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「読みたい」の地層 - 1

「この本が、自分に未知の何かを教えてくれる」「特別な感情を湧き上がらせてくれる」「ここではないどこかへ連れて行ってくれる」「もしかしたら自分を変えてくれる」「あるいは成長させてくれる」そういったポジティブな予感の集積によって、本は積み上がっていくのだ。自分は元々ネガティブな人間ではあるのだけど、世界に対して肯定的でなければその衝動は起こり得ない。だからこそ大事にしたいと思うのだ。」(施川ユウキ『バーナード嬢曰く。②』、p.44)


「読みたい」という気持ちは、積み重なっていつの間にか層になる。その層は、それこそ地層のように、いつか振り返ったとき、その時の自分を知る手がかりになるかもしれない。

読みたいと思った本と、そのときの気持ちを記録するジャーナル。


『ノルゲ』(佐伯一麦、講談社)

初台のfuzkueさんの店員でもある・山口慎太朗さんが「とんでもねえ名著」とツイートされているのを見て、読みたくなった。

だって、全ページ光っている、だなんて。ゆっくり時間が取れるときに、手に取りたい。そして、読むことだけを考えられるときに、読みたい。

なお、そういうことを言っているといつまでも読めないのであるが。


戦争とは何か ー国際政治学の挑戦(多湖淳、中公新書)

荻上チキSession-22の特集で知った。今まで理念的な語り方をされていた戦争というものを、「イズム」ではなくデータで慎重に再検討しようとする多湖さんは、その語り口も謙虚で、しかし自らの研究の可能性を強く信じているように感じられた。その姿勢が大変好ましいと思ったので、本のほうもぜひ読みたい。


カスタマーサクセスとは何か――日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」(弘子ラザヴィ、英治出版)

どこで、というポイントを忘れてしまったのだけど、(自分は)最近いろんなところで目にするようになった「カスタマーサクセス」ということば。自分のやっている仕事や、これからやりたいことを考える上でのヒントになる予感がしている。英治出版さんから出ている本、というのもきになる理由のひとつ。

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