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ひとつひとつの行動をジャッジするのではなく、彼がそうしなくとも自分を表現できるまでもっていくところだ。

MOUTNAIN BIKE JORNEY
8/1 DAY12 走行26km


富士山2合目にあるキャンプ場までのショートDAY。
去年は昨日と今日の2日かかったルートを1日だけでこなしたのだから大したもんだ。到着したのも夜8時をまわっていたし、みんな辛くて泣きながら登っていた。

時間が生み出す余裕。経験が生み出す余白。
今年にはその両方があるけれども、それが生まれるからまた見えてくるものがたくさんある。

昨日のミーティングで感想があった。
僕が決めたキャンプ地に泊まることになって悔しかったと○○が言った。
僕が彼らにキャンプ地を探してみてと、見つかればおもしろいなぐらいに軽い気持ちで言っていたのだけれど、彼らにとっては結構真剣だったようだ。

そのことがあったので、今日はグーグルマップを使わせて富士登山に必要なものを買いだすスーパーを探させた。
今日と明日の行動食。それから料理に必要な食材。まだ2週間の旅では彼らに全体像を描かせてそれに沿った買い物や動きをするということは難しい。

こちらがゴールや目的を最初に共有して、それがきちんと伝わっていると確認してから彼らの段取りでなにかに取り組むことはできるようになってきた。2週間。きっと待ちわびる親御さんにとっては長く感じている日々だろう。けれども自発性をきっちり育んで送り出すのなら1ヶ月くらいあってもいいのかもしれない。


買い出した荷物をそれぞれに振り分けて、富士山のすその、すでにはじまっている上り坂を登っていく。
○○が体調不良をうったえ休むといってホームセンターに入って倒れこんだ。
かすみさんに症状のチェックをお願いして、その過程をみんなで見ることにする。

彼はメンタルだ。ちょっと嫌になったときの行動を体調不良としてうったえることがある。だから気がまぎれるとすぐに回復する。こういうことにしても、見守るということは状況は把握しているけれども甘やかさず、嘘を指摘せずという感じだろうか。ひとつひとつの行動をジャッジするのではなく、彼がそうしなくとも自分を表現できるまでもっていくところだ。


途中までは道路の両端にはお店や住宅が並んでいたけれど保護区に入ってからはただ森と道だけとなった。こうなると気持ちや疲れ具合がだんだんと響いてくる。さっき横になっていた彼はさっそくうまくいかずに涙をぬぐっていた。走りながら。うん、それでいいよ。


○○は気力を振り絞るように登っていく。
テンポよく、くるくるまわすことを意識させて登らせる。
途中、ここからは押したいと言ったけれど、それだと間に合わなくなるよ、と言うと最後までしっかり登りきった。去年真っ暗になってから到着したキャンプ場に今日は明るい間に到着することができた。みんなお疲れさま。


去年ここでお世話になったスタッフの石川さんが今年も僕らを待ってくれていた。差し入れの大きなスイカは、彼の提案でスイカ割り大会に。

疲れ果てていたはずの子どもたちもすっかり元気になってわいわい言いながらスイカ割りをはじめた。こういうときに子どもたちのすごさを見る。オトナって疲れてくると全体的にトーンを落として省エネすることが多いけれど、子どもたちって消耗しててもまたそこから復活してくる。

僕らもまじってやるものの最後までスイカは割れない。ラスト、剣道をやっている○のまさかの目隠ししながらの鋭い一撃でみごとにスイカが割れた。なんてこったすげーな。


去年ヘッドライトを点けて夜道を一緒に走ってくれた松田さんが今年もカレーを作ってきてくださった。○の「なんじゃことうまいカレーは!」のひとことにみんなが笑う。すっかり無くなって残念だったコーヒーも淹れてくださり飲むことができた。あー幸せ。


ミーティングの前に家族にあてて手紙を書いた。
それぞれの時間、それぞれの書き方は誰に向けて書かれたものだったのだろうか。自分にはわかりっこないけれど、それでいい。明日はいよいよ富士山5合目を目指して自転車最終パートを走る。

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