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思考と意志と魔術

「しかし、黒魔術と白魔術の違いが生じるのがこの思考の領域であるということも覚えておくべきである。魔術の二つの様相が働いているのを見ることができるのは、思考力を使っている時である。したがって、人がマインドの領域に到達しないうちは、本質的には黒魔術は存在しないというのは真実である」
(『秘教心理学(上)』アリス・ベイリー著)

先日、近代の魔術師・アレイスター・クロウリーがNHKの番組で取り上げられていた。そこでコメンテーターのお二人が「魔術って普段私たちもやってるんですよ」的なことを言っていた。

魔術とは、特別なものと思いがちだが、ある意味そうでもない。
意志したことを現実化することである。

上記の魔術の二つの様相とは、思考と意志だ。意志したことを「思考」を道具として使い実現化させていくことだ。この時に、思考を純粋なる意志の道具とできるかどうかというあたりが、普通の人か魔術師かに分かれるところなのかもしれない。

スピリチュアルな世界の話のなかでは、感覚とか感性が大事と思われるかもしれないが、魔術においては「思考」がとても重要になる。

ルドルフ・シュタイナーも、アリス・ベイリー(を介して語るマスターDK)も、思考やメンタルの統御の重要性を説いている。そして、肉体・感情・思い込みなどをクリアにしておくことについても口を酸っぱくして言っている。

それこそが魔術の修行となるのです。

ふわっとした雰囲気だけでは、とても危険なアストラル界に迷い込んでしまうので、そこの違いを見分ける「識別力」も要求される。

しかし、これはサイキックな力があるか否かに関わらず、誰にでも歩める道でもある。秘教や人智学は科学なので、再現性があるのである。

ただし、ゆっくりと着実に進んでいく必要がある。

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