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earthmanとは

はじめまして、earthmanの
井本 球(いもと きゅう)です。

私たちは和歌山県橋本市にある山間部の集落に移住し、
「人と自然が生かし合う関係性を作る」ということをテーマに
活動を開始しました。

様々な社会問題に触れ、苦しくなった時に出会った
パーマカルチャー(permaculture)という考え方によって、
とても彩り溢れる世界に出逢い直すことができました。

◯Sense of wonder

前職の会社にて自然栽培という農薬も化学肥料も使わずに
野菜を作るという手法にチャレンジしていました。

初めて自分が作った野菜を食べたときに、にんじんやカブが
自分の細胞に染み渡っていく経験をしたときに、
言葉にできないほど幸せで心から「美味しい」と感じました。

自分が土中の微生物に食べ物を与え、微生物のふんによって野菜が健康に育ち、
それが美味しい食材となって自分の体の一部となっていく。
この一連の流れをまさに「循環」というのだ、と心の底から実感し、
そこからは生態系や循環という地球の仕組みに
一気に魅了されるようになりました。


我が家の畑。山椒の木の下や横にネギやきゅうり、白菜ししとうなどの野菜が共存する。
自然界では様々な植物が降り注ぐ太陽光や土中の栄養を余すことなく活用する。
それを参考に畑を設計するのがパーマカルチャーの手法。

世界はとても複雑で、絶妙なバランスで成り立っている。
そして
「人間がいるから地球が壊れていく」
ではなく
「人間がいるから地球が豊かになっていく」
という可能性もあるんだと、悩みが吹き飛んでしまいました。

それからというもの、僕は植物や昆虫・微生物がつくりだす
小さくて繊細でダイナミックな生態系というシステムが大好きになり、
それからずっと彼らの虜になっています。

◯文化と自分のアイデンティティー

日本における伝統的な文化といえば里山文化(Satoyama)があり、
私たちの祖先は本当に余すことなくエネルギーやものを活用していました。
無駄がなく、極限まで削ぎ落とされた洗練された美しい道具や暮らしぶりが
里山にはあったんだと思います。

自分たちが活用するひとつひとつの材料や環境、
特性などを知り尽くした上に成り立っている。
また最大限の活用のためには、ときには人間が譲歩していたこともあるはず。
その極めて繊細な関係性によって、
里山文化は地域ごとの特色を持って発展していきました。

昨今は画一化されたものやサービスによって、誰が見ても誰が使っても
80点を超えるような優秀なものが溢れる豊かな時代となりました。

しかしその代償はなかなかに大きく、なまじ便利に使えるぶん、
私たちから、考え改良するということの必要性と
そのスキルや使う本人である自己理解を著しく低下させています。


地域の人が大切にしていた牛滝山。
その昔、牛に鍬を引かせて稲作をおこなっていた。
集落が見渡せる高い丘に豊穣を祈って書く集落が牛滝様を祀っている。


地域ごとに、ひとりひとりに合った変化や改善が起きるような、
少しずつみんなが違い、それを確かめあえるような社会が来ると、
私はとてもワクワクすると思います。

そんなことを考えるきっかけとして、私たちと対話し、
自然のシステムやつながりを見て、丁寧に関係性について
思いを巡らせ構築できるための機会を
earthmanで創っていきたいと考えています。


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