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220318 畑の土づくり

 最低3年、場合によっては10年かかると言われる畑の土づくり。本来ならまずは緑肥作物を一面に育てるのが良いのでしょうが、せっかくお借りした畑。何か作ってみたくてしょうがなかったので、昨年はいろいろな作物(40種ほど)を作りました。それなりには育ってくれましたが、周りの玄人農家さんの作物と比べると小さかったり実が少なかったり…。肥料分が少ない土地で対して追肥もしてあげなかったせいでしょう。それでも初めて自分で育てた作物を食した時は感動しました。みずみずしさ、味の濃さはそれまでスーパーで買っていた野菜とは比べ物になりません。

 正直なところ、収穫までの手間や作業時間を考えると、野菜はスーパーで買った方が安いです。種、苗、各種資材、道具、全て揃えると一つ一つは安くてもすぐに万越え…。初めての野菜作りで右も左もわからないので、とりあえずあまりお金をかけずにやってみようと始めました。が、やはり土づくりに必要な堆肥や肥料は買った方がいいことが判明。今年はおとなしく買うことにしました。

 自然農法に憧れ、苗を植え付けた後雑草を増やし放題にしていましたが、どうもそういうことではないらしく、適度に草刈りはしてあげる必要があります。周りの草を抜くと、野菜の成長が早いこと早いこと…。自然農法で野菜も元気に育つには土の状態が良くないとなかなかできるものではありません。少しずつ、自然農法に近づければと思います。

 数年間耕作放棄地だったので、硬い根が張る薮状態でしたが、なんとか開墾して蕎麦やひまわり、マメ科の植物を植えました。パッと見ただけでは土の状態が変化したのかどうかわかりませんが、何もしないより変化していると信じたい。今年は植え付け前の準備としていろいろな資材を投入しました。

初期の頃。藪を刈って大きなトラクターで耕していただきました。
人力ではとても無理…。

・牛糞:土をふかふかにする代名詞。有機物を餌にする微生物がたくさん集まる。

・籾殻くん炭:カリ成分。無数に空いた穴が水捌けを良くし、炭が超音波で微生物を集める。

・籾殻:窒素成分。堆肥となるまで時間がかかり、その間水捌けを良くしてくれる。

・米糠:リン酸成分。有機物の分解を助け、微生物を集める。

・苦土石灰:酸度調整。野菜は酸性の土ではうまく作れない。野菜を作ると酸性に傾くのでアルカリ系資材を入れて酸度を調整する。

・油かす:窒素成分。鶏糞と並ぶ追肥の代名詞。

1:籾殻くん炭 2:牛糞
3:籾殻、米糠 4:耕した後

野菜作りに必要な三大栄養素

・窒素:タンパク質原料。葉と茎を作る。(植物の根や油かすなど)

・リン酸:DNA、実を作る。(虫の糞、米糠など)

・カリウム:根を作る。(葉、草木灰、籾殻くん炭など)

他にアルカリ性のマグネシウム、カルシウムが必要。

 腐葉土やキノコ菌床堆肥も作っていますが、完成までに時間がかかるので様子を見ながら入れていきます。

上:椎茸を作った後の廃菌床
下:米糠、籾殻を混ぜ、ビニールシートで覆って2か月経ったもの時々切り返しを行いました

 昨年野菜作りをしながら勉強してみてわかったことは、本によって書いてあることが正反対ということもあり、いろいろなやり方があって正解は一つではないということです。自分で作るのであれば化学的なものに頼らず、その場にあるもので堆肥や肥料を作り、毎年嫌でも成長してくる雑草のような生命力を持った「雑草野菜」を作りたいと考えています。

 最後までお読みいただきありがとうございました。


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