【試合評】 勝率10割右腕でも連敗止められず... 遂に20イニング連続無得点へ~2016年5月26日●楽天イーグルス0-4西武

三木谷オーナー現場介入待ったなし!!

梨田監督の休養論、解任論も叫ばれる中、そのことを否定できない9連敗である。

今頃、二子玉川の新社屋で、怒りに震えた三木谷オーナーは、3年契約の契約書を握り潰し、上ずった声で秘書に某人物との会食をセッティングをするよう指示を飛ばしているのではないか。負けが込んでも松岡修造氏ばり明るさで自らナインを鼓舞、低迷チーム再建の下地を作った東北出身の監督経験者と言えば、東京世田谷在住のあの人しかいない。(まさかね...)

先発を託されたのは今季4勝負けなしの美馬学。勝率10割右腕を持ってしても、大型連敗を止めることができなかった。

イーグルスは2試合連続の零敗。117球完封勝利を飾った相手先発・高橋光の前に3塁を踏むことができなかった。走者を2塁に送り込んだのですら、2回2死2塁、4回1死2塁、この2度だけ。24日8回から20イニング連続無得点になった。

走攻守にベンチのサイン、全てがチグハグ。ナインのプレーにも堅さが見られ、借りてきた猫が野球をやっているかのようなありさまだった。

1回表の攻撃が如実にそれを象徴していた。貰ったチャンスを拙攻でフイにしたのだ。

立ち上がりの高橋光、地方球場独特の低めのマウンドに苦しんでいた。1番・岡島には球が高めに上ずり、ストレートのフォアボール。2番は3試合ぶりに先発復帰した聖澤。その2球目を打って出た。強い打球になったが、ショート正面を突くゴロ。6-4-3と転送され完全な併殺打に倒れてしまう。実はその初球、背番号23はセーフティバントの形でストライクを見逃していた。大型連敗中で先制できた試合は2度だけ、ここは手堅く送りバントでいくのか? それとも制球に苦しむ若手右腕を強攻作戦で一気に攻略、試合の主導権を握るのか? 梨田監督のタクトにも迷いがあったように感じられた。

初回に打線が高橋光を捕まえることができずに終わると、毎回走者を得点圏に背負った先発・美馬は立ち上がりから3イニング連続失点を喫した。

1回裏は2個の守備ミスで先制点を献上した。

2死2塁で4番・中村を歩かせると、5番・浅村の当たりはショート正面のゴロ。しかし、この打球を茂木が弾いてしまう。慌てて1塁送球したがセーフで満塁、6番・木村昇の打席時に今度はバッテリーミス。ワイルドピッチを足立が止めることができず1点を失った。(楽0-1西)

2回裏は1死後、下位打線による2本の安打で3,1塁の形を作られ、1番・秋山に左翼線犠飛を打たれ、2点目を失った。

1死1塁で9番・金子侑によるピッチャー返しのゴロ打球が2塁ベースに直撃、中前へ抜けた打球の勢いが削がれたことで1塁走者に悠々三進されるというツキのなさも手伝った。

3回裏も茂木のエラーが絡んでの失点になった。

先頭・メヒアに対し2球で追い込んだ後、粘りに粘られ、決め手を欠いた中で失投を左前へ弾き返されると、続く4番・中村の当たりは三遊間。逆シングルのスライディングキャッチで追いついたまでは良かったが、球が手につかず投げられない。この後、5番・浅村につながれ無死満塁。6番・木村昇に犠飛を打ち返された。(楽0-3西)

その後、2死2,1塁で8番・鬼崎にも中安を打たれてしまう。しかし、ここはセンター聖澤からバックホームの好返球があり、強引に3塁をまわってきた2塁走者をタッチアウトにできた。走者2塁、外野単打でホーム突入を狙う敵2塁走者に対し、楽天外野陣がバックホームしたことも、本塁で刺したことも今季初のケースになっている。

両軍のスタメン

楽天=1番・岡島(右)、2番・聖澤(中)、3番・ウィーラー(左)、4番・アマダー(指)、5番・茂木(遊)、6番・銀次(一)、7番・今江(三)、8番・藤田(二)、9番・足立(捕)、先発・美馬(右投)

西武=1番・秋山(中)、2番・栗山(左)、3番・メヒア(一)、4番・中村(指)、5番・浅村(二)、6番・木村昇(三)、7番・炭谷(捕)、8番・鬼崎(遊)、9番・金子侑(右)、先発・高橋光(右投)

2失策の茂木と共に、3試合ぶり先発出場の聖澤が精彩を欠いた

序盤じりじりと点差を広げられる中、楽天は2回と4回に走者を得点圏に送り込んだが、無得点に終わった。

2回表は1死後、5番・茂木が四球出塁。6番・銀次の2-2からの6球目、チャンス拡大を期待して梨田監督のサインはエンドラン。しかし、こういうときに限ってインコースの厳しい投球になり、銀次は進塁打を打つのが精一杯。2死2塁で7番・今江に打席をまわしたが、その今江は3球三振に倒れてしまった。

4回表は絶好の反撃チャンスを走塁ミスで潰した。

先頭・聖澤が二安で出塁。本戦2度目の無死1塁を演出する。3番に入ったウィーラーの進塁打で二進した聖澤だったが、この後、致命的な走塁ミスを犯してしまう。4番・アマダーの二ゴ時、意味もなく大きく飛び出してしまい2塁帰塁が遅れ、浅村の直接タッチで憤死する一幕が発生した。入れ替わりで1塁に残ったランナーは鈍足のアマダー。これでは高橋光にプレッシャーをかけることなど、できようはずもなかった。

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