見出し画像

準備なんていつまでたっても完璧にはならない

RIDE A LIFE JOURNEY Day5
*いよいよ明日旅に出発します。


おはようございます。ともうすでに夜レポートを書くことを諦め半分になってしまっているのだけれど、走りはじめてしまったら朝からこれを書く時間なんてないので、覚悟を決めねば。

朝まだ霜がおりそうなほど冷え込むし、マイナス3度とかでもテント無しで野宿していた1月があったなんて、こうして書いて公開さえしなければ自分のなかでなかったことになってしまうのに。

さあ朝。今日はどんな動きをするだろうかと思いながら1日をはじめる。いつものように身じたく、部屋の掃除、お経を終えたら昨日の夕方に終えることができなくてそのまま倉庫にしまっておいたチューブを外したタイヤと自転車を外に持ち出して、タイヤに装着する。まだ子どもには固すぎるぐらいのタイヤのビード(タイヤのホイールにおさまるところ)、そこをグイグイと手のひらでホイールにはめていく。ひとりだとまだチカラが足りないかもしれないけれど、仲間と一緒ならできるはず。


いつもの神社にお参りをして自転車に乗ろうかというところで、おばさんがおはよーと走り寄ってきた。

「みんな自転車でどこかに行くの?」平日に子どもたちが3人いるのと、自転車がどうも普通の自転車じゃないなと思ったので、これは旅に行くんだなと思ったそう。聞くとおばさんは大学生のときに自転車部であちこちと自転車旅に出かけたそうだ。


「しんどい思いをしたことは宝物になるから、がんばって。しんどいときはおばちゃんんこと思い出してがんばってね。」と声をかけてくださった。


僕はニュアンスを残してはっきりとした言葉は忘れてしまっているのに、いまこのレポートを書きながら子どもたちにあのおばさんなんて言ってたっけ?と聞くとしっかりと言葉のとおりに覚えていた。すげーなほんと。自分を振り返るべき機会がたくさん。ありがとう。


家に戻ってからルートづくりの続き。昨日の話し合いで決まったこと。


「自分たちのチカラでやるけれども、必要なときにはオトナの手助けも受けながら5人全員で旅をする。」

いいなぁと思った。僕らはアシスト。彼らがまだ経験していないもの、見ていないもの、そこを旅をしてきた僕でカバーする。


今回のルート。何故か子どもたちが行きたい方角が一致している。


・フェリーには乗りたいけどお金がもったいない。
・いや、自転車旅に来ているんだから自転車だけじゃないと意味がない。
・ここの名物のラーメンを食べるのならこのルートでないといけない。
・この島には興味があるから行ってみたい。
みんなそれぞれ。

僕は今回の旅に、ただ欲しいものを買う、食べる、乗るのではなく、決められた予算のなかで自分たちがやりたいことを叶えるために工夫していくというイメージを持ってその課題をつけたのだけれど、思った以上に子どもたちの頭のなかには「お金を節約しないと最後まで行けない」というイメージが先行していて、どうやら僕の思いのようにはスッとはいかないようだ。


あんまりお金を心配している彼らに、大丈夫、1日これくらいの予算で続けていけばゴールまでたどり着けると話したとしても、その1日のお金の使い方、コンビニで自分の朝ごはんを買うこと、料理のための食材を買うこと、銭湯に行くこと、それぞれにどれだけお金がかかるかという実感はまだあまりなさそうだから、そもそも予算というところにも具体的な悩みというよりかは、「限られている」という印象が残るのだと思う。


だから今回は、みなさんに応援いただける仕組みをつくって、それに応援いただければ旅の予算も増やせることにした。美味しいものを食べたい、フェリーにも乗りたい、お土産も買いたい。子どもたちの希望はいたってシンプルだ。なんとか叶えてあげたい。


これを読んでくださっているかたで、もし子どもたちの旅を応援したいと思ってくださっているかたは、子どもたちのユニフォームと同じデザインのロンTを購入いただくことで旅の資金となります。応援どうかよろしくお願いいたします。
1枚3500円(消費税、送料込み)です。注文ページはこちらから。
https://www.earthride.jp/freecoffee/tshirt/...
*実際の旅では多くの方に購入いただき、その売上は子どもたち個人のボーナスとして渡し彼らのお土産や思い出づくりのために使わせていただきました。ご支援・ご協力ありがとうございました。おかげさまで素晴らしい旅になりました。


子どもたちの行きたい場所、そして僕たちがおもしろいと思う場所、それぞれを発表してみてそうしてもう一度考えてみようということになった。行ってみたい場所は鹿児島。ひとりは屋久島。ひとりは日本の端っこ。本場の博多らーめんが食べたいから福岡に行ってみたいと言っていた彼は「僕は麺類がだいたい好きだし、美味しいものが食べたいから福岡じゃなくてもいい」と自分の目標を柔軟にしていた。


さあ、やっとこさ子どもたちの目線が揃ってきた。
そしたらそこに向かうためのルートはどうか。僕がこれまで旅をしてきた経験から、交通量が多い少ない、自然がキレイ、街なか、名物料理があるところ、そして僕も行ったことがないところとそれぞれ話し、ルートも地域ごとに分けて「このルートを走れば◯◯km」というように、ルート選びで距離やかかる日数をそれぞれ調べて比べてみることができるようにした。


煮詰まってきたところで、子どもたちに「パーッと走っておいで。約束は思いっきり自転車をこぐこと」と呼びかけて、一度区切りをつけた。鹿児島に向かうルートも3パターンぐらい作れる。彼らが興味がある2ルートをそれぞれ区分けして、距離を調べたところで僕はこう切り出した。


「実際にまだ走っていないし、走りながらどれだけのペースで進んでいけるかも分からない。天候のこともある。だからこれ以上のルートは走りながらその進み具合で考えていくいこともできる。明日からもこうして作業していたい?それとも走りはじめたい?」


彼らの答えは出発する。だった。そうと決まればあとは、準備に取りかかればいい。
みんなで必要な買い出し。詳細な地図。100均で旅の備品を買う。温泉に入り(目的はお土産もの売り場のルービックキューブっぽいやつやったみたい)、そしてお世話になった家族にお手紙を書く。それが終わったら、Tシャツを購入してくださったかたに同封して送るお礼のメッセージ。


あっという間に9時をまわってしまった。荷物のパッキングは明日にしておやすみなさい。


実感というものには程遠いような気がするけれど、はじめてしまえば、あとは逆戻りはできないから。さあ明日はどんな旅のスタートとなるのだろう。

画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

画像13

画像14

画像15

画像16

画像17

画像18

画像19

画像20

ここから先は

0字
月に4回程度配信。お金を払うのも、タダで読むのも自由です。

自分が自分でいられること。

¥500 / 月 初月無料

旅の日々で自分の心に浮かぶ思いや気づきを読み物として。僕の旅の生き方のなかで、読んでくださる方々の心に心地よい余白が生まれればいいなという…

自分の人生を実験台にして生きているので、いただいたお金はさらなる人生の実験に使わせていただきます!