ソーラーシェアリングでおすすめの野菜は?多品目栽培もおすすめ
株式会社アースコム 代表取締役の丸林です。
ソーラーシェアリングを検討されている方で、どんな野菜を育てたらよいのだろうかとお悩みの方も多いかと思います。
ソーラーシェアリングでは上部にソーラーパネルを設置するため、農作物がきちんと育つのか不安に思われる方も多いでしょう。
実は、ソーラーシェアリングでは、私たちが考えている以上に、実にさまざまな作物が育てられています。
今回は、ソーラーシェアリングで育てる野菜についてお悩みの方に、おすすめの野菜を詳しくご紹介しましょう。
ソーラーシェアリングでは野菜の多品目栽培もおすすめ
ソーラーシェアリングでは農地にソーラーパネルの支柱を立てるため、農地の一時転用許可が必要です。
2021年、農林水産省から出された営農型太陽光発電に関する新たな通知が出され、一時転用許可の申請段階で複数の品種を選定しておけることが明示されました。
もし、栽培する野菜を何にするかまだ迷っていても、まずは候補の野菜の品目を複数書いて申請することが可能ということです。
現状、ソーラーシェアリングでは野菜の単一作物が多いですが、複数の品種を組み合わせた多品目栽培もできます。
実例として、栽培や販路拡大がまだ発展途上である伝統野菜の栽培と、収穫量が期待でき販路も確保されている野菜との多品目栽培に取り組んでいるケースもあります。
ただし、一時転用許可申請で複数の品目を記載した場合、品目ごとに収穫が見込めるかなどの判断はされるので、すでにソーラーシェアリングで栽培実績があるなど、栽培におすすめの野菜の品目は知っておいたほうが良いでしょう。
そこで、次のブロックでは、ソーラーシェアリングにおすすめの野菜について解説をしていきます。
ソーラーシェアリングにおすすめの野菜をチェック
ソーラーシェアリングは一時転用許可申請を3年おき(条件を満たせば10年)にする必要があります。
ソーラーシェアリングが重視するのは「農業」。
そのため、「農地における単収(面積当たりの収穫量)が、同じ年の地域の平均的な単収と比較しておおむね8割程度あること」が、ソーラーシェアリングを行う条件です。
つまり、ソーラーシェアリングに向いている作物を知っておく必要があるでしょう。
農作物を育てるためには日光が必要と思われがちですが、実際には日光がたくさん当たらないと育たない作物と、日光があまり当たらない方が良い作物があります。
農作物には日光が当たることで育ちやすさを示す「日照特性」というものがあり、以下は、日照特性について3つの区分に分けてまとめたものです。
【陽性植物】
1日当たり6時間以上の直射日光が必要で日陰では生育不可。
スイカ、メロン、きゅうり、トマト、玉ねぎ、トウモロコシなど。
【半陰性植物】
1日当たり3~4時間の直射日光が必要でネット越しなどの日照が1日あれば生育可能。
ワサビ、レタス、サトイモ、ジャガイモ、ねぎ、ホウレン草など。
【陰性植物】
直射日光が当たらない日陰か半日陰が好ましく、1日1~2時間の日照でも生育可能。
榊(さかき)、ミョウガ、ふき、ニラ、しょうが、シソ、きのこ、三つ葉など。
ソーラーシェアリングに向いている植物は、半陰性植物と陰性植物と言われていますが、陽性植物がソーラーシェアリングで育てられないわけではありません。
ソーラーシェアリングの一般的な遮光率である30%程度であれば、陽性植物も十分に育つというデータがあります。
そのため、ソーラーシェアリングで育てられる作物の種類は多く、すでに栽培経験がある作物を選ぶのも、実はそう難しいことではありません。
農林水産省が実際にソーラーシェアリングで育てられている作物の事例として公表しているものには、ジャガイモ、大豆、水稲、麦、ブルーベリー、牧草、榊(さかき)、高麗人参、シキミ、ミョウガ、しょうが、茶などがあります。
その他、農林水産省以外のデータとして、全国のソーラーシェアリングで見られる農作物の例に、米、大麦、小麦、大豆、キャベツ、レタス、さつまいも、サトイモ、ジャガイモ、明日葉、小松菜、イチゴ、ブルーベリー、みかん、ニンニク、落花生、大根、人参、茶、梨、牧草なども栽培されています。
栽培環境が異なる作物が多いにもかかわらず、実に多くの作物がソーラーシェアリングで栽培可能であることがわかるでしょう。
太陽光発電設備は寿命が長い設備です。
発電と営農が長く両立できるよう、しっかりとした農業収入基盤を築くことが求められます。
一時転用許可条件に収穫量の規定がありますので、作物を選ぶ際にはソーラーシェアリングに向き・不向きだけで選ぶのではなく、すでに栽培実績があるなど、これまでのノウハウを生かせる作物を選ぶというのも大事なポイントです。
ソーラーシェアリングと発電の両立に関する対策も確認
ソーラーシェアリングと発電を両立するためには、「収穫量」と「発電量」をしっかりと上げることが大切です。
そのための対策としておすすめなのが「フェンスの設置」です。
フェンスを設置することにより、「獣害」と「発電設備の盗難」の2つのリスクに対する予防になります。
設置するフェンスは、発電設備の盗難防止をメインにとするため、畑などで見かけるような鉄線ではなく、背の高いしっかりとしたフェンスにしましょう。
太陽光発電の盗難被害やいたずらは少なくはないため、防犯カメラなどの監視システムも完備することをおすすめします。
ソーラーシェアリングの収益性や栽培作物についてなど、まだ不安があるという方はぜひこちらのコラムもご覧ください。
ソーラーシェアリングの農業事例、収益性・メリット・導入方法まで解説
ソーラーシェアリングで育てられる野菜は多い。多品種栽培もおすすめ
ソーラーシェアリングで必要な農地の一時転用許可申請では、複数の野菜の品目を記載することができます。
そのため、ソーラーシェアリングでは野菜の多品種栽培も可能。
実際に多品種栽培を行うことで、伝統野菜の栽培に成功している例もあります。
ソーラーシェアリングでは日照率を考慮する必要がありますが、パネルの設計を考慮すれば、より多くの日光が必要な陽性植物も栽培可能です。
日本全国で増加しているソーラーシェアリング。
栽培されている野菜も非常に多くの種類があり、栽培実績がない野菜を育てなければならないという心配は少ないでしょう。
とはいえ、ソーラーシェアリングを成功させるためには、農業における収穫量と発電における発電量の両方を確保する必要があります。
そのためにできる対策として、獣害被害・盗難被害を防ぐためのフェンス設置をおすすめします。
アースコムでは福島の耕作放棄地を利用し、ソーラーシェアリングで太陽光発電投資を行った事例もあります。
日本の農業を担う新たな取り組みとしてメディアでもご紹介いただきました。
太陽光発電投資や環境事業投資にご興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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