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願望が実現しにくい理由は

願望が実現しにくい理由・・・

答えから言うと、
それは、あなたがあなた自身ではないから、である。

あなたが自分だと思ってるものは、思考であり、あなた自身ではない。
思考は常に願望を未来へ投げかけ、時間を作る。
何事も何かを成就するには確かに、この世界では時間がかかる。
だから、何日後、何ヶ月後、何年後、という風に未来に実現を投影する。

意識は”今”に、あとは願望を待つ

思考で形作られる”自我”は、分離をもたらすので、常に過去か未来に居座っている。
過去を思い返して嫌な思いをしたり、淡い思い出の中に浸ったり。
もしくは未来を見ては、不安になったり、期待に胸を膨らませたり・・・。
思考である自我は、だいたいにおいて、過去と未来をせわしく往来している。

このとき、人は「今」にいない。
意識が過去か未来にある、ということは、投影された願望もまた、過去や未来を揺れ動く。つまり、願望は今にはやって来ない。

だが「今」にいるとき、人は時間に流されなくなる。
だから、あなたが”願望を投影した未来”もまた、時間には流されず、そこにとどまる。
あとは時間の経過を待てば、願望のほうからやってくる。
まさに、果報は寝て待て、である。

バグワンは「聖書においては”求めよさらば与えられん”であったが、現代人にとっては”求めるな、さらば与えられん”のほうが適している」と述べている。

バグワン

求める、追う、という行為が未来との時間を永遠に埋まらないもの、にしてしまっている。”現代人にとっては”というのは、現代人が、昔よりもずっと、思考の発達度合いが強まっているからである。
つまり、過去と未来の分離も強まるがゆえに、追えば追うほど、未来は
遠のいていく、という事態になる。

「今」に居続ける者にとって、常に時刻は「今」なのである。
過去でも未来でもない。時計が1時間進もうが、24時間進もうが、彼の中では常に「今」である。
なぜなら、彼はずっと「今」に居続けていているから。

それに、もう一つ。
物事が実現するのは常に「今」である、ということ。
実現という現象は過去ではもちろんないし、未来でもない。
”現象”が起こるのは常に「今」である。
ならば、あなたが「今」にいなかったら、いつその現象を捉えるのか?
意識が「今」にいないことで、あらゆる現象は目の前を過ぎ去っていく。
人はそのとき、ぼんやりと未来を見たり、過去を見たりしている。

だから、故人は常に自分に注意を向けることで、「今」に居続けられるように進言してきた。
座禅などによって「今」に居続ける訓練もあるが、
自分を常に観察することによっても、人は「今」に居ることができる。
自分の動き、つまり思考の動きは常に「過去か未来」であるから、
思考を観察することによって、意識は思考から客体化され、過去と未来に振り回されなくなる。
思考の二元性から一元性へと意識を開放できる。

あなたが思考のままでいると、思考は分離を起こすので、ある方向へ向かおうとすると
必ず、反対の方向へも意識というエネルギーが向いてしまう。

仮に、あなたが「ミュージシャンになる」と決意したとしよう。
即座に「できるかな?」という不安がよぎる。
”夢を追いかける期待と興奮”と「本当になれるのか?」という不安の2つの方向に意識が向く。この時点でエネルギーは分散している。

これが、いわゆる「リミッター」である。
リミッターとは肉体を守るために”無意識にかけられた制限”ではない。
ただたんに、エゴの土台が思考だから分離を起こしているだけである。
また、自分へのイメージ、先入観もリミッターとして働く。
自分はこういう考えを持ち、こういう感性を持ち、こういうものが好きで・・・など。これらの自己イメージが「自分に形を与えている」という事に気づいてみよう。
そして、形を与えるということは限界を設ける、と同義であることを。

人間の制約をつくっているのは思考である。
思考は言葉やイメージによって”形”を与えることができるが、その性質が仇となり、人間の能力にも”形”、つまり制限を設けることになってしまう。
よく耳にする「形あるものはいつか滅ぶ」のは、思考の次元においてである。
ゆえにリミッターとは、形を与えることを引き換えに、エゴがもたらした、ただの無意味で不自由をもたらす枠でしかない。

思考は「自分の全てで生きる」ことを阻害してしまうため、当然、実現にかかる時間も大幅に増える。これを回避するには、思考への自己同一化「思考を自分だと思いこむこと」をやめるしかない。

あなたがもし、何をやってもうまくいかなかったり、自分の思うように事が進まないのだとしたら、それは、あなたがエゴ、思考に居座っていることが原因である。
あなたが「自分とは何か?」という問題に真摯に取り組まず、軽んじてしまったことが原因である。
先達が口を揃えて言い続けてきた金言「自分自身を知れ」という言葉を
おろそかにしたことが原因である。

それはつまり、あなたの意識のベクトルが自分自身に向いてない、ということであり、あなたはあなたの本質を軽んじている、もしくは、他の誰かになろうとしている、ということである。

あなたがエゴイストであることをやめれば、あなたの中のエネルギーは一元化され、一方向のみに流れ始める。
ただ、あなたの思いはその怒涛のエネルギーに乗り、容易にあなたに贈り物を届けることができるようになる。

エネルギーのベクトル、エゴと本質


あなたはただ、自分への注意を怠らずに、それを見守っているだけでいい。
ほんの少しの努力、訓練と、あとはただ、静観していればいいだけだ。

ここまで述べられた問題や技術は、このブログで提供するワークが支援になると思う。簡単なのでぜひ、トライしてみてほしい。
合う合わないは、個々人によってあるだろうが、やる価値はある。
合わなければ、やめればいいだけなのだから。

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