【試合評】疲労困憊のエースをさらに窮地に追いやる、味方守備陣の今季エラー多発劇~2016年9月9日●楽天イーグルス2-8日本ハム
則本2回以降はゼロも、響いた初回の手痛い4失点
ここのところ、則本の先発試合は、手に変な汗をかきながら、初回から固唾を飲んで見守ることが多くなっている。
8月6日西武戦でルーキーイヤーから4年連続10勝に到達。あのときは背番号くらいは白星を挙げるのでは?と思われた。しかし、節目のプロ通算50勝に王手をかけてから足踏み。これで5試合目の挑戦になったが、今夜も白星を手中にすることができず、9敗目を喫している。
初回は悪夢の4失点だ。則本が立ち上がりに4点以上を奪われたのは、1年目の2013年8月22日Kスタでの偶然にも日本ハム戦。あれ以来、約3年ぶりの屈辱になっている。
打ち取った当たりをエラーで出塁させてしまう...
ヨーイドン!で打ち取った当たりが、今江のエラーというのも拙かった。
1回、1番・西川。ボール先行2-0から2-2に戻した6球勝負。変化球で上手くタイミングをズラし、当てるだけの打撃で打たせたイージーな三ゴだった。しかし、これを今江がファンブル。先頭打者をエラーで出塁させてしまう。
続く2番・近藤との間でエンドランを決められ、近藤が右安を弾き返し、1塁走者・西川は悠々三進。則本はいきなり無死3,1塁のピンチに立たされた。
この後、3番・大谷、4番・中田を連続三振。2死までこぎつけた則本。しかし、5番・田中賢以降に、さらなる落とし穴が待ち受けていた。
田中賢にはボール先行3-1から内角狙い速球を、まるで読んでいたかのようにひっぱられて右安。これが先制打に。続く6番・陽の打席時に田中賢に二盗を許すと、3,2塁でこの日全く合っていなかった陽にフルカウントから仕留めることができず、四球を与えてしまったのも、拙さに拍車をかけた。
2死満塁で7番・レアード。1-2と追い込みながらも、左前へ力で運ばれる2点適時打を許した。決め球フォークが決まらず、高めにうわずる失投。これを持っいかれた。8番・大野。外角狙いの速球がシュート回転して甘く入ったところをコンパクトなセンター返しで打ち返され、さらに1失点。なおも2死2,1塁のピンチで、今季、則本先発試合で初めて初回に与田投手コーチがマウンドに行く事態が発生した。
楽天先発投手が初回に4点以上を失ったのは、5月14日ロッテ戦(●E12-13M)のレイに続く今季2度目のアクシデントになった。
則本は球数も多く、初回だけで45球、2回も21球、3回は24球...という具合で結局、2回以降はゼロに抑えたものの5回115球で降板。6回から継投に入る。
7回は金刃が大谷にタイムリーを打たれると、9回にはこの日1軍昇格してきた川井が大阪桐蔭高の後輩、4番・中田にバックスクリーン左へ運ばれる決定的な3ランを浴び、万事休す...
両軍のスタメン
日本ハム=1番・西川(左)、2番・近藤(右)、3番・大谷(指)、4番・中田(一)、5番・田中賢(二)、6番・陽(中)、7番・レアード(三)、8番・大野(捕)、9番・中島卓(遊)、先発・増田(右投)
楽天=1番・島内(中)、2番・茂木(遊)、3番・今江(三)、4番・ウィーラー(左)、5番・ペゲーロ(指)、6番・中川(一)、7番・ペレス(右)、8番・藤田(二)、9番・嶋(捕)、先発・則本(右投)
ミラクルイーグルスの灯が一気に萎んだ手痛い敗戦
楽天は前回対戦に引き続き、相手先発・増井に苦しめられ、7回1失点で7勝目の白星を献上した。
2回に7番・ペレスが増井の速球を左翼に3号ソロ。8回に直近27打席で僅かにヒット1本と当たりが止まっていた4番・ウィーラーが二番手・谷元から左中間へ25号ソロ。外国人が2本の一発を放ったが、虚しく空砲に終わった。
これでチーム成績は4位、123試合55勝65敗3分、借金は再び二桁の10に逆戻りだ。
ゲーム差は単独1位浮上となった日本ハムと18.5、2位転落のソフトバンクと18.0、3位・ロッテも負けたため変わらずの8.5、5位・西武と2.0、6位・オリックスと6.5になった。
各種戦績は、後半戦21勝20敗1分、9月2勝5敗、日本ハム戦6勝14敗、コボスタ31勝28敗1分、カードの初戦25勝21敗、先制された試合24勝51敗となっている。
残りは20試合。3位・ロッテとの直接対決を4試合残すが、ここにきての8.5ゲーム差は、致命的だ。首の皮一枚ぎりぎりつながっているかどうかといった瀬戸際。楽天がミラクルな勝ち方をし、ロッテが世紀の大失速をしない限り、楽天の3位進出は、ほぼほぼありえない状況になった。
2週連続で増井浩俊に手が出ず
リベンジを期したい再戦だったが、またしてもヤラれてしまう事態になった。
プロ初完封勝利を許した前回9月1日の対戦と比べると、増井の出来はそこまで良くなかったように思えた。相手の吉井投手コーチの談話も、増井がマウンドが作り変えられた新生コボスタのマウンドに今季2度目の登板で、マウンドにアジャストできず、コントロールを乱している部分もあるという趣旨だった。
しかし、ヒーローインタビューで増井本人が明かしたように、3回以降、看板球のフォークを始めとした変化球が決まり出し、楽天打線を大いに苦しめている。
このことで楽天打線は、、、
※この後、増井の投球、早くも気になるペゲーロの来季へ向けての課題点、則本の投球について書いています。
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