【試合観戦記】 5/1楽天4-3ソフトバンク: 今江監督休養報道を吹き飛ばす5月反攻の敵地勝利
小深田大翔、復活への序章
先制点の口火を切った小郷裕哉の初回先頭打者ツーベースから始まったゲームだった。
だから9回はおごちゃんが決めるかたちも理想の筋書きに思えたが、この人の復活を願うにはこの人が決めてくれて本当に良かった!
イーグルスが幸先よく3点先行しながらも、終盤ラッキーセブンでホークスの反撃に遭い、試合は振り出しに。
3-3のまま迎えた9回の攻防だった。
9回表、先頭・辰己涼介がヒットで出る。石原彪も初球バントを決め、お膳立てを整えた1死2塁。
この日2安打していた小深田大翔が、鷹の守護神から決勝打を放った。
オスナは2年連続防御率0点台。一昨年0.91、昨年0.92を誇った豪腕である。
両者の対戦成績は4の0だったが、過去の相性を吹き飛ばす一打は、セカンド頭上を超えて右中間へ。
2塁から辰己をホームに楽々呼び込む打球方向にもなった。
飛ばないボールの被害者か、今シーズンはコブも御多分にもれず、打撃に苦しんでいる。
一昨年は打率.346をマークし、昨年は.281ながらも山本由伸、北山亘基、山下舜平大、村上頌樹らそうそうたる顔ぶれから戦果を作ったお得意の真っ直ぐ撃ち。一転、今年は.231と、なかなか本領を目撃できずにいた。
しかし、今季3度目の猛打賞となった本戦では、仕留めた3本いずれも真っ直ぐ系なのだ。
足でも2盗塁を決め、セパ両リーグ最速の二桁10盗塁に到達。
36盗塁で盗塁王に輝いた昨年は二桁到達5/27だったから、昨年より3週間以上も速い達成となった。
じつは大関からは過去に2企図2盗塁を決めており、これで通算4企図4盗塁になった。
解説・松中信彦さんも言及していたが、もしかしたらコブは大関の癖を完全に把握しているのかもしれない。
2022年7/5 二盗(渡邊陸)
2023年9/20 二盗(嶺井博希)
2024年5/1 二盗(甲斐拓也)、二盗(甲斐拓也)
今江監督休養報道が飛び出した日
それにしても、よく勝ちをひろったと思う。
打撃成績の上位を独占し、連勝街道に乗ってチーム状態が良い若鷹軍団から敵地1勝1敗は御の字だ。
この日の朝、嫌な報道がネットを駆け巡った。
最下位に沈むライオンズを差し置いて、借金まだ3しかない楽天の今江監督休養報道記事が出たのだ。いや、ほんとマジいい加減にしてくれ、FRIDAY(怒)
記事によれば借金10がデッドラインだという。
コトの真相はどうだかはわからない。
関係者に取材せず、FRIDAYの記者が脳内だけで作った妄想記事の可能性のほうが高い。
しかし、こういう記事が煙がないところに火が出るかたちでもひとたび世に出てしまえば、首脳陣、ナイン、裏方の目にはどうしたって入ってしまう。入ってしまったら、今までと同じ関係性を維持することは困難になってしまう。人の心には疑心暗鬼が棲みつくものだからだ。
それを振り払うには、とにかく勝つしかなかった。
相手に流れが傾きかけていた
勝敗のカギを握ったのは、5回裏の守備だったと思う。
この回、先発・藤井聖は無死3,1塁のピンチに直面していた。
楽天が初回に浅村の先制打で1点先取。3回にも1点加点すると、翌4回は辰己の今季1号ソロ。
3-0と試合を有利に進めていた。
ホークス先発の大関友久は制球が定まらなかった。
そのなか・・・(続く)
ここから先は
¥ 100
この記事が参加している募集
読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。