見出し画像

この2年間で感じた物流の変化


更新が止まっていた2年間について

物流改革プロジェクトへの参画

約2年の間記事の更新が全くできていませんでした。
実はその間に大きな物流改革プロジェクトの携わるチャンスをいただいていました。
通常業務に加えてプロジェクトも立ち上がったため業務に忙殺されていた事もですが、記事の中で意図せず守秘義務に関する内容に触れてしまわない様に情報管理していた事も更新が止まっていた理由です。

一定の可能性が見込めた事から昨年末でプロジェクトは解散し、プロジェクトでの推進体制から各部門で実務に落とし込んだ実行段階へと移行しました。

昨年末で一区切りついた事もあり記事の更新を再開しようと思っております。読んでくださる方に何らかの示唆となる情報を共有できると幸いです。

何のための物流改革プロジェクトだったのか

更新を再開するにあたっては、まずこの2年で感じた物流に対する認識の変化、より具体的にすると逆行について感じた事をお伝えしたいと考えています。

私が参画したプロジェクトはトラックドライバーの労働時間管理が厳格化される2024年問題を乗り越える事でした。

コロナ禍前は東京オリンピックへの対応も含めて物流に対する意識が非常に高まっており、仕事で物流に直接携わっていない人からも

2024年からモノを届けられなくなると聞いたけどど大丈夫なのか!?
物流は経営の最重要課題だ!

という声や支援の申し出を沢山いただきました。

緊急事態ではあったので少々不謹慎ではありますが、個人的にはようやく物流の重要性が本格的に理解され始めたなという嬉しい思いでした。

物流に対する意識は10年前に戻っていませんか?

しかし、2024年問題まで約1年と迫ってきた2023年ではどうでしょうか?

少なくとも私は物流に携わっていない人から言われる事は無くなりました。
物流課題を解決したからでしょうか?

経済活動の停滞が問題を隠してしまった

コロナ禍以降は私の勤める会社も経営的には苦しい状態となりました。
2019年までは非常に好調で2020年は過去最高益の更新も見えていましたが、そこから一気に業績が悪化し販売数も大きく減少しました。

数年かけて将来の過去最高の販売ボリュームに耐えうるサプライチェーンを構築していたため、結果として過剰なサプライチェーンの能力を保有する事となりました。

そのため、販売ボリュームが足りず、あらたに増強した車輌や物流センターが遊休資産になってしまいました。
そういった状況では当然余裕を持って運びきれてしまいますし、他部門からすると"物流課題が解決した様に見えてしまっている"のだと思います。

我々物流に携わる者にとっては、再度将来の成長を支えていくために保有すべきなのか、成長という前提を一旦保留にし現在の販売ボリュームに合わせてサプライチェーンを最適化するのかで迷ってしまいます。

現状経営も判断できない状況なので、我々も意思決定ができないでいますが、これは他の多くの企業でも同じ事が起きているのではないでしょうか。

それでも改革は止めてはいけない


UnsplashのSebastien Gabrielが撮影した写真

正直あまり大きな手を打たなくても数年間は特に混乱もなくサプライチェーンは維持できるかもしれません。
しかし、私自身は改革は止めずに推進していきたいと考えています。その理由は以下の3つです。

  1. 環境の悪化は今でも日々気付かないレベルで進んでおり、悪化が目に見えた時はすでに手遅れになる。

  2. 現状維持の組織では働く魅力がない(特に今後を担う若手にとって)

  3. 自分自身の物流人材としての付加価値を上げていくため

今後の記事では改革推進に対する悪戦苦闘や成功事例について可能な範囲で皆さんに共有したいと思っていますので、ぜひご覧いただければと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?