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【戦評】 鉄腕右腕による「遮二無二」ワンツースリー~3月24日△楽天2-2巨人

オープン戦12球団1位

オープン戦最後のカード、東京ドームに乗り込んでの巨人3連戦。
その第2戦は、2点先行した楽天が中盤に吉川尚2ランで追いつかれ、そのまま2-2の引き分けに終わった。

これで対外戦成績は11勝9敗3分、NPBとの対外戦は9勝9敗2分。
オープン戦成績は9勝4敗2分で1位へ。

チーム打率.277は依然12球団1位。チーム防御率3.93は8位になった。

今対外戦3度目のドローゲームになったとはいえ、じつに見どころのあるゲームだ。

先発・美馬は、ぼくらファンに安心感を与えてくれる6回2失点。
開幕2戦目へ照準を合わせてきたという好内容だった。

試合前、指揮官が描いた青写真は80~100球をメドに投手交代というもの。
ところが、美馬のテンポ良く打たせて取るピッチングが冴えに冴え、6回わずか78球で終えている。

「四死球ゼロ」と余計な走者を出さないところは、もはや貫禄の域。
打者21人中3ボールまでいったのも、初回1死2塁で迎えた3番・坂本、続く4番・ゲレーロの2打席のみ。

この試合、唯一背負った得点圏のピンチで、いずれもカーブを勝負球に選択して坂本、ゲレーロを2者連続の見三振。
打者にバットを振らせずにアウトを取るという「最高の結果」で切り抜けた。

(下記へつづく)

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(遊)、2番・ペゲーロ(右)、3番・島内(中)、4番・ウィーラー(指)、5番・銀次(一)、6番・内田(三)、7番・岡島(左)、8番・足立(捕)、9番・藤田(二)、先発・美馬(右投)

巨人=1番・陽(中)、2番・吉川尚(二)、3番・坂本(遊)、4番・ゲレーロ(左)、5番・マギー(三)、6番・岡本(一)、7番・長野(右)、8番・小林(捕)、9番・田口(左投)

若き犬鷲による連日の大仕事!

打撃では「オープン戦首位打者」の内田が、連日の大仕事だ!

前日は右投マシソンのスピードボール連投に打ち勝っての2ラン。
直前に空振りを喫しながらも、打席内ですぐに修正して146キロ速球を左翼席へ突き刺した。

その余韻もまだ冷めやらぬ、一夜明けての本戦2回1打席目のこと。
今度は2年連続二ケタ勝利を挙げている左腕・田口との9球勝負を制した。

状況は最悪だった。
わずか2球で0-2と追い込まれた打者圧倒的不利のアット・バット。

しかし、ファウルで粘ること4球、ボールを見きわめること2球。
高い集中力で耐えに耐え粘りに粘り、徐々に自らのペースに持ち込むと、その9球目を捉えた。

田口の内角狙い124キロ変化球が外寄りにズレた失投を押し込んでの一閃!
打球は力強く伸びて右翼席に消えた対外戦6号は、先制ソロになった。(E1-0G)

オープン戦では4本目のホームランだ。
これは、パレンティンの6本、デスパイネ、レアード、ゲレーロの5本に続く本数。
つまり、日本人打者の中では最多本塁打なのだ。

◎内田靖人 2018年 対外戦 本塁打記録

茂木、開幕スタメン1番・遊撃が濃厚に

前日に引き続き「1番・遊撃」の定位置で先発出場した茂木も、攻守ともに「状態良好」の勇姿をみせている。

守備では2本の遊ゴをしっかり処理した。
前日も三遊間深めゾーンから1塁遠投するシーンがあったが、今日の2本ともショート左に飛んだもの。
2度のスローイングは送球ぶれることなく、1塁・銀次のミットに収まっている。

打撃では田口、吉川との「左vs左」対決で、四球、遊ゴ、右安の3打席2出塁。
3打席目に右前へ弾き返し、オープン戦打率.300に乗せた。

中継で届けられたベンチレポートが興味深かった。
開幕スタメンのメンバー選考について、梨田監督は茂木の状態を最優先にするというのだ。

茂木が状態良好なら1番起用。
まだ問題が残るときには打順を下げる判断になるという。

「やはり」と思った。

※ここから有料エリアでお楽しみください。この後、茂木選手、福山投手、美馬投手について言及しています。

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