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癒しと学び⑤ アロマとハーブが導いてくれた自然界とのつながり

癒しと学びは、私の中では繋がったひとつのもの。これからの自分のライフワークを考える時に、自分の辿ったプロセスから熟考していく必要があると思い、書き進めています。前回はhealという言葉が全体を表すwholeと語源が同じであることや、癒えていくことは自分の全体性を取り戻すことだというお話を書きました。前回の記事はこちら。

全体性、包括性をどうとらえるか?という中で、自分のボディ、マインド、スピリットという自分軸だけではなく、自然環境や社会環境といういわゆる横の軸も必要だという気付きについても、前の記事で書きました。

今日は「自然とのつながり」について書こうかなと思います。

自然界に興味がない子どもだった(;^ω^)

私が生まれ育ったのは福島県福島市。何の変哲もない地方の町です。なので、自然がそれほど身近にあるという感じではなく、子どもの行動範囲には、ところどころに草の生えた空き地があったり、河原があるぐらい。近くには学校や神社もあり、まだ道路もアスファルトの場所ばかりではなかった、というぐらいです。

天体観測が好きだったので、宇宙には興味がありよく図書館から宇宙の本ばかり借りてきていました。むしろ、地球に関する本はあまり見る気にならないような感じで、自然界にも興味がなかったような子供時代でした。

そんな私がアロマセラピストになるプロセスは、最初の記事に書いてみました。大人になってからの石や精油との出逢いが、自然とのつながりを考える入り口になりました。

アロマとハーブが自然界への旅のガイドだった

アロマセラピーが仕事になったことで、精油の元の植物にも関心を持たねば!ということで、ハーブガーデンにいったりしていました。

今思えば、ですが、実は今住んでいる裏磐梯には老舗のハーブガーデンがあります。できた当初、母が情報を聞いて私を連れて行ってくれたのです。中学生か高校生ぐらいの時に。なんかわからないけど、ハーブの世界っていいいな~という印象は持っていたかもしれません。アロマに出会う前は、そんな伏線もあったのだなと思います。今は、結局、裏磐梯という場所に住んでいてハーブガーデンの方にはいろいろとお世話になっています。

時間が行ったり来たりしますが、時は私がアロマセラピストになった後のことなので1996年以降の話。ハーブガーデンにいったり、精油の原料植物には触れる機会を作っていました。旅に出る時にも、場所にある植物に関心を持ち旅の楽しみが増えたと言ってもよいかと思います。

ボディワークの研修で米国にいったりバリに行った時にも、ハーブに目が行きます。バリでは、泊まったホテルの従業員のお兄さんにハーブとか薬のこととか、医療事情などを聴いてみたり。

一番印象的だった旅は、チュニジアへの旅でした。これは、某アロマ関連団体の企画だったのでアロマやハーブ好きの人たちとの旅でした。オレンジフラワーの精油工場を見るのが主目的でしたが、イスラム教の国は米国やアジアと比較すると、とっても異文化の匂いがする場所で、刺激的なことが多く、楽しい旅でした。アロマやハーブ好きの人ばかりなので、植物があれば、全員がクンクンと臭いを嗅いでいるという風景に現地ガイドさんも笑っていました。それぞれのレポート的なものも書きたいのですが長くなるのでここでは割愛します(*^-^*)

植物たちはみんなちがってみんないい

それから時を経て10年目の疑問と転換期がやってきました。つまり前回の記事に書いた「自然療法やっているつもりが都会の一室で施術していて、ほんとに自然なのか?自分は自然のことをよく知らないんじゃないか?」という疑問です。2000年代半ばぐらいの話です。

それから、暇さえあれば植物観察に出かけるようになりました。まず植物図鑑を買ったり、図書館から借りて来て、暇さえあれば図鑑を見ていました。「へ~、こんな植物があるんだ」「この植物面白い!」「かわいい」「きれい」「変なの」とか、本で見ているうちに勝手なイメージで好き嫌い、見てみたい、などの感覚がわいて来ます。勝手にファンになったり親近感をもったりするのですね。

何かの用事で外に出た時に、植え込みで見つけた植物に、図鑑で見たものがあると嬉しくなったりします。植物観察するぞ、と決めて植物園や高尾山に行くこともありました。本で見た植物に実際出会える喜びがありました。

そこで、精油になる植物だから、ハーブだから、という植物に対する差別意識(その頃は差別だと思っていたけれど、今は識別だと思っています)を持ちたくないという気持ちになり、どんな植物にも役割があるんじゃないか?と考えるようになりました。

自分の役割を自然界から教えられる

そのころ、パーマカルチャーに出会い学び始めたので、畑を実際やることで土に触れたり植物に触れることも増えていき、生態系について学ぶこともパーマカルチャの塾ではやるので、目からウロコの自然界の力についてたくさん学ぶことになり、それは今でもかけがえのないものとなり、自分のなかに染みわたっています。

しかし、何か自分の中に「ちゃんと自然とつながれていない」という思いが残っていました。そして、突然、奄美大島に行ってみよう!と思い立ち、ひとりで旅に出たのです。そこで、自然とのつながりの体験があり、やっと、何か許可が出たような感じがしたのです。

精油やハーブを使ってきましたが、植物たちには直接、人を癒す力を持っているということを、漠然と感じてきました。

精油やハーブの科学的側面をちゃんと見ていくことは安全性を確認する上でも重要で、もともとアロマセラピストのトレーニングの中で精油の化学は好きな授業でした。ただ、成分はひとつの側面でしかなく、また伝統的な経験値で語り継がれてきたものも一つの側面でしかありません。

そうではない、植物の全体性を感じ取りたいという欲求が私の中にあるからこそ、『ハーバルタロット』に出逢った時に翻訳して紹介したいと思ったし、アロマテラピーと占星術が結びつくことを知った時に喜びを覚えたのだと思います。

奄美大島での体験は、「植物や自然界のことを人間に伝える」ということをしたい!というのが明確になった体験でした。そこで出会った様々な存在、ガジュマルやルリカケス、森の中のアサギマダラの大群、ちょっと暗くて不安な気持ちで森を歩き、そこを抜けた時に広がった太平洋の海が、自分という存在が何であるのかを教えてくれたような気がしています。

2500字超えたので、今回はここまで。自然とのつながりに関しては1回では終わらなそうと思っていましたが、書いていると忘れていたことがたくさん引き出されてきます。

次回はこの続き。自分の役割を自覚して何をしてきたかという話になるかな。



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