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2冊目。

伊達ちゃんに感化されて始めた読書生活、ライブ行ってた日を除いて毎日続いてます。タノシイ。


2冊目


伊坂幸太郎著
「砂漠」

大学入学前に購入してずっと積んであった一冊。いつの間にかもう大学3年生ですね。

今出会っておいてよかったなと感じる1冊でした。

自分には彼らのように仲間と言える友はいないし、大学生活なんて放り投げて自分の好きなことに没頭して生きているから、わかるようでわからない。

でもとても愛おしいと思った。
彼らの過ごした季節がとても愛おしくかけがえのないもののように思えた。

いわゆる青春って、もっとキラキラしていて、高校生くらいの年代の恋に友情に部活に勉学に打ち込む時期、とにかく日々がカラフルに見えて鮮やか、みたいな印象が強いと思う。
「アオハル」という言葉の方が分かりやすいかもしれない。


だけどこの作品の青春はもう少し燻った、というか。

あとがきで著者の伊坂幸太郎さんもおっしゃられていたけれど、まさに「モラトリアムの贅沢さと滑稽さ」という言葉が当てはまる作品だと感じた。

紛れもなく、青い春だった。


生きる

確かに、生きていくのは、計算やチェックポイントの確認じゃなくて、悶えて、「分かんねえよ、どうなってんだよ」と髪の毛をくしゃくしゃやりながら、進んでいくことなのかもしれない。

伊坂幸太郎「砂漠」より

私はこの一節がすごく好きだ。そのとおりだな、と思った。 

それと同時に大学と似ているな、とも思った。

自由に学んでいいよ、と言われても何が学びたいのか、どうすればいいのかが見えてこない今の自分だなと思った。

やりたいことと合致してるかどうか、なんて言われても今学びたいことが無い人間なのでもう無理だ。サヨナラ卒論。ついでに明日のゼミも燃えてくれ。


砂漠


自分の目の前に広がる砂漠。
嫌でもなんでもそこへと一歩を踏み出さなければいけない日はきっとくる。
その日は自分が思っているよりずっと、近くなのかもしれない。

そして砂漠へ踏み出す人々を待ち受けるのは、夏に燃える太陽のように暑い、朱い季節。
やがて青春は過ぎ、朱夏がやってくるのだ。

砂漠を踏みしめる人々の頭上を燃えるように暑い太陽が照らし出す。そんな、人生の真っ盛りとも言われる季節が人々にやってくる。そのとき、青い春を振り返って人々はどう思うのだろうか。あの時は良かったなと、オアシスだったな、と逃げるのか。それとも黄金時代は今だと、今できることをやるのだと前を向けるのか。


ちなみに。

しゅか【朱夏】
(五行で赤を夏に配するところから)夏の異称

広辞苑より
決して斉藤朱夏さんのことではありません。


人生舐めてるので楽に生きることしか考えていない。
砂漠に雪を降らせる生き方も楽しそうだな、と思った。

残りの大学生活、どう生きようか。