『パイオニア環境解説』 【イゼットフェニックス】(2024/5/10〜)
『はじめに』
イゼットフェニックスは2019年のパイオニア黎明期から存在する歴史のあるデッキであり、モダン活躍を見せた非常にパワフルなアーキタイプである。墓地利用デッキであるがゆえに墓地対策が環境に増えてくると立ち位置が悪くなるものの、実質的な破壊耐性と強烈な再現性で現在使用率約14%(mtg goldfish参照)と非常に高い使用率を誇る。
『デッキリスト』
『デッキ解説』
このデッキのコンセプトは、「孤光のフェニックス」をリアニメイトして勝ち切るという至ってシンプルなものだ。「孤光のフェニックス」はインスタント、ソーサリーを自分の戦闘開始時までに3回唱えればリアニメイトされてそのまま飛行速攻でライフを詰めることができるが、3回唱えるのは中々ハードルが高い。それを可能にするためにコスト1のドロースペルを大量に採用している。
これらの1マナスペルで1マナスペルをドローし、また1マナスペルでドローしてを繰り返すことで手札を減らさずにフェニックスをリアニメイトすると理想的。仮にフェニックスを破壊されても返しのターンですぐにまた殴り始めることができる。
これだけ1マナから動けるので土地の枚数はかなり圧縮している。土地が貴重であることを意識してゲームを進めることが重要だ。
墓地肥やしに使われるのは主にこの2枚。特に「錠前破りのいたずら屋」は出来事持ちでありながらインスタントで墓地を壊しつつスペル回収ができるとんでも性能。カウンターや除去を構えつつ隙を見て墓地を壊してフェニックスで〆る動きを可能にした素晴らしい1枚。
「帳簿裂き」は謀議によってどんどん成長する上、ルーティングを気軽に行えることからコンボにも貢献する最高のカードだ。多少お値段は張るがそれに見合うパフォーマンスを発揮してくれることだろう。
除去として採用されるカードは主にこの二種類だ。小回りの効く「焦熱の衝動」と大振りだがデッキにマッチしている「稲妻の斧」。これらの除去で時間を稼ぎつつ墓地を肥やしてフェニックスに繋げていこう。
そして忘れちゃいけないカードがdigだ。このカードが使えるからパイオニアを遊んでいるという人も居るくらいエキサイティングなカードであることは周知の事実。
見た目は8マナ3ドローだが、このデッキは墓地を肥やして戦うデッキなので余裕で1マナ3ドローとして唱えられる。パイオニアリーガルのアンリコというわけだ。
最後に、勝ち切る為ギミックとして「時間への侵入」が採用されることが多い。
このカードは3マナ追加ターンだ。正直無くても十分強いが、これを入れることで盤面が煮詰まった際の逆転カードになり得る。
『サイドボード』
イゼットフェニックスの専用サイドはこの2枚だろう。
この2枚は相手が墓地対策を入れてくることが分かった時にサイドインするカードだ。どちらもスペルを多用するこのデッキと相性が良い。墓地の枚数を参照にしないので相手の対策を腐らせて一方的に勝負を決めにいけるだろう。ちなみにサイドアウトすべきカードは探査呪文だ。(フェニックスは手札から唱えてもそれなりに戦える)
厚かましい借り手もかなり重要なカードであることは違いない。イゼットカラーが苦手とするエンチャントにも触れられる唯一のカードであり、対応力は随一。インスタントタイミングで出せるクロックとしても優秀だ。
『立ち位置』
イゼットフェニックスは環境に墓地対策が多くなると不利になり、減ってくると有利になる、そんなデッキだろう。そのためアブザンパルヘリオンが流行った時など墓地コンボが出てくるととばっちりを喰らうものの、基本的にはあらゆるデッキと戦えるポテンシャルを持つ。また、好んで使うプレイヤーが多いので研究も盛んな点も注目したい。あらゆる環境に対応した型が常に作られ、常に使用率上位にいるデッキだ。
イゼットフェニックスでは妨害が難しいロータスコンボが苦手なのでそこは注意。(減衰球を入れると自分も苦しい)
『おまけ』
【ディミーアフェニックス】
苦々しい勝利が収録されたことで一時期流行ったデッキ。ライフ消費が重たいもののハンデスと優秀な除去によりコントロール性能が上がる。
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