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ちょこっと世界史「リンカーンの奴隷解放宣言」

本日は、少し世界史のお話をさせていただきます。

「奴隷解放宣言」

1863年、アメリカ合衆国大統領であったリンカーンは奴隷解放宣言を発表しました。奴隷として所有されているすべての者は自由であり、今後自由になるべきだと宣言しました。

リンカーンはそのため奴隷解放の父とも呼ばれます。

この宣言の背景としては、アメリカ南北戦争がありました。
白人地主によるプランテーション経営が主要な産業であったアメリカ南部はその頃、奴隷制を前提として成立していました。


奴隷解放の父は、政治家であったか/道徳者であったか?

この宣言に関して、歴史的な意義は非常に大きかったと言えます。
ここで、奴隷を解放すると声高々に発したことで南部の奴隷制度を前提とした体制は崩れていきます(実際。南部では宣言後もそれを受け入れられない白人たちによってアフリカ系アメリカ人は虐げられ、その苦しみは続きますが)。

しかし、彼は本当に道徳心だけからそれをやったのでしょうか。

実は、彼は南北戦争前に行った第1次大統領就任演説では、黒人奴隷制度に干渉するつもりがないと言っています。

奴隷解放宣言をすることによって、奴隷解放を支持していた欧州の国を味方につけて戦争を有利に進めるという大きな思惑があったのではないかと思われます。

筆者より


私は、彼に道徳心がなかったと言いたいわけではありません。
ただ、「奴隷解放の父」として崇めることに関しては少し考える必要があると思います。
裏側の戦争を優位に進めるという事情を勘案すると、彼は道徳者と言うよりは政治家として奴隷解放宣言を行ったのではないかと思います。
私は歴史をよく学ばないで生きてきたのでリンカーンは道徳心だけで奴隷解放を行なったと思っていました。表面だけではなく裏側も知ることで歴史的な認識を高めていきたいなと思います。

リンカーンの功績は大きいです。そして、その背景も知るとより詳しく歴史を理解できるのかなと思います。

また、ちょこっと世界史でお会いしましょう!

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