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【入社式】最愛の顧客・赤さまを生みだす日~分娩編~

母業に携わる最初の日=出産の日。
今か今かと震えながら待ち構え、予定日より5日遅れて運命の日はやってきた!

母業への入社式、最重要プログラムが急遽行われることになったのは朝5時過ぎ。運命の舞台、分娩台へ。
「息を2回吸って、止めて、いきんで!!」と助産師さんに言われるも、みなさん初対面ですし…最初は遠慮気味になってしまう。「陣痛に合わせて、いきんで!」と言われるけど、腰が砕けそうな痛みが強くて陣痛がいつきてるのか分からなくなる。とりあえず、腰の痛みMAXになるタイミングでいきむ!死ぬほど力入れるも赤さまは出てこられない。

途中から息を吸ってるか吐いてるか分からなくなってくる。足の角度を変えて大人5人ぐらいに抑えられて応援されながらめちゃくちゃいきむ!!!「そうそうそう!」と指導官のような助産師さんに褒められるも、赤さま、出ない。

担当医師が寝ぐせ頭でやってきて(早朝にありがとうございます!)、ハサミで例のものを切って出口広がったところでまたいきむ。出産前、会陰切開という処置に対してビビりまくっていた私だが、生んでいる最中は「切らなきゃ物理的に無理だよ」と冷静に思っていた。だって鼻からスイカだもん。無理だよ。

「いきむ」を何回か繰り返しているとき、出産は時間勝負と訴えていたレポを思いだした。この無限ループから抜け出したい。渾身の力を振り絞る。赤さまの尊い頭が股に挟まる!←めちゃ痛い!

指導官たち(医師&助産師)は引き続き「そうそうそう!!」と声をかけてくれる。
最終的には、「この人たち、励ましてくれるけど、私が頑張るしかないんだわ!」と自らを奮い立たせて、最大の力でいきんで、いきんで、いきんで、赤さま誕生ーー!!

控えめな泣き声で心配な半面、私は私で大仕事を終え、放心状態。それから胎盤出したり、お股縫ったり、微妙に痛みと戦い続ける。

赤さまは酸素カプセルみたいなのに入れられてたから、夫だけご対面。指導官が気を利かせて、ベッドでくたばる私の横に赤さまを運んできてくれた。記念すべき写真を3人で撮りたかったのに夫のスマホのインカメが汚すぎて諦める(笑)。

夫は帰るよう促され、寝不足のまま仕事へGO!
私は2時間分娩台で休憩。その間、お隣に分娩を控えた妊婦さんが入ってくる。
お、こちらも入社式なのね。パーテーション越しのプライバシーなしの空間。気を遣って息をひそめる。
序盤、すっごい静かでえらいなぁって思っていたのも束の間、途中から叫び声と会陰切開してぇぇぇと懇願する声が聞こえてくる。
「そうなりますよね、同期ママ、頑張れええええ!」とパーテーションの向こう側に念を送った。

出産にかかる時間は、初産だと平均約14時間、出産経験のある経産婦でも平均約8時間といわれている。
初産にして分娩時間2時間45分という超スピード安産だったこと、元気に生まれてきた赤さま、サポート&指導してくださった担当の先生、助産師さん、そして夫に心から感謝!!
短時間で決着をつけられてよかった。しかし、強くいきみすぎると会陰が裂けてしまうこともあるらしいので、あくまで指導官の指示に従って呼吸しなければいけない。

嵐のように目まぐるしく過ぎた2時間45分。
この日が母業はじまりの日。一心同体だった赤さまをこの世に送りだし、ロイヤルクライアントとして向き合っていく日々を送ることになる。

新米ママの日常は新入社員のマインドと共通するところが多いので、重ね合わせて母業と向き合う毎日を更新していく予定!お楽しみに(?)


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