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【試合評】○○で△△を打たされた楽天打線~4/22●楽天0-3西武

今季初の3併殺

今季4度目の完封負け。しかし正直、負けた気がしない敗戦だ。

終盤8回裏、西口、津留崎が計2点を奪われて趨勢は決したが、8回表までは0-1の展開だった。

先発・早川は7回4安打1失点。ライオンズの髙橋光も8回4安打無失点。
両軍先発は三者凡退よりも走者を置く投球が圧倒的に多かったが、それぞれ要所を締めた。

早川は山川に被弾したあの1球以外は、素晴らしいゲームメイクを展開。終始、冷静なマウンドさばきで、得点圏に走者を置いた打者6人との対決も全てアウトに斬った。

いっぽう、打線は8回まで投げた髙橋光に『なんとなく抑えられた感』がする。

昨年11勝をあげて年俸1億円の大台に乗せた獅子の若きエースは、奪三振3個、与四球3個が示すように、場をねじ伏せるのではなく、打たせて取るかたちだった。

惜しむらくは、今季初の1試合3併殺だ。

先頭打者の出塁は楽天が西武より多かったが、その大半をゲッツーで潰すかたちになった。

4回無死1塁、島内の6-4-3併殺、
6回無死1塁、打者・西川と一走・炭谷の三振ゲッツー
7回無死1塁、島内の4-6-3併殺

とくに島内の1試合2併殺打は珍しく自身3度目。
2017年5/6西武戦、2018年8/28西武戦に続く3年8ヵ月ぶりだった。

早川はHQSながらも今季初黒星。
まさに一球に泣いた。

今週火曜日、右太もも裏の負傷から約3週間ぶりに戦列復帰した4番・山川。その敵軍主砲にバックスクリーンへ運ばれた。

結果球は内角狙いのクロスファイアが外角に抜けた143キロの逆球。この日、早川はストレートを41球投げたが、明確な逆球はあの1球だけだった。

西武=1番・源田(遊)、2番・外崎(二)、3番・オグレディ(中)、4番・山川(指)、5番・呉念庭(一)、6番・中村(三)、7番・柘植(捕)、8番・愛斗(右)、9番・金子(左)、先発・髙橋光(右投)

楽天=1番・西川(左)、2番・小深田(遊)、3番・浅村(二)、4番・島内(指)、5番・マルモレホス(右)、6番・銀次(一)、7番・渡邉佳(三)、8番・辰己(中)、9番・炭谷(捕)、先発・早川(左投)

作戦としては間違いではなかった

試合前、今季ここまでチーム14盗塁。盗塁成功率77.8%。久しぶりに機動力を絡めた攻撃ができている楽天が、今季初の2盗塁死を記録した。

1回無死1塁、西川の二盗死。盗塁死は今季2度目だ。

この場面は相手が読んでいた。髙橋光は外角に外すかたちになり、捕手・柘植の2塁送球も1.8秒台と優秀。その精度も鷲のリードオフマンが頭から飛び込んだ先へピンポイントの高精度を誇った。

6回無死1塁、西川の空三振時の炭谷二盗死。
これはもう2塁ベースカバーに入ったセカンド外崎のベストプレーに阻止されるかたちになった。

柘植の2塁送球は遊撃寄りに逸れた。しかもワンバン。ともすれば外野へ抜ける悪送球のリスク高いスローイングだった。この柘植の送球ミスを外崎が必死にスライディングキャッチ。捕球後は苦しい体勢ながらも炭谷にタッチにいくという執念のプレーに阻まれた。あんなの見せられたら、ぐうの音も出ない。

結果的には2企図2盗塁死になったが・・・(続く)

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