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差別をなくし生きやすい世の中へ。

私が人生で初めて告白(?)とやらをありがたくしていただいたのはちょうど10年前です。お相手は同性であたしより一つ年齢が若い子からでした。彼女からカミングアウト、私に好意を抱いてくれているとの告白を受け、まだまだ人として未熟だった私は、どう返したらいいのかわかりませんでした。その時どんな言葉を返したのか、私は全く覚えておらず、それとなくお断りしたのか…もしかしたら彼女を傷つけてしまったかもしれません。今思うと本当に人として未熟で、そして無知でした。
この時に初めてLGBT当事者の方に出会いました。

LGBTQ

LGBTQが世の中に浸透してきたのはごく最近の話です。
"L"はレズビアン(女性の同性愛)、"G"はゲイ(男性の同性愛者)、"B"はバイセクシャル(両性愛者)、"T"はトランスジェンダー(身体の性と心の性が一致しない性同一性障害)、"Q"はクエスチョニング(性的思考や性自認が定まっていない)です。
私は7年前にYouTubeでトランスジェンダーの方の動画を見たのがきっかけでその言葉を知りました。当事者でない私にとってLGBTQについて調べることは、ものすごく興味深く、異世界に飛び込むようなそんな気持ちでした

LGBT当事者への差別や歴史

差別はいつからあるんだろうか。歴史を振り返ると、肌の色や宗教上の問題、身体障害を持つ人に対しての差別はもちろん、LGBT当事者に対しても差別や偏見は根強く存在していました。
歴史の授業で習ったアウシュビッツでも、ホロコーストによって強制収容されたゲイの男性はピンクトライアングル、レズビアンはブラックトライアングルなどの識別胸章を装着するよう義務付けられていました。そして同性愛者というだけで懲罰死や過労働による衰弱死をさせられ、また虐殺も行われてきました。
他にも、幼少時期からのいじめ、家族からの軽蔑などもあり、当事者のうつ病発症率は高い傾向にありました。

LGBTQ当事者の方によるプライドパレードをご存知でしょうか。同性結婚や差別反対を掲げ、毎年6月になると世界でプライドパレードが行われています。
今年の4月には東京で東京レインボープライドというのが開催されるそうです。
このように当事者の方がカミングアウトや活動がしやすくなった今があるのは、過去に身の危険を冒しながらも、自分自身や当事者の人権を守るために行動を起こしてきた方が歴史を作ったからなのだと改めて考えさせられました。
だからといって、まだまだ差別は根強く残っています。実際、国会議員が差別的発言をしたり、地方議員が脅迫紛いの文章を当事者同士のカップルに送ったりと社会的少数派に対しての差別、偏見は消えません。差別はどの時代にもあるもので、全てが平等になることはこれから先もないのかもしれないと思うとすごく辛いです。
でも一人一人の声でつくり上げた今の時代は本当に歴史的で、希望を持てます。

もし娘がLGBTQ当事者だったら

身近な人からカミングアウトを受けた場合、どう返せばいいんでしょうか。どんな反応をすればいいのでしょうか。
LGBTの知識を持ちながら当事者からのカミングアウトをされるのと、無知なままされるのとでは対応が大きく変わると思います。
カミングアウトをする側の気持ちに思いを馳せてみると、カミングアウトをするというのは、相当の勇気と覚悟、理解をしてほしい気持ちがあってのことなのかなと自分なりに考えています。その勇気は計り知れません。

もし我が子がLGBTQ当事者だったら、私は全力でそのことを受け入れられるんだろうか。もしかしたら将来この子は戸籍を変えて男性として生きているかもしれないし、恋人だと連れてきた相手が同性かもしれない。
そして差別や偏見にぶち当たっていろんな壁を乗り越えるような壮絶な人生を歩むかもしれない。
もしそうなった場合、私も主人も必ず娘を肯定し、あなたは間違ってないと言ってあげたいと思っています。
LGBTQ当事者である前にみんな一人間であり、人権を持っています。

"ストレート"の私にできること

LGBTQ当事者でない人たちを"ストレート"と言います。身体的性と自らが認識している性が一致し、異性愛者であるということです。ではストレートである私になにができるのか。どのように支援できるのか。
それはやはり、LGBTQを知り、それをまた誰かに伝え、理解を広めていくことだと思います。ストレートである自分たちにもできることです。全ての人が生きやすい世の中に。差別や偏見のない自由で平等な世の中に。

ではまた。


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