【造形】無いもんは作るのが基本だよな(動物頭編)中編【コスプレ】

さて前編では粘土と耳を着けるところまで完了しているが、思っていたより作業工程が長くなったため全中後編に分けることにした。
今回の中編では実際に装着してみて気づいた点の修正などを主に書いていく。

前半ではここまで完了した

目だの毛だの鼻だのを着ける前に、やらねばならぬことがある。
それは実際に装着できるように分割し、ジョイントを取り付けることである。
というわけでとりあえず耳の後ろあたりで前後に切り離す。

重要な部分なのでさすがに下書きしてから切った

しかしどうやら機を焦ったようだ、表面は乾燥しているが厚塗りしている部分の粘土の内側がまだ乾いておらずねっとりしている。
しまったな、1日くらい乾燥させるべきだったか?と思うがもう遅い。
切り始めたからには切り離さなければならない。

と、ここで懸念事項がいくつか。
ひとつは張り子を作りやすいようフレームを組みまくったことである。
当然だが張り子と粘土だけの部分だけでなく、いくつかの工作用紙でできたフレームも切らなければなるまい。
それだけならまだいいが、ホチキスで留めた部分がちょうど切り離し部分に来てしまっていたら普通のカッターでは切れない。それは困る。

ホチキス当たるなよ……当たるなよ……と祈りながらギコギコと切っていったが、悪い予感というものは当たるものだ。
一箇所どうしても切れない部分があり、他を全て切ってから覗き込むと案の定ホチキスが二箇所フレームを固定していて切るのを邪魔している。
ホチキスの間のフレームを切り、いよいよホチキスだけになったところで芯を開いて押し込んでゆるめるとどうにか外すことができた。やれやれ。

で、前後に切り離したところでずっと気になっていたことを確かめる時が来た。
それは「果たして視界は確保できるのか」ということである。
なにぶんこのキャラクターは顔のパーツがやや下にあり、アイホールで外を見ることが可能なのか不安だったわけだ。
というわけで、前面部分だけ試着してみる。

思ってたより小さい

なんとなくホラーな雰囲気なのはきっと照明が暗いせいだ、きっとそうだ、うん。
とりあえずはアイホールからやや下向きではあるが視界は確保できた。
しかし、かなりギリギリのサイズで作ったからか、思っていた以上に仕上がりサイズが小さい。
むしろちょっと小さすぎやしないか。あと形が縦長すぎではないか。毛を生やせばいい感じに見えるものだろうか?目の穴の形も気になる。

これは修正が必要だ、というわけで粘土をAmazonで追加購入、届くのを待つことに。
新しい粘土が届いて色々修正するまでは毛を生やしたり目を入れたりするのはお預けだ。

カラーフィルムが届いたので眼球を作る作業の方に入ろう、というところで気がついてしまった。
アイホールから視界を確保できたのはいいがよくよく考えたらアイホールのほとんどは白目にあたり、カラーフィルムを貼る部分からしか外を見ることができない!
つまり黄緑色を通した景色しか見えないし視野がめちゃくちゃ狭くなる。
眼球を大きめに作ることも検討したがそれでは実際のキャラクターからかけ離れてしまう。
どうしたものかな、と思いつつカラーフィルムを眼球パーツに貼り付けていく。

ん?色濃すぎないか?

黄色と緑のカラーフィルムを貼ってみたが、思っていたほど黄緑色にならない、というか緑の色が濃すぎる。
作りたいのは薄めの黄緑色だ。さて困ったぞ。

スクリーントーン(※いにしえの遺物。昔はイラストや漫画を描くときの必須アイテムだった。)を削る要領で緑のフィルムに紙やすりをかけてみたが、白い跡がついてしまい視界がぼやっとしてただでさえ狭い視界が更に悪くなってしまう。
ならばカッターで削ろうと試みるがスクリーントーンとカラーフィルムでは全く勝手が違いうまく削れない。

黄緑っぽくはなったがクオ低すぎやろ

何かいい方法はないものだろうか、と考えていたところでホームセンターが開く時間になったので蝶番を買いに現物を持って出かけたが、あることに気がついた。
耳部分のベースがただの工作用紙であるため、強度が低過ぎるのである。

そのため、家に帰ってから耳部分にも張り子と同じようにボンド水に漬けたコピー用紙を貼ることにした。
張り子を作れるくらいなのでボンド水に浸した紙は乾くとかなり頑丈になるのだ。
というわけで耳パーツを補強、乾燥させている間に眼球の黄緑をどう表現するか色々と実験、検討するが、結論としては黄緑色のカラーフィルムを新しく買うのが一番という結果に落ち着いた。

というわけでAmazonから黄緑色のカラーフィルムが届くのを待ち、貼ってみる。うん、この色だ。
ボンドの白いのが気になるが、乾くと透明になると謳っているので乾けば良い感じになっているはず。
と思って仕事に出かけて帰ってきたが、まだ全然白い。おいこらどういうことだ。

全然透明になる気配がない件について

まあ待て落ち着け、一般的なボンドの完全乾燥時間は24時間だ、焦ってはいけない。
一旦このまま放っておいて別の作業だ。

ここでホームセンターで買った蝶番の取り付けに入る。
本来ならネジで止めるものだがここもボンドG17で接着した。
ついでに粘土も届いたので、カッターでギコギコと切ってガタガタだった接合部をきれいに整形する。

まあこんなもんでよかろう

ちなみに頭頂部に蝶番を取り付けており、カパッと開いて装着することになる。

ここまでしか開かないが頭を入れるには十分

ここで、コス友よりこのキャラクターの設定資料が届いた。ありがたや。
ふむふむ、と資料をじっくり見て、改めて現状の頭を見るに、どうもフェイスラインに大幅な修正が必要だ。やはり縦長すぎるのである。
顎もできたら削りたいところだが、そうなると頭頂部を高くしないと自分の頭が入らない。
顎をとるか、頭でっかちをとるか、という話だが、顎を削ってこれ以上目の位置を下げると完全に視界が塞がれてしまう。
顎に関してはもう妥協するしかないと結論づけた。
二次元の、しかも動物キャラを実際の人間が完全に再現するのはそもそも無理な話なのだ。
どこかしら妥協が必要である。

というわけでフェイスラインとアイホールの修正作業を行った結果がこちらである。

結構ふっくらした

んん、粘土2個使ったが、もう少し肉付けしても良いくらいな気がする。
悩みどころだがまあ一旦これでいってみよう。
残る工程は眼球の作成と取り付け、そしてファーを貼り付けて毛を生やすだけだ。

後編へ続く。

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