見出し画像

あと1日も経たないで、僕らの長い旅は終わる。

Ride a Life Journey 2021 DAY21
大阪南港→須磨海岸
走った距離:

なんということでしょう。ブログに残すためにFacebookの記事をさかのぼりながら、書き直しながらやっていたのですが、この大阪南港から須磨まで走った日の記録がないのです。間違って消してしまったのだろうか、それともそのまま更新するのを忘れてしまったのか。。。

とにかく思い出しながら書こうと思います。


大阪到着の朝。みんなどないして起きたんやったかいな。そうそう、船への荷物積み込みの際のトラブルで到着時間も3時間くらい後ろにズレてしまったので、到着は10時になるけれど朝ごはんは7時に食べに行こうと朝食バイキングに行ったのだった。

みんな思い思いのやつを詰めて、おかわりをして。とても今まで自転車旅をしてきた朝とは思えないような穏やかさ。いつもはこうして食べながらそのあとすぐに走ることがいつも頭にあったもんなぁ。

大阪に船が到着するときの楽しみにがあった。それは、僕が去年の春ともに自転車で旅したシューヤとタクトとの再会。なんと彼らは、僕の旅を卒業してからふたりきりで「日本縦断」をすることを決意してその旅にこれから出発。スタートを鹿児島と決めたので僕らの乗ってきた船の折返し便に乗ることになったのだ。たまたま日程がそうなったのだけれど、なんだかこれもご縁だなぁと思う。

彼らが僕に連絡してきたのが秋ごろだったか。

「まさやん久しぶりです」

からはじまったその文章を読んで笑った。来年の春から自分たちだけで日本縦断をしたいのだけれど、自分たちのチカラだけでは実現できないのでスポンサーをつける方法を教えてほしいというのだ。

笑った。嬉しかった。

僕は旅をする子どもたちには「オトナは従うものではなくて、利用するものだ」と言い続けているので、彼らがまんまと僕を利用してきたので嬉しかった。けれども僕もオトナなので手取り足取りやってあげるつもりもない。

「OK。じゃあまずスポンサーとはなんなのかを授業するからZOOMしようぜ。」

彼らとスポンサーについて話した。

【スポンサー = 広告 = 金】

だけが社会の仕組みじゃないということ。

お金をもらうということの責任。お金をほしい場合のアプローチ。

自分たちにそれだけの発信力があるか。はたまた旅の意義とスポンサーをつけるという行為がマッチしているのか。それからそういう取り組みをしている会社を探してくること。

それを宿題にしたら、タクトが翌週には見つけてきた。

「まさやん、mont-bellがチャレンジ支援プログラムというのをやっていてそれに応募することにしたよ。装備の支援をお願いする。」

「目的は同じ世代の中学生たちに、僕らでもやればできることを伝えたいから」

そう伝えてきて、彼らはそれから企画書や行動予定表などを提出し、mont-bellから20数万円分の装備を提供してもらった。

旅の予算はタクトはクラウドファンディング、シューヤは包丁研ぎをすることで稼いできた。

これらって僕が大学を卒業してしばらく旅をしてからやってきたステップ。それを中2や中3の子たちがすでに自分ごととしてやってる。それに対して1mmの悔しさもない。

僕がこうして子どもたちと関わるのは、彼らに僕の見えなかった風景を見れるくらいに大きく高く飛び立ってもらいたいからだ。それは自分にとって希望といえるものだと思う。

この世に自分を残すこと、それはどちらかというと自己肯定につながるもので、希望を持つことはどちらかというと生の源みたいな気がする。


さてさて話は脱線しましたが、フェリーが到着し、無事に中学生コンビとも再会することができた。シューヤは資金づくりのために包丁研ぎをしていたし、ヒナタはコロナになって誰かに喜んでほしいと包丁研ぎ1000本を達成しているし、研ぎ研ぎコンビということでしばし研ぎの話を真剣にしあっていた。

他のメンバーで、最終ゴールとなる姫路までのルートを確認。タクトたちは夕方フェリーが出発するまで時間があるので一緒にしばらく走りたいと申し出てくれた。新旧メンバーのコラボライド。ええなぁオトナとしてこれほど嬉しいことはないよ。


ふたりとはお昼過ぎまで一緒に走った。去年一緒に走ったメンバーとこうして走って、これから彼らはまっさらな風景に出会いに自分たちで旅をはじめる。フェリー乗り場に戻るふたりをみんなで見送りながら、なんだかじんわりとした。


さあここからは僕らの旅の続き。姫路にたどり着くのは明日になりそうだけれど、今日はどこまで進むことができるか。ルートチェックのときに、西になるべく出ないとキャンプできそうな場所がないのでがんばろうというのが僕たちの今日のスタイル。

なんだけれども、とにかく!とにかく交通量に悩まされた。

昨日までは信号もときどき出会うくらいののんびりした九州を走っていたのに。大阪は100mごとに信号があって、赤信号で停まって、青になって走り出したかと思えばもうその先の信号が赤になっている、みたいな繰り返し。

ときどき地図で現在地をチェックするも、えーこれだけしか走ってないの!?というため息。それだけだといいんだけれど、とにかく交通量が多くて、道もいりくいんでいるし、運転が決してジェントルとは言えない大阪神戸の市街を走り続ける。


何度かヒヤッとすることがあったし、あまりに道が入り組んでいるので「今日はもう命が大切」と僕が先頭の後ろについてサポートすることにした。こんなの旅で一度もなかったこと。

とにかく全神経を集中して先頭を導いていく。いまこうしてブログに書いていても、こういうときの集中力はいったいどこから出てくるのかというくらいに。そのときはすべての焦点が目の前のことに向いている。これだけ向き合えるものがあるということはほんまに幸せなことやなぁと思います。ほんまに。


ほんとにみんな一生懸命走った。

○○は交差点を抜ける瞬間にぶちコケた。

○○は無理やり左折してきたバイクとぶつかりそうになった。

みんなが肝を冷やしながらも、走る。


最終手段。彼らにドーピングをほどこすことにした。
この旅で一度もやってこなかったこと。

「よーし!決めた!今晩はマクドナルドで好きなだけ食うぞ!」

そのときの子どもたちのはしゃぎようといったら!笑
ほんと書きながら懐かしいです。はい。

須磨海岸を目指そうということにして、その手前のマクドナルドまでとにかく走り続けました。もう暗くなってしまった夜の道を集中して。


たどり着いたときには、もうほんとによっしゃー!って感じやったよねみんな。そうしてそれぞれに好きなものをたのんで、ワイワイ言いながら食べて。疲れはどこにやらという感じ。

そうして須磨海岸の松林のなかでテントをはらせてもらった。

「明日はなるべく早く姫路に着きたいから早く起きようぜ!」

なんてみんなで意思を確認していた子どもたち。あと1日も経たないで僕らの旅は終わる。ありがとうなみんな。


*いやぁこうして写真を見ながらかくと1月以上経っているのに自分の心にはしっかり残っているものですね。自分でびっくりしました。旅のなかで更新を忘れた自分にありがとう。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像10

画像8

画像9

画像11

画像12

画像13

画像14

画像15

画像16

画像17

画像18

画像19

画像20

画像21

ここから先は

0字
月に4回程度配信。お金を払うのも、タダで読むのも自由です。

自分が自分でいられること。

¥500 / 月 初月無料

旅の日々で自分の心に浮かぶ思いや気づきを読み物として。僕の旅の生き方のなかで、読んでくださる方々の心に心地よい余白が生まれればいいなという…

自分の人生を実験台にして生きているので、いただいたお金はさらなる人生の実験に使わせていただきます!