楽天は1位・古謝樹(桐蔭横浜大)。2023年ドラフト一夜明けての感想

捕手、外野手の人材難。右投左打、受難の時代に

大学生投手豊作といわれ、1位指名の事前公表が5球団にとどまった今年のドラフト。12球団から支配下72名、育成50名、総勢122名が指名を受けるかたちになった。

ドラ1候補と目されていた前田悠伍(大阪桐蔭)が最初の指名で名前を呼ばれず、オリックス、阪神が1本釣りに成功するなか、他10球団が競合となって抽選へ。ロッテがハズレハズレハズレ1位と珍光景も目撃されている。

下記表のとおり、投手48人は直近7年間では最多。いっぽう野手はその割を食うかたちで同最少24人。なかでも野手は右投左打が8人にとどまるなど、かつて一世を風靡した右投左打も今や受難の時代と言えそうだ。

2017年~ 支配下指名選手の属性

豊作だった大学生の中でも明暗が分かれ、六大学が4名に対し、東都は1部だけでも9人、2部まで入れると11人と戦国東都の実力復活を予感させる内容だった。楽天は2015年の茂木栄五郎(早稲田大)以降ずっと六大学を獲得してきたが、今回途絶えるかたちになった。

また、支配下72人中、捕手5人(大1、高4)、外野手6人(社2、大2、高2)と、異様に捕手と外野手の人材不足が目立つドラフトにもなった。

地元・信州上田からドラ1誕生!

個人的には、他球団が競合していくなか、オリックスがぼくの地元・上田西高の横山聖哉を単独1位指名した時点で、今回のドラフトは200点満点。

ドラフトの有力候補との下馬評だったので、何位かはわからないけどプロに行くだろうと確信はしていた。していたが、それにしても、まさかの1位。しかもパリーグ三連覇した令和の常勝軍団から白羽の矢が立つとは、心底驚いた。オリックスは7位でも上田西~明星大~TDKの権田琉成を指名している。

夏の甲子園でプレーした高校遊撃手で他には阪神が3位・山田脩也(仙台育英高)、4位・百崎蒼生(東海大熊本星翔高)を指名したが、関係者の話を総合すると、プロでもショートにとどまることのできる素材は、元々地肩が強く、足運びを習得してさらに送球が武器になった横山だけだという。他球団ながら地元の星の行くすえを見守っていきたい。

全体を見渡して、プロで発生している投高打低のトレンドが、アマの各方面でも進行中なのかなというイメージ。ラプソードなど・・・(続く)

...続きは『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記2023』でどうぞ。

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