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【戦評】 昼夜にわたる「魔の8回」~7月22日●楽天3-6西武

敵地・所沢を舞台に2日連続で行われた親子ゲーム。
連日の極暑が続く日本列島。
所沢でも最高気温37.6度を計測した7月第4週の日曜日、僕らは「観たくない光景」を昼と夜いずれも8回に目撃することになった。

当事者は、福山博之と松井裕樹だ。

前年までの功労者ながら、今季は開幕から世紀の失速に手を貸した両人。
終盤8回にそろって登板したが、まるで申し合わせたかのように、ともに4失点を奪われ、ゲームを壊した。

福山は0-1と1点ビハインドの8回、僅差の接戦を壊した。
一発含む長短5安打で4点を失い、0-5と決定的な5点差をつけられた。
翌9回、味方が聖澤の適時打、内田2ランで3点を返したが、反撃届かずに3-5で敗れた。

松井は3-2の1点リードの8回、短長4安打に申告敬遠も絡む4失点。
7回終了時に楽天がリードした30試合で今季3度目の敗戦という「痛恨の結果」をまねき、自身もセパ最多のリリーフ投手6敗目を喫した。

後半戦の快進撃が一休止になった楽天は、85試合34勝50敗1分の勝率.405、借金16。
各種戦績は平石代行13勝9敗、7月7勝6敗、西武戦5勝12敗。
ゲーム差は1位・西武と14.5、2位・日本ハムと14.0、3位・ロッテと9.0、4位タイのソフトバンク、オリックスと8.0になっている。

(下記につづく)

両軍のスタメン

楽天=1番・田中(中)、2番・茂木(遊)、3番・島内(左)、4番・今江(三)、5番・銀次(一)、6番・アマダー(指)、7番・渡辺直(二)、8番・ペゲーロ(右)、9番・嶋(捕)、先発・辛島(左投)

西武=1番・秋山(中)、2番・源田(遊)、3番・浅村(二)、4番・山川(一)、5番・外崎(右)、6番・森(捕)、7番・中村(三)、8番・栗山(左)、9番・メヒア(指)、先発・榎田(左投)

メド立たず...

福山の症状が悪化の一途を辿っていて、心配だ...

今季の福山は両極端の成績だった。
楽天生命パークでは11.2回で防御率12.34と散々。
しかし、その他の球場は9.2回で0.00と抜群の好成績だった。

そのため、開幕前に急遽改造された本拠地マウンドとの相性が良くないのだろうと想像することができたのだ。

例年きわめて高い値を記録するゴロ率も、当方計測では今季も59.5%と高い。
メカニックな部分で微妙な齟齬が生じ、その修正さえできれば、本調子を取り戻すのでは?と期待していた。

ところがだ。


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