#01 ダイヤモンドの「カラー」に思うこと

宝石には、たくさんの色がありますよね。
ダイヤモンド一つをとっても、イエロー、ブラウン、ブラック、レアなところでいうとピンク、ブルー、レッド、オレンジ、グリーンなどなど・・・希少さに大きな差はあれど、まあたいていの色のものは存在しています。
今回はその中でも、もっともみなさんが目にされる「イエロー系」のダイヤモンドについてちょっと思うことを書いていきたいと思います。
「イエロー系」とはいっても、今回はファンシーイエローのようなカラーダイヤのことではありません。
Dカラーから始まり、E、F、G・・・とイエロー味を帯びてきて、Nカラー以降は「ベリーライト・イエロー」や「ライト・イエロー」とだんだんとその濃さを増していきます。
お客様とお話ししていると、やはり気になるのは「どのくらいから黄色みを感じるのか」という点。
これは本当に個人差(個人の目の精度)にもよるようで、一般的には「Hカラーまではカラーレスに見える」といわれています。「Iカラー」くらいから、たとえばプラチナ枠のような白い金属に留めたときに「あれ?ちょっと色が付いてるかな?」と感じるというわけですね。
でも、人によってはEカラーやFカラーでも「なんか色味を感じる」という方もいらっしゃいます。
ダイヤモンドのカラーを選ぶときに、もちろんDカラーに近づくほどお値段は高くなります。でも、個人的な感想としては、たとえば白い紙の上で並べて、つぶさに比較してみない限りは肉眼での差はほとんどありません。ましてや、リングやネックレスなどに加工したら尚更のこと。
ダイヤモンドには「鑑定書」が付き、カラーストーンと違ってそのランク付けがはっきりと目で分かります。ですので、どうしても「書面上のランク」にとらわれてしまいがち。
でも、私たちがジュエリーを買うときはお金に限界がありますよね・・・。
たとえば、「Ⅱ型のDカラー」のような特殊な石でない限りは、この"カラー”というのは多少石選びの際に妥協してもいいところかもしれません。
ダイヤモンドの「イエロー」の色の原因は、結晶の中に不純物として含まれる「窒素(N)」です。この窒素の量によって、色の濃さが変わってきます。(多くなればなるほど濃くなる)窒素といえば、大気中のほぼ80%を占める成分です。この大気を覆っている窒素をほとんど含まないDカラーのダイヤモンドが、とても異例な存在であることを感じますよね。(大地中には窒素はどのくらいあるのだろう?)
ダイヤモンドはDカラーから始まり、Aカラー、Bカラー、Cカラーの存在がないことには諸説ささやかれています。(Dカラーよりも無色の存在が現れるかもしれないとか、ないとか・・・)
Dカラーには憧れもありますが、正直、人間の目で見てグレーディングしているものなので鑑定機関によってもかなりそのグレーディングにも差があります。
選ぶときには、自分の目で見て、加工する金属の色との相性で決めるのが一番いいですね(イエローゴールドにはIカラー以下、ピンクゴールドにはブラウンダイヤなど)。
でも個人的には、D・E・F・G・・・と0.1ct位で全ての色をそろえて、カラーの「マスターストーン」としてコレクションしたいなと夢見ています☆
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