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この旅最大の反省文となりそうなレポート文

Ride a Life Journey 2021 DAY11
愛媛県今治市大島→松前町(GROOVEでテント泊)
走った距離:73.4km


いやぁこの旅最大の反省文となりそうなレポートでございます。
ではひとまず朝からいってみましょう。
5時半に起きる!と決めて起きたけれども、なんだかんだと時間がかかり、朝ごはんも食べていないのに出発が7時半ごろになってしまった子どもたち。特にダラダラとしている自覚はないと思うから、ひとつひとつの行動、意識として持てるようになってくるのはもう少しかな。

◯◯は自分の家を離れるのにまたひとつ小さな決意のようなものをしていたようだ。母ちゃんがみんなに握手をしているあいだ、ひとりうつむいていた。自分の家に戻ったけれども、まだ旅の途中。自分だって複雑な気持ちになると思うわ彼らの年ごろやったら。


この日の夜のミーティングで「走っている途中で靴下を忘れたことに気がついて、もしかしたらまた家に帰れるかも。とちょっと思ってしまった。」と話していた。
そうやな、自分のなかの”こうなるといいのにな”は、見えている景色や起こることいろんなことの見方を変えていくよね。けれどこういう内面の揺れのようなものをを素直に伝えられるところはこのメンバーのほんとによいところ。ありがとうね。僕もたくさん学ばせてもろてるよ。

さて、もともとのしまなみサイクリングロードに戻るには峠をひとつこえないといけない。それがまた30分くらいなのだけれど、とんでもない激坂で、おそらく昨日の子どもたちのテンションの低さの半分はこのときに体験した苦しさを引きずっていたのだろう。夜のミーティングでそう話していた。

ほんとに昨日は我慢の1日みたいな感じやったなぁ。けどそこには僕やほのかも大いに関わっていることを1日の終わりに痛感させられた。というここからが反省レポートの本番か。

今治に入り、そこから海沿いの国道ルートに入る。昨日あんなに心遥が入ってあがったペースもいつもどおりに戻る。どちらかというと、なんだろうなぁ目標を失った感じというか、意識がしっかり持ててないまま走っているというか、とにかくみんな「おっせー!」というまでではないんだけれど、外に出る覇気のようなものが感じられない。


狭くて通行量もトラックも多い海沿いの国道なのだけれど、とにかくみんなフラフラ。声をかけあうような余裕もなくて、休憩に立ち寄ってもどこかどんより。ほのかと「疲れがたまっているかな」「ちょっと喝がいるかな」と話していたのだけれど、そう話す僕らもどこかモヤモヤとしている。その理由が自分たちのものだとは思いもしないこのときは。情けない限りです。


今日のテントはどこにしようかと考えながらお昼に、去年の夏もお世話になったうどん屋さんでお昼を食べる。おじさんおばさんも覚えてくださいさっていて嬉しかった。そして今日は松山にたどり着けそうだと判断し、去年お世話になった自転車屋さんgrooveの平磯さんに連絡をとってみることにした。

大丈夫だよ!いつでもおいで!と気持ちのよいお返事をいただき、今日の夜お世話になるところが決まった。


なんだかんだしながらも午後に松山の入り口に到着。今度は僕がずーっとお世話になっているテツさんに連絡を入れる。子どもたちにテツさんのブティックの横にある美味しいクレープを食べさせてあげたい。たどり着いて挨拶したらテツさんなんと僕たちのために食事の時間も確保してくださっていた。どうする?夜ごはん行きたい?と聞かれちょっと戸惑っていた子どもたちだったけれど、ひとりが「いきたいです」とつぶやき、他のメンバーもそれにうなずきみんなで一緒に串カツに行くことになった。


一日のライドですっかり消耗しきっていたのか。ものすごく表情に乏しい子どもたち。話も聞いていないし、お店のテレビに見入ってしまって僕らのほうを向いてない。疲れているから、はじめて会った人だから仕方がないのかもしれないけれど、申しわけなさとちょっとの悲しさが僕には浮かんだ。だから夜のミーティングで話をした。


旅の大切なこと。僕らは送り出してくれた家族や、応援してくださる人がいるからこそ旅ができるし、旅先でこうして声をかけてもらったり、ご馳走していただいたり、泊めていただき旅をすることができる。それはその人たちの親切な気持ちがあるからこそ。それに対して僕たちができること、それは「この子たちを応援してあげてよかったな」と思ってもらえる時間にすること。

それができればそのバトンは次に引き継がれていく。逆に僕たちがそれを残念だなと思うものにしてしまったら、もうきっと次の人には繋がっていかない。だから僕たちはいただくだけじゃなくて、そのバトンを受け取った気持ちでいないといけないよ。そう夜のミーティングで伝えた。

(これもいま思えば僕もだいぶ旅をやってから自分で気づいた部分だと思う。ここで、あの子たちに伝えるべきタイミングだったかはこうしてブログを書いている今でもまだ確信は持てないところがあります)


さて、一日のレポートに戻ります。串カツを食べ、テツさんにお礼を伝え出発するころから雨が落ちはじめた。どうやら本降りだ。ここはさすがに僕が先頭で引っ張ってレインウエアを着て走る。あと10kmほど。最後まで無事に走り切る。

夜で暗くて、雨が本降りになってきて、濡れながら走る。そんなときのほうが子どもたちのグッと気持ちが入るのを感じる。30分かからないくらいだったか、最後までしっかり食いついてきてくれたし、お店の手前の交差点で濡れながらいるのに、表情というか顔立ちがパッとはっきりしているような、そんな印象を受けた。目が開いたようなそんな感覚。雨や暗さもこわいけれど、ほんとに怖いのは集中力がない状態で子どもたちと走るとき。だからこうして背中でも集中しているのを受けられるようなときは、たいてい大丈夫。


そうして雨のなかたどり着いた平磯さんの自転車店groove。去年ほのかの自転車のクランクにトラブルがあって、たまたま信号待ちでこの自転車屋の前に止まった。

お店は閉まっていたのだけれど中に人がいたので事情を話した。そのときに僕がクランクを取り付けたときのやり方が悪かったことが分かって、初対面で叱ってくださったかたのが平磯さん。そのとき「あ、この方は信じられる人だ」と感じて、それ以来勝手にぼくは大切なお友だちだと思ってる方なのだ。


今回も平磯さんは「おーい!よくきたなー!」と力強い笑顔で迎えてくださった。子どもたちのこともしっかり見てくださっていたようで、「お!きみがあの子だな!」とそれぞれにしっかり声をかけてくださっていてほんとに嬉しかった。

ミーティングにも参加してくださって、子どもたちにも大きな存在としての声かけをたくさんしてくださって、短時間だけれどほんとに子どもたちの目が変わっていた。(ありがとうございました。あれからもずっと子どもたちのなかでは平磯さんは「自転車の神様」としてみんなかけていただいた言葉や見せてもらった背中を大事に持っていました)


子どもたちを寝かしつけてからしばしの大人トーク。
たった2時間ほどのことなのに、見事にこの旅でぼくが、ほのかが抱えているモヤモヤを捉えられてしまった。そう。4年目だけれども、毎回が新しい旅。そして今回の旅は、自分のなかでデザインしていたものではなく、自分もゼロから向き合った旅。ぼくも旅を進めていくなかでいろんな感情を抱えている。

ゼロからつくると言いながら、その旅の向かう先に不安やまだつかみきっていない責任のようなものを感じ続けている。自分が子どもたちと向き合うスタンス。走っているときの向き合い方。

ほんとに自分が客観的に見れなくなっているものを、きちんとことばで、そして否定ではなく平磯さんの感じたままの思いとともに伝えてくださったことで、それがスーッと自分に入ってきた。


おやすみなさいを言ってからもしばらく続く。余韻。旅のはじめには、もう戻れない。自分の情けなさのようなものも若干生まれている。けれどもぼくにできるのは明日からどうするか。そのことだけだ。
(ブログにまとめている今もこの夜がひとつのターニングポイントだったなぁと思います。平磯さんと話して、そのことを帆花と確かめあってから僕ら自身がしっかり旅自体に入っていけるようになったと思います。旅のメンバーと同じ距離感で。平磯さんほんとにありがとう。)

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