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トラック運送業界の働き方改革

前記事にてトラックドライバー不足に触れたので、トラックドライバーが不足している原因やその対策についてまとめてみます。

労働力の供給について

トラックドライバーに限らず、労働力の供給を決定する要因がいくつかあると思います。考え方は様々という事は承知の上で、この記事以下の通り定義させてもらいます。

労働力の供給=やりがい(華やかさ、社会への貢献度、等)+給与+労働負荷の少なさ(フィジカル・メンタル)

トラックドライバーという仕事のやりがい

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トラックドライバーという職業はweworkの様なお洒落なオフィスでカジュアル着で仕事をするわけでもなく、作業服を着てトラックを運転し、時には物流センターでフォークリフトの作業をして荷物の積み込み・荷下ろしをしています。

最近では若者の車自体への関心度合いが薄れ、トラックドライバーを見ても「あんな大きな車を運転できるなんてカッコいい」とはなかなかなりません。(昔もそうかもしれませんが)

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さらに"荷物を壊さず、時間通りに届けて当たり前。むしろ多少無理なオーダーでも対応してくれて当たり前"と思われている事も多く、感謝される事も非常に少ないと思います。


トラックドライバーの給与

インターネットで公表されている国土交通省の情報を参考にすると年収ベースでは400~450万円といった所でしょうか。

全産業平均と比較すると1~2割給与水準が低いようですね。ただ、労働負荷が他の産業と比較して3割以上低ければコスパ的にはありという判断も考えられます。


トラックドライバーの仕事の負荷

引き続き国土交通省の情報を参考にさせていただくと、トラックドライバーの年間労働時間は、2,500~2,600時間前後のようです。

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全産業平均と比較して、1~2割労働時間が長い事になります。しかも倉庫での構内作業といった肉体労働や物流センターが混雑した際の長時間待機もあり、肉体への負担はかなり大きいことは容易に想像できます。また、長時間労働によってプライベートの時間が取れない等、メンタルの面でも負荷が大きいでしょう。

つまりトラックドライバーは1~2割低い給与水準で1~2割増しの長時間肉体労働という仕事です。


トラックドライバーを希望する人っているんだろうか?

これまで記載した通り、積極的にお勧めできる仕事ではないのは明らかです。トラックドライバーのなり手が減少し、運べる物量が限られてしまうと経済は成長できません。

経済学の原理である需要と供給のバランスで言えば、本来はトラックドライバーの給与は劇的に高くなると考えられます。そしてその運賃で見合わない産業は衰退していく。仕事が減ったドライバーの給与はまた水準が下がる、といった上下を繰り返していくと考えられます。

次の記事では本当にトラックドライバーの給与って上がってるのか、上がっていないのであれば理由は何かを考えていきたいと思います。

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