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2024魚座の季節(2/19~3/20)

こんにちは。
セラピストの光翠です。

2月19日13時13分に太陽が魚座に入ります。
春一番よりおそく、緩やかな春の訪れです。


海王星と土星も魚座に滞在中。
しかもちょうど月は蟹座に入り
太陽とは綺麗なトラインを形成。
オンもオフも情緒的なスタートを切ります。

優しい気持ちで目覚めた朝は、二十四節季の雨水。
魚座の始まりです。

文字通り雪が雨に変わり
雪解け水が流れ込む川も増水し始める。
そして農業の準備を始める雨水のころ。

魚座の始まりは、冬をゆったり終わらせて
春を迎える準備を進めていきます。

季節のつなぎ役として柔軟宮があてがわれるのは
的確な観察眼としか言いようがありません。
ましてや春は
力強く能動的に始まってくる印象があり
魚座が雪解けをただ見守るだけでいい、
そんな解放感を感じます。

魚座は二匹の魚が紐で繋がり
左右に泳ぐような姿でお空に布置されています。

神話では愛の女神アフロディーテとエロス。
心身ともに愛に捧げるような象意をまとっています。
また、憐れみと贖罪のサインとして
ローマ時代ではイエス・キリストのことも指しました。

水瓶一杯に貯めた雪が結晶の姿をほどき
お日様に温められては大気に溶け
全ての境界線を越えて浸透していく、水。

春を一年のはじめとするならば
始まりにふさわしい場を整え均すために
伝達の根幹である水を行き渡らせる、
もう少し夢を見せてくれるようなひと時ともいえるでしょう。

聖と俗、相反するものを内包し
自己犠牲が自己救済になるほどの情感をもち
この地に産まれ落ちる直前の
羊水の中で微睡む胎児のような
何も持たないけれど全てを持つ立ち位置。

魚座の芸術性や現実を振りはらった世界観は
どのような存在であっても、
在る、そのものへの全肯定なのです。

ふわっとして掴みにくいと言われがちですが、
清濁併せ呑む魚座のフィールドは常に温かです。
頭で理解することは必要ないのです。

中気として雨水を、
節季として啓蟄(3/5ころ)を進んでいきます。

12星座の中で水のサインは哺乳類や道具ではありません。
(蟹座、蠍座、魚座)
彼らが手厚い情愛をもって子々孫々を産み養っているのか・・
実感としては感じませんが、
私たち人類とは全く違った愛の発露を持つ生き物として
この地球を回しているに違いないと思います。

愛していると言わなくても、言われなくても
在るだけでもう充分愛なのかもしれない。

虫の目覚めを感じ取れる感覚から
万物への思いは広大なのでしょう。

啓蟄のころは魚座の16度。
サビアンシンボルは「ひらめきの流れ」

充分に育み切った魚座のアイデアを
現実的かつ具体的に落とし込んでいく。

生き物が活動性を取り戻し、
身じろぎ始める時とは、
眠りから覚め心身を養い成長する
生き直しのころと重なるのです。

そのとき、何を信じるのでしょうね。


水に帰す言葉が残されているのもこの時期です。

霙(みぞれ)も、古くは雨氷(うすい)と書きました。
雪と雨が混ざっている、重たい雪。

靄(もや)も、よく見られる現象です。
和気あいあい、のあい、は靄靄、と表記するとか。
和んだ雰囲気は見えないけど、
輪郭がぼやけている感じが伝わりますね。
1~10キロ未満で物が見分けられる、という定義なので
かなり「まあいいじゃないか」感が強めです。

獺祭(だっさい)は、
山口県岩国市にある旭酒造の焼酎だけではありません。
獺のだつは、かわうそ。
取った魚を並べる様が神に供えているようにみえるため、
文章を書くとき多くの書物を参照することをさしたそうです。

神様に供える行為と、参考資料を並べるところが似ている、
という感覚はピンときませんが
昔は字を学び、書く、ということが
お上に献上するとき
必要な技能であったからかもしれません。

魚座の季節で今でも大事にされているのがひな祭りです。
桃の節句。
上巳(じょうし)の節句、というのが正式名。
三月の最初の巳の日、という意味で伝わってきました。

それでいくと、今年は3月6日、己巳(つちのと・み)。
旧暦では4月11日乙巳(きのと・み)です。
水辺でお酒を飲んで不浄を払う風習です。

桃の花びらを浮かべた桃花酒(とうかしゅ)が振舞われ
人形の紙(形代)で子供の身体をなで、川に流し健康祈願しました。

桃の木そのものにも邪を払うという考えがあります。
まさに桃尽くしです。

諸説ありますが、
雨水のころに飾り始めると良いご縁と結ばれやすい、
ひな祭りが終わったらすぐに片付ける。
そうすると(嫁に)ゆき遅れない、
など理由は様々で言われています。

お雛様を渾身の思いで飾るのなら
長く愛でてあげたいですよね。
せめて旧暦のひな祭りまでは良いのではないでしょうか。

魚座の七十二候

二十四節気「雨水(うすい)」

・土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)2月18日頃
雪がしっとりとした春の雨にかわり、大地が潤い始める頃。
「脉」は脈の俗字です。
土に走る水脈が、人体に繋がる脈と同じということ。
ガイヤ思想にも繋がりますね。

・霞始靆(かすみはじめてたなびく)2月23日頃
春霞がたなびき始める頃。
春の霞んだ月を「朧月」(おぼろづき)と呼びます。
夜にでる霞を朧、と呼ぶからですね。
春は霞たなびく、ぼたもち、
秋は霧立上る、おはぎ、など
同じものでも呼び名が変わる音で季節を編んできました。

・草木萌動(そうもくめばえいずる)2月28日頃
草木が芽吹き始める頃。
草の芽が萌え出すことを「草萌え」(くさもえ)と言います。
萌え、という言葉は現代も若々しいものを愛でるに通じますね。
木の芽時(このめどき)。
木々が新芽を出し始める時、人も心身の不調をおこしがちです。
うきうきする春心と、憂いを含む春愁を感じることが
自然な心模様なのですね。


二十四節気「啓蟄(けいちつ)」

・蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)3月5日頃
戸を啓いて顔を出すかのように、
冬ごもりをしていた生きものが姿を表す頃。
乙女座の物質性が入り込み、生物へ視点を向けているようです。
余談ですが、「孔子家語」では人のことを裸虫(はだかむし)
と言ったそうです。
鳥は羽虫、獣は毛虫、甲羅がある生き物は甲虫、
鱗のあるものは鱗虫、の視座がユニークです。

・桃始笑(ももはじめてさく)3月10日頃
桃の花が咲き始める頃。
花が咲くことを「笑う」と表現。「山笑う」は春の季語です。
新芽が出そうな淡い黄緑を背景に
桃や梅が黒い枝に支えられ咲く様は顔がほころびます。
花笑み、とはよく言ったもの。
桃のことを三千草(みとせぐさ)と呼ぶのは
大変めでたいものの意だそうです。

・菜虫化蝶(なむしちょうとなる)3月15日頃
青虫が紋白蝶になる頃。
「菜虫」は菜を食べる青虫のこと。
菜の花が咲いてまさに春本番。虫だし、ですね。
この頃はからし菜が美味しい時期です。
蝶のことを和語で「かわらひこ」と呼びます。
ひらがなで愛でている、耳心地の良い日本語です。



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