【試合観戦記】 4/5ソフトバンク6-1楽天:開幕6戦終了時のチーム打率は昨年.186、今年.179
若鷹軍団の奔流に飲み込まれた鷲の開幕左腕
「これはもう美馬学のせいだ... 」
そんな愚痴を言いたくもなる一方的な試合展開になった。
前日ソフトバンクは福岡でロッテを8-1で撃破。マリーンズ先発で元楽天・美馬学を初回から派手に攻略した。
昨季のホームラン王・近藤健介の1号2ランを含む短長6安打の集中砲火に2四球を絡めて、2013年日本シリーズMVP右腕の立ち上がりに一挙6点の猛攻をみせていた。
美馬が若鷹軍団に派手に火をつけ、その勢いのまま仙台に乗り込まれ、楽天先発・早川隆久も奔流に飲み込まれたと言えそうだ。
初回に先手を許し、その後1度も追いつくことできずに押し切られて敗戦したケースは、4/3日本ハム戦●E2-4Fに続き、今季2度目の事例になっている。
開幕6試合終了時、昨年より悪いチーム打率
初回に2点を奪われ、その後も3、4、5、6回とズルズル失点。
打線の士気をくじくようなゲーム展開だったとはいえ、散発の4安打はあまりにも寂しすぎる。
そのうち2本は今季出番がなく、出場に飢えていた野手最年長・岡島豪郎によるもの。レギュラー陣が記録したヒットは、小深田大翔、辰己涼介の各1本ずつにとどまった。
4番・浅村栄斗は4タコ。水曜日に今季初安打を含むヒット2本を記録し、長いトンネルを抜けたように思われた。
しかし、右飛、空三振、投ゴ、中飛と快音聞かれず。4打席いずれも右腕が繰り出す146キロ以上のストレートに凡退した。
なかでもフライアウトの2打席はバッティングカウントから打っていきながらのイージーフライだった。
5点差を追いかけた8回は1死後、楽天は見せ場を作る。
辰己が形を崩されながら左安、村林の代打で起用され今季初打席の山田遥楓が四球を選ぶと、小郷裕哉もフルカウント7球勝負で四球をもぎ取った。2死ながらも満塁のチャンスをお膳立てして鷲の主砲にアットバットをまわしたが、名場面を作ることはできなかった。
好調の阿部寿樹も4タコ。この日の円陣担当・島内宏明は今季初めて6番に下がったが、2三振含む4タコ。開幕前は良い感じで調整していたと思われただけに、いったいどうしちゃったのか...
昨年も序盤は打線が低調で苦しんだイーグルス。
開幕6試合を終えた時点で打率.186と得点力不足に悩まされた。
ところが、今年は打率.179。な、なんと!昨年よりも低いのだ...
下記表に同じ開幕6試合終了時で主要打者のOPS、打率を比較してみた。
最終的には本塁打王もシーズン序盤のスランプでチームに迷惑をかけた浅村は、な、なんと!今年のほうがもっと悪い。
昨年はキャンプで左肩を痛めたことで自身の打撃を見失った島内だったが、今年の島内はそんな昨年の島内よりも悪い。辰己にしてもしかり。マスターは打率こそ今年のほうが見栄えするが、OPSでは微減という状況になっている。
登板する前から自らの首を絞めた早川隆久
今から思えば、この前日コメントが敗戦を予兆していたように感じる。
開幕戦。同期の今井達也と投げ合い7回までスコアレス。しかし8回に外崎修汰にタイムリースリーベースを打たれて力尽きるかたちになった。とはいえ、7.2回6安打1失点、8奪三振に1四球のHQSと申し分のない結果だ。
「惜しいだけじゃこの世界ダメ」という気持ちを持つことは大切だ。しかし正直、開幕戦を上まわるクオリティを作り出すことは、とくに山川穂高、ウォーカー加入で厚みの増した総年俸63億円軍団を前に、なかなか難しい。
早川はマウンドに登る前から、自らのピッチングのハードルを上げてしまったのだ。
さらにそこへ・・・(続く)
ここから先は
¥ 100
読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。