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そろそろふたりの交通整理が必要なのかも。

Ride a Life Journey 2021 DAY14
大分県竹田市→熊本市(WING SCHOOLにてテント泊)
走った距離:76.0km

僕のわがままも旅に組み込ませてもらってありがとうというお話です。あとは僕がいちばん働きたい学校WING SCHOOLにも行くことができました。それはたぶん松山で平磯さんに会っていなければできなかっただろうと思う。

子どもたちが裸になるためには、僕たちがまず裸にならないといけない。僕たちも自分を楽しむことを忘れたらぜったいにいけない。その言葉のおかげです。「会いたい人がいるんだけれど、会いに行ってもいい?」と子どもたちに投げかけたとき、考えるふうでもなく「いいよ!いこう!」と返してくれた子どもたち。

子どもたちのため、と言いながら自分を押し隠す、いや優先順位を落とすということはほんとは自分が勝手に解釈している自分の役割だったのかもしれないなぁ。ほんとこうしてブログにまとめながら今までのすべての旅を振り返るようだ。


水野さんのお母さん、僕らの起きる時間にしていた5時には、すでに台所に立って僕たちのためのお弁当を作ってくださっていた。子どもたちが準備をしているあいだ、お父さんは何度も何度も、お家から阿蘇、熊本へと抜けるルートを地図を出して教えてくださった。

そして出発のとき、お母さんは涙目でメンバーみんなを抱きしめてくださった。たったひと晩だけお世話になっただけなのに。お母さんの心をのぞくことはできないけれど、きっと子どもたちの姿に感じてもらえることがあったんだと思う。ここまでしていただけたことほんまにありがとうございました。


僕たちが目指す阿蘇まではまだしばらくの登り。阿蘇はすり鉢のようになっていて、フチに向かって登って、一気にそこから下ったところが阿蘇の街になる。

昨日あれだけ走ったけれども、水野さんのお家でたくさんご馳走を食べて、お風呂にもいれてもらって、布団で眠った彼らは疲れもそんなに出ていないようだ。坂道にも慣れたのか文句を言いながらもチカラが抜けてしまうことなく走り続けられるようになった。(けど午後からは一気に疲れが出ていて、聞いたらやっぱり「朝いちばんの上りがほんとに辛かったと言っていた笑」)


阿蘇のふちまで登ったあとは、一気に阿蘇の街までくだる。こんな山の上にまた平地とそれを取り囲むように山が連なっている、そして阿蘇の山々がでっかくそびえている。なんだかファンタジーのなかのような不思議な光景。ほんと九州の自然はダイナミックやなあと感じる。

少しガスってるけど、ここにしかない景色を見れてよかったなぁ。見晴らしのいいところでお母さんのお弁当を食べることにした。ここでメンバーには、ボーナスのプレゼント。僕らの旅は、というか僕の旅は予算が楽ではない。だからTシャツを販売させてもらって旅の資金にあてよう、と子どもたちが宣伝をして購入してもらいお金をつくった。しかしスタート後に、最後の鹿児島から大阪へのフェリーを「フェリーさんふらわあ」よりサポートいただけることになり、予算に余裕が出たのだ。なので子どもたちには「旅の思い出になるものに使う」という約束をしてもらって、それぞれにボーナスを渡した。

(これもブログの時点だからだけど、子どもたちはそのお金を最初は「あの文房具がほしい!」と買ったりしていたんだけれど、ひとりのメンバーがみんなにお菓子を買って配っているのを見てから他のメンバーもそれを真似しはじめた。結果直接渡したお金がみんなに楽しいものになって帰ってくるというのを目の当たりにしてまたひとつ僕が学んだ。)


午後からは熊本市に向けて一気に道は下っていく。途中、熊本地震の被災のあとも見学させてもらった。「こわい。。。」そう崩れた山と落ちた橋のあとを見ながらメンバーがつぶやいた。うん、僕もそう思う。その気持ち大切やと思う。

昨日たくさん稼いだ標高を使いながら、九州の反対側の熊本市が近づいてくる。午後の休憩で子どもたちに地図を渡して、どこをテント場にするかを調べさせた。先に見ていた僕と同じポイントの河川敷がいいのではないか、と彼らが自分で見つけて相談してきた。うん、こういうところはしっかり予測できるようになってきてる。

テント場所までの距離をGoogleマップで確認していたときに、以前に保存していたポイントが出てきた。なんだったかなこのポイント?とたまたまクリックしたら「WING SCHOOL」と出た。

わ!善さんのところだ!2018年のフリーコーヒーの旅でご縁がつながり、学校見学で行ったつもりがそのまま子どもたちにむけて授業をさせていただいたオルタナティブスクール。そのときの子どもたちの姿や善さんの、肩のチカラが抜けていて、それでいて大きな安心がそこにあると相手に感じさせる大きな空間のことを思い出した。あー会いたい。それに教員を目指すスタッフ帆花をいちばん連れて行きたかった学校なのだ。このタイミングしかない。


子どもたちに「どうしても会いたい人がいるんだけれど会いに行っていい?」と聞くと。いいよと言ってくれた。ありがとう。僕も会いたかったし、ほのかをずっと連れてきたかったところなんだ。(このときにはまたご縁がこのあとまたぐっと近づいてくることなんて思いもしなかった)


阿蘇からはずーっとゆるやかなくだり。いいペースのままで熊本市街地に入り、路面電車が走っている道路までやってきた。もうウイングスクールはすぐそこだ。しっかりと水をたたえた湧き水があちこちからふきだす川にかかる橋を渡ったところにウイングスクールが見えた。

みんなで一緒に善さんに挨拶。学校と言っても見た目は普通のでっかい家のようだし、今は春休みだから子どもたちもいない。旅のメンバーにとっては「???」という感じだっただろうと思う。

「ちょっと時間あるならお話でもしましょう」と提案くださった善さん。子どもたちにどうする?と聞くと、「おもてを流れている川で遊びたいです」と返ってきた。ありがとう。それでいいよ。

湧水でできた川。これが湖に続いていて、そこでも水があちこちから湧いている。僕はなんだか不思議なこの熊本のことをずっと忘れられない。すごく不思議で心惹かれる場所。

善さんのウイングスクールで実現しようとしていることと(日本の教育をかえること)、僕たちの旅、そして香港で起こっていること(ぼくがフリーコーヒーを現地でやって見つめていたもの)、国民の意識の話を1時間ぐらいできたろうか。それくらいになると子どもたちも遊びから戻ってきて部屋にただいまと入ってきた。だいぶ遊んだようで、ああだったこうだったと楽しそうだ。

さあ暗くなってきたから目的地にすすんでテントもはらんといかんし、夕食のことも考えないと、と話していると「前まさやんが泊まったみたいなかんじでもよければここでも大丈夫だよ」と善さん。予定地はここから10kmも離れていたのでほんとにありがたい提案。みんなでお願いをして、そうして建物の外にテントをはらせてもらうことにした。


今日は水野さんのお母さんに持たせてもらったお弁当をお昼に食べたし、朝もお家でいただいたから夜はせっかくだから食べにいこうか、とみんなで歩いて味千ラーメンの本店というところに行った。

ここ数日ずっとちょっとしたことや、言葉のあやをひっかけてやりあっているふたり。食べに行く途中でもそんなことをやっているので、ほのかがフォローに入ったはいいものの、ずっとほかの2人もいるなか言い分を聞き続けているので、これじゃあいかんと離した。そのあとも◯◯は他のメンバーをつかまえてそれを続けている。

「あんな。僕はな嫌な気持ちでせっかくの夜ごはんを迎えたくないねん。さっきも言ったようにあとで個人ミーティングの時間を持つからそこで思う存分話せばいい。」そう伝えてごはんを食べにいった。


だんだんと旅への思いの違い、ものごとに取り組むスタンスがズレてきたことにもやもやしてきているメンバーがいる。そのふたりのもともとの相性もあるだろう。そろそろ交通整理してあげないおといけないかなぁと思いつつも自分たちで解決することがベストなのでだましだまし来ていたのだけれど。。。

けれどこのふたりは基本は優しさでできている。その作用の仕方、アプローチが違うだけ。それがお互いの思いのすれ違いになっていると思う。さあどう向き合うか。「旅のためにみんなで気持ちはひとつに」そんなことは別に大切じゃない。いやもちろん大切なんだけれど、その大義名分のためにインスタントな仲直りみたいなことに持ち込むのはオトナのエゴだから。

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