずなのだ。もしかするとベロバには何かしらの『若い少女の姿を保つ行為に対する非倫理的な事情』を抱えている可能性がある。まぁこの事情に対する考察は下衆の勘繰り、今はレーザーブーストフォームの強さに酔いしれるのを優先したい。
ギーツのブーストマークⅡの力ジーンのレイザーレイズライザーの力を併せ持つレーザーブーストフォームの力はギーツが得意とする高速ラッシュに加え、ジーンの重力操作能力を獲得しておりまさに二人の絆の結集ともいうべき能力なのである。そして空中から周囲のジャマトを一掃し、残りはベロバグレアとジャマトライダー2体を残すのみに。ベロバグレアはマグナムとモンスターでジャマトライダー2体をアップグレードし、3対1の勝負に引きずり込むがここで押されるようなギーツではない。
勝ち確定のOPテーマ曲の挿入、そして三次元的高速移動からの超高熱パンチで強化されたジャマトライダーを粉砕。戦いはギーツとベロバグレアの一騎打ちに。情け容赦ないパンチラッシュを行うギーツに食らいつくベロバグレアだったが、押されてしまいレーザーブーストフォームの能力により空中へ拘束し最後は五体に分身したギーツのキックによりベロバグレアを撃破。
ところでブーストマークⅡ関係のフォームはかなり演出に二次元的な要素を入れているのが印象深いのだが、四次元の要素が加わった事により逆説的な演出で次元の引き算を入れているのかな。

戦闘が終わり、満身創痍で城下町の方へ逃げるベロバ。
追ってきたギーツにヴィジョンドライバーを返すよう迫られるもそこにやってきたのはバッファだった。生命の危機を感じてたベロバは救いを感じたのだが、なんとバッファはヴィジョンドライバーを強奪。あくまで目的はヴィジョンドライバーであり、バッファはそのままベロバを引き連れて撤収。
今後に遺恨を残す形で戦国ゲームは終幕となった。

・別れとこれからの話。

戦国ゲームが終わり、英寿は礼を言ってからレイザーレイズライザーを返そうとするのだがジーンは『これは預かっておいて』とレイザーレイズライザーを英寿に渡した。

「たまには俺の事を思い出してよ、俺もこれからを生きようと思う。」

古きこの時代に想いを馳せるだけじゃなくて俺が生きている意味を見つけるために。過去のエンターテインメントで感動を探そうとするのではなくジーンの人生で心を動かすために。そんなジーンを見て英寿はまた会いに来いよと前向きな言葉を告げ、ギーツ公認サポーター1号の称号を与えた。
ここで流れているのが浮世英寿とジーンのキャラクターソングで2人の絆を強調した後のクライマックスとしては非常にキレイな落としどころであるが、推しの人間としての部分に触れて一旦『担当から離れる』という選択を行う行為というのは現代のオタク活動に通じる部分であるように思える。
戸にも角にもジーンにまた再会できることを願いたい。(花貰ってないし)

そしてベロバからヴィジョンドライバーを奪った道長はというとアルキメデルに返すよう迫られながらも利用しろといってきたのはジャマトグランプリ側だというのが道長の主張である。
道長はヴィジョンドライバーで創世の女神へアクセスし謁見を試みる。力を得れば理想が叶う、今回ベロバを見捨てずに撤退した道長なのだが主体的に力の主導権を獲得しようとしているので自分の意思でダークライダーとしての道に進みそうで怖いなぁと思うのだった。


◆ギーツ28話コラム

・で、ベロバは何故年齢煽りを嫌がったのか。

※今回はだいぶネタがゲスい上に妄想過多です、注意!※

ジーンたちの居る未来。
産まれた時から理想の自分をデザインでき、年齢や寿命さえも好きにできるその世界はまさに英寿たちからしたら神々の世界といえるものだった。もがいても叶えたい願望を抱けず、自分たちが持てない感動を求めるためにデザイアグランプリを楽しんでいた彼らについてだが今回のエピソードで抱いた疑問が一つある。それは……

『何故ベロバはジーンに350歳と煽られ激高したのか』

おかしい話なのだ、年齢も寿命も見た目さえも好きにデザインできる未来に置いて年齢という価値観なんて形骸化してそうなものなのに何故ベロバは350歳と言われ激怒したのか。個人的な考察なのだが、ベロバは『過去の男に取り入る行為を趣味としていた』という可能性があるのだ。

思えば道長をジャマトグランプリ側に引き入れた時に『道長に自分の好みの服装を着せた』と彼女の行動は相手を『自身の愛玩物だと思っている』ゆえのものに思える。
過去の価値観に置いて女性は若ければ若い程良い、だが幼すぎてもダメというのは言うまでもなく、彼女は過去の男に取り入るのに最も適した『15前後の少女の姿』を保った上でジャマトをサポートして場を引っかき回しながら過去のデザイアグランプリで『問題行動』を繰り返し、ジーンはそんな彼女の行動を見ながら『悪趣味でみっともない行為』と感じていた可能性がある。
考えすぎかもしれない、だがそう考えないと辻褄が合わないのだ。

ジーンの煽り、ベロバの激高。
もしかしたらその裏にはニチアサで見せられないようなドラマがあったのかもしれない。

重ね重ねになってしまうが、今回のコラムパートは脳内補完を兼ねた妄想コーナーとなっている。公式の設定とは何ら関係なく筆者が自分の想像を羽ばたかせただけである…というのを注意されたし。


◆巻末宣伝コーナー

・語ろう中田ヒーローズ2の一次募集締切は3月31日です。

さて、巻末は宣伝コーナーとなっております。
現在C102合わせ特撮アクション評論企画語ろう中田ヒーローズ2の参加者を募集しております。
今回は前回もありました『評論部門』に加え中田裕士さんの演じたキャラを描いたりダイマ画像を作ったりする事ができる『イラスト部門』も募集しておりますので文章が苦手な方もお気軽にご参加ください!

3月末に一次募集終了予定ですが、4月より既に参加している人限定で部門を越えた応募を可能にする予定です。6月になったら完成原稿のみで受け付ける追加エントリー枠を募集するかもしれませんのでよろしくお願いいたします。

【企画概要】

【応募フォーム】

※現在の参加者一覧はこちらになっております。

・アンケート企画ももちろん実施中!

そしてそして、語ろう中田ヒーローズ2では誌上アンケートも実施中!皆様ご投票ありがとうございます!
ちなみにですが現在、資料投票の方が全く集まっていない状況ですので4月になったらほぼ確実に何かしらの発表は行うかもしれません。

キャラクター人気投票は引き続き受け付けておりますので是非ともよろしくお願いいたします。

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