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いつだって子どもたちは僕の予想する少し先を見せてくれる。

RIDE A LIFE JOURNEY Day3
*旅の出発前の企画・準備をしながらの共同生活の様子です。


6時起床。まだ寝ていたので僕がパッと部屋の電気を点けるとバッと起きた。
決めた時間をしばらく過ぎていたことに焦ったのか、◯◯が猛烈な勢いで寝袋を丸めはじめたのを見て他のふたりもすごい勢いで片付けはじめた。おもしろい。


部屋の掃除をザッとして、自分の荷物の整理をして、般若心経を唱えて、
リサイクルに持っていく缶やダンボールを自転車に積み込み出発。

今日なんだっけ?
確かサイクリングするって言ってたっけ?あれ?これがそう?みたいにやりとりをしていてよっぽど自転車に乗りたいんだなと伝わってくる。

まだまだ僕も後ろを振り返らずに走るにはほど遠く。パッと見たらいたり、そのあと振り返ったらだいぶ後ろになってしまったり、まだペースづくりの段階ではない。前の旅ではそんな自転車の乗りかたとかも対して分からないまま、自分が持ってきた荷物をかばんに詰めて、公園をぐるぐると何周かしただけで旅のスタートをしていたのだからすごいことをしていたもんだと思う。

しかしそれは別の視点で見てみると、よく分からないままはじまってしまうから「やるしかない」モードみたいなものにもスイッチが入っていたのだろうか。そういう意味では今回のように準備ができたら出発!みたいなスタイルも自分が少しアシストしてあげるくらいのほうがいいのかもしれないが。

こうしてすでに旅がはじまっていながらも、自分のなかでは揺れ動きながら、そのときどきで「こうする」と決めて動く。その繰り返し。いつもいつもに流れがあって、感情があって、選択がある。こうすればOKのようなものは、つくってしまおうとするほうがかえって可能性をせばめるのかもしれない。

昨日より動きに間に合わせようという意図が見える。◯◯はいつもながらに何かをやっているときに他の興味が生まれたらすっかりそっちに吸い寄せられてしまうんだけれど、ねぇまさやん!みたいに僕を呼んだところでハッと気づいて、いややっぱなんでもないです!とまた本来の動きに戻ったり。


今回はそれぞれの個性があるけれどスッと馴染む相性な感じで、ほっておけば延々としゃべり続けるのではないだろうかと、ほのかとあきれているくらいなんだけれども、夜の旅の先輩方とのzoomをするために片付けが寝る時間になってしまったので、彼らに日記を書くように指示しながら僕らが洗い物をしていたらいつもの調子ではしゃいでる声が窓の向こうでしているので、これはさすがに注意しようと窓を開けたら、はしゃいで話しながら3人きれいに横並びでペンを動かしていたという超人技を見てしまったし、疑ってしまった自分も少し恥じた。


いつだって子どもたちのほうが僕よりも柔軟で伸びしろがある。僕はいつのまにか自分のことも子どもたちのことも分かったつもり。そこはこのスタイルの旅をはじめてから自分が逆に柔軟さを求められ自分を見つめ直すキッカケになったのかもしれないなとこうしてまた寝落ちしてしまった朝、子どもたちが起き出すのを待つあいだに書くレポートの「遅くなっているのにそれをごまかすためになんだかそれっぽいレポートを書いて誤魔化そうとする作戦」なのかもしれない。


サイクリングに出発した。行き先は言わないけれど姫路城。昨日たったの2kmなのに遠くに感じたスーパーを通り越して、おっとりおっとりと西に進みながらいく。昨日の時点で自転車に慣れはじめている◯◯、そしてほのかをまだ慣れていないふたりの後ろにつけて、ギアの選び方、スピードの上げ下げの指示をしてもらう。夜のミーティングで「◯◯のおかげでだいぶ慣れてきた気がした」と話が出ていた。


姫路城までたったの12kmほど。それでもその距離が基準ではなく、こうして自分が整備した自転車で仲間たちとともに走って、目の前にバッと姫路城が現れたときの彼らはすごく嬉しそうでこちらも嬉しくなった。昼ごはんは、姫路のダシ付きたこ焼きか、僕の学生時代から通う中華料理のどちらかで、じゃんけんの結果、中華となった。


麺類が好きです!と昨日の夜に嬉しそうにいっていた◯◯はチャーハンとラーメンのセットを頼み、先にチャーハンとサラダを食べながらチラチラとラーメンのほうを眺めている。ラーメンは最後にとっておくらしい(のびることは気にしないのか?)。食べられそうか!?と早めに聞いていたのだけれど、自信たっぷりにうなずいていた◯◯はラーメンの後半で失速しうんざりした顔をしている。食べられるか?と聞いたら、無表情で首を振った。
それを見てキラーンと目が輝いた◯◯は残されたラーメンをうまいうまいとあっという間に食べてしまい、結果彼が幸せな気持ちになれたのでよかったのだと思う。

グルっと周遊して戻ってきて30km足らず。それでもだいぶ最後のほうは疲れている様子だった。こういうときに自分には不安が少しチラつくのだけれど大丈夫と言い聞かせる。戻ってきて休憩のあとはテント張り。ひとりは慣れていたけれど、あとのふたりはあんまりやったことないかな。それでも慣れているかは別として楽しそうで、そしてたて終わったあとは今日はこれで寝ようということになった。(かわいそうにここ数日で1番冷え込んだこの夜。朝にはうっすら霜がおりていた。僕らも寒かった。)

ちょっと心配していたのだけれど、最初に起き出してきた◯◯は「3日間で1番あったかく寝られました!」と報告してきた。


それは夜のzoomで僕の旅に参加してくれた3人のOBと交流したのだけど、去年の春参加してくれたシューヤが「夜は重ね着して、寒い時はカッパを着るとあったかいよ」とアドバイスしてくれたのを実験してみたらしい。ほかの2人にも旅の楽しみ方や応援のメッセージをもらって、旅のイメージが少しはふくらんできたかと思う。


夜ごはんのときに「明日は出発できますかね?」と質問してきたので、
それはみんな次第だよ、明日ルートの話をしようと答えておいた。行き先をイメージしながら、実際の距離や帰ってくる方法を調べながらルートを決める。早くそれが決まれば、あとは旅の出発の準備をはじめる。さあ出発できるのか。


よかったことを書き忘れていた。
夜のミーティングでそれぞれの1日を振り返るときに◯◯が、◯◯くんは今日ここができるようになっていた。ここがよかった。みたいに発表してくれて、そしてそれにつられてほかのメンバーもそれをして、結果みんなで褒め合いみたいになって、それでなんだか気持ちのよい一日の終えかたになった。これはほんとに子どもたちのチカラ、今日もありがとう。

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