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【戦評】その数字は驚異の50.9%! 松井14奪三振のスペクタル~10月4日●楽天3-4日本ハム

本拠地1点差ゲームで借金10

シーズン最終盤の本拠地ラスト3連戦。
その初戦となった日本ハム25回戦、イーグルスは3-4の1点差で落としている。

初回、楽天は4番・ウィーラー、6番・内田の適時打で幸先良く2点を先制。

先発は松井、4年ぶり先発の前回9/27ロッテ戦(○E9-0M)から中6日で登板。
自己最多14奪三振を記録する『圧巻の奪三振ショー』を繰り広げたが、中盤の4回に制球乱し、3点を失った。

四死球と安打で作った1死満塁、9番・太田の中前単打コースが痛かった。

この打球に対し、センター田中が球際ダイビングキャッチを試みたが及ばず。
打球を後逸し、悠々の走者一掃スリーベースになり、逆転を許した。(E2-3F)

その後、楽天は相手守備ミスで同点に追いついたが(E3-3F)、5回、内田の捕球ミスが絡んでピンチ拡大した無死3,1塁、4番・近藤に決勝犠飛を許した。(E3-4F)

楽天打線は5回以降は、9回先頭・銀次の左安1本のみ。
尻上がりに調子を上げた相手先発・上原の前に5、6、7回と三者凡退を繰り返すと、8回以降は継投で封じられた。

これで1点差成績は16勝28敗(-12)
今季最多25の借金の約半数を当該ゲームで作っている。

もっと言えば、本拠地での1点差成績は7勝17敗(-10)。
1点差ゲームの借金12の大半は本拠地で作ったもの。
今季、僕らファンは本拠地で辛い思いをすることが多かった「その象徴」と言えそうだ。

両軍のスタメン

日本ハム=1番・姫野(右)、2番・大田(中)、3番・アルシア(指)、4番・近藤(左)、5番・横尾(三)、6番・清宮(一)、7番・渡邉(二)、8番・石川亮(捕)、9番・太田(遊)、先発・上原(左投)

楽天=1番・田中(中)、2番・オコエ(右)、3番・島内(左)、4番・ウィーラー(三)、5番・銀次(二)、6番・内田(一)、7番・山崎(遊)、8番・岩見(指)、9番・堀内(捕)、先発・松井(左投)

各員集中した初回の2点先制劇

初回の2点先制劇は、ナイン各自が集中力をみせた素晴らしいシーンになった。

まずは1番・田中の先頭打者四球出塁だ。

8月まで打率.291(16本)も、9月以降は.190(2本)と調子を落としている田中。
本戦でも無安打に終わり、目標に掲げる120安打まで残り3戦11本と厳しくなった。

しかし、初回先頭打者打席はみごとだった。

というのは、わずか2球で追い込まれ『0-2を経由した四球出塁』になったからだ。
「絶対的不利」のなか、際どい球をよく見きわめ、4球連続ボールを引き出した。

今季の田中の0-2経由打撃成績は、打率.185、出塁率.195。
81打数15安打、1二塁打、1本塁打、35三振、1四球。
当該82打席で四球は1個のみなので、この出塁の貴重さを確認できる。

直後の無死1塁、2番・オコエが畳みかけた。
相手にダメージを与える奇襲攻撃!

サード前方の三塁線を狙ったセーフティバントが鮮やかに決まり、無死2,1塁に。
実はこれ、意外だと思う方もいるかもしれないが、オコエの『プロ初のバント安打』である。

◎オコエ瑠偉 年度別「真のバント成功率」
2016年 成功1、失敗0
2017年 成功5、失敗3
2018年 成功3、失敗0
通算 成功8、失敗3、真のバント成功率72.7%

そして3番・島内だ。
外角高めを引っ張りにいった打撃は、4-6-3の併殺コース。
これを懸命な全力疾走で「併殺崩れ」にし、2死3塁を回避し1死3,1塁にしたところが大きかった。

△当該状況でゴロを打った場合、全体の47%で併殺リスクが生じている。
「凡打」とは2塁封殺のみ等1塁転送されなかったゴロ凡打を指す。

その後、4番・ウィーラー、6番・内田にタイムリーが飛び出した。

なかでも、6番・内田による右前への適時打だ。

結果球は、、、

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