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「死にたい」と思ったら、とりあえずツナ缶食べて落ち着こう。〜後編〜

前編では、筆者の体験談とともに貧血がメンタル面に与える影響についてお伝えしました。後編では、自分でできる貧血への応急的な対処法と「なんでツナ缶なのか?」について書いていきたいと思います。

前編はこちら↓


④気血不足という考え方〜東洋医学からみた貧血〜

気血水の相関図

実は、今回の重症貧血を体験する前から『血流』というキーワードが気になって、色々調べていたところでした。そこで手に取ったのが国際中医薬膳師・瀬戸佳子氏の著書『1週間で必ず体がラクになる お手軽気血ごはん』

本書の中で、気(き)は体を動かすエネルギーや動力源。血(けつ)は西洋医学の血液とほぼイコールで、気と血は表裏一体のもの、と説明されています。なので、気血不足とは貧血のことになるのですが、東洋医学は西洋医学よりも柔軟性があるのが特徴。そのため西洋医学がさす貧血よりも幅広い症状を総称しているとイメージしていただくと良いかなと思います。西洋医学の数値的に貧血と診断されない場合でも、実際の症状が気血不足であれば、治療法があるのが東洋医学という感じでしょうか。

〈 気血不足の主な症状 〉
・息切れ、倦怠感、疲れやすい
・顔や唇・爪の色が蒼白、皮膚や目の乾燥
・内臓下垂、腹部が張る、むくみ
・動悸、めまい
・不眠、多夢(夢をよくみる)、眠りが浅い
・無気力、物忘れが多い、声が小さい
・生理不順(遅れることが多い)または閉経(3ヶ月以上来ていないこと)

病院に行くほどではないけれど、何となく辛いな…と感じる時は、気血不足=東洋医学的な貧血の可能性も視野に入れてみませんか?
全身倦怠感、やる気が起きない(無気力)、不眠、気分の落ち込みなどの症状でネット検索すると、うつや自律神経失調症の情報がたくさん出てきますよね。そういった情報を見ると余計に不安になるし、でも、病院に行く程なのかな?と不調を我慢し続けてしまうくらいなら、次にご紹介する『気血ごはん』を試してみてはいかがでしょうか。

⑤ 貧血への応急的な対処法『気血ごはん』とは?

著書『1週間で必ず体がラクになる お手軽気血ごはん』の中で、気血不足(貧血)を補う方法として紹介されているのが、

  1. 朝のお味噌汁

  2. 普段の食事に1日1ツナ缶を追加する

  3. 間食は魚肉ソーセージなどの動物性たんぱく質にする

という食事療法です。この3つは、まずは1週間で少しでも血液を底上げしようという応急的な対処法(著書の中には、他にも有用な貧血対策が紹介されています)。
貧血でぐったりしながらレバーの下処理をするのはなかなか骨が折れますし、食べ過ぎに注意が必要な食品でもあります。メンタルがた落ちしている時に、ガッツリ焼肉×7日間はちょっと…そんな時、手軽に体に負担なく取り入れやすいのがツナ缶という事なのだと思います。
ツナ缶自体はそこまで鉄分の多い食べ物ではありません。が、血液を作るには、鉄分、たんぱく質、ビタミンB12、葉酸などが必要で、サプリメントで鉄分だけ摂取しても駄目なんですね。

肉・魚の動物性たんぱく質、摂れていますか?

私は正直、自信ありません。だからこその結果だと深く反省しています。

⑥気血ごはんを実践してみて

ツナ丼

1日1ツナ缶をどんな風に食べたのか…素敵なアレンジをご紹介できたら良かったですが、そんな状態では無かったので、1番簡単な方法にしました。ツナ丼です。毎朝、ご飯の上にツナ缶1缶乗せて食べました。せめてもは、ツナ缶の種類を3種類にしてみたくらいでしょうか。
まぐろ油漬け、まぐろ水煮(ノンオイル)、かつお油漬け…1番身がふっくらして美味しかったのはまぐろ油漬けですが、毎日食べる事を考えたら、オススメは食塩無添加のノンオイルかな。ツナマヨにしたり、大葉や茗荷などの薬味を乗せたり、海苔や七味をかけたり…1週間くらいなら飽きずに食べられました。

お味噌汁は、『かちゅー湯』という鍋を使わない即席タイプをチョイス。マグカップにかつおぶしと味噌を適量入れてお湯を注ぐだけ。あとは、ツナ缶の水煮タイプは、オイルの代わりにスープ(煮汁?)が入っているので、そのスープとわかめや冷凍野菜を電子レンジで温めて味噌汁にしたりしていました。
普段から間食の時間帯にお腹が空くことはないので、間食は無しです。

もともと胃が弱く少食で、肉類があまり食べられなかったのが貧血の原因かなと思っています。なので、1食で1ツナ缶はちょっとキツいかなと思ったのですが、ノンオイルなら何とかいけました。ので、消化力に自信がない方はノンオイルをおすすめします!


貧血(気血不足)は、一朝一夕で治るものではありませんし、逆を言えば、1週間やそこらで罹るものでもない。生活習慣病と同じようなものだと思います。ただ、生活習慣病に挙げられる高血圧やがんなどと比べて、治し方が確立されているので、問題視されにくいのかもしれません。が、今回いろいろ調べる中で多くの方の不定愁訴の根本に隠れていそうだな、と感じました。


心身一如(しんしんいちにょ)

東洋医学では、心と体はつながっていて、互いに深く影響し合っているという考え方があるそうです。気合いや心持ちだけでメンタル不調が改善しないのは、2000年以上積み上げられてきた先人達の臨床経験で証明されている。ということは、ネガティブ思考に陥ってしまうのは私達の心が弱いからではなく、体に無理をさせているからかもしれません。

死ぬのも生きるのも人生1度きり。死ぬのはいつでもできますが、生きるのはそうはいかない。1度でも死んでしまえば「あ、やっぱり今の取り消し」って出来ないですからね。
とりあえず体を元気にしてから、他の事はまた考えたら良いのかな。と。変わらないことって何もないですし。今がドン底だと思うなら、後は上がるだけ!
あの日、ツナ缶食べてくれた過去の自分に感謝しています。そんな私の体験談でした。

最後までご覧いただきありがとうございます^^


※本記事の作成者は、医療の専門家ではありません。個人的な体験・考察をもとにしています。一つの養生の形・身体との向き合い方として、必要な方に届いたら嬉しいです。

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