【試合評】快記録もあったエースの快投に水を差す15年目の痛恨エラー~2016年4月15日●楽天イーグルス2-3ソフトバンク
開幕4連勝&4戦連続二桁奪三振へ視界良好だったが・・・
気合い満ち溢れるエースの序盤3回パーフェクト投球だった。
今シーズンの則本と言えば、史上初の開幕3連勝&3戦連続二桁奪三振を記録していたが、試合序盤は苦しみながらも、中盤以降で尻上がりに調子を上げる投球が続いていた。しかし、今夜は立ち上がりからマウンドを支配する圧倒力。素人目に見ても、速球は今季最大に伸びがあり、変化球は目を見張るほど鋭く切れていた。
ここ2年ほど、則本登板試合ではTwitterに投稿する則本快記録達成の予定稿を用意して臨んでいる。今夜が遂にその時か!?と思わせてくれるほどの立ち上がりだった。
それを6試合連続の二桁安打で4連勝とエンジンかかってきたV2打線を相手に演じたのだから、大したものである。打者1巡9人との対戦で、3つの三振を含む9者連続アウト切り。特に柳田との4球勝負は白眉で全球真っすぐ。腕を振った速球で見逃しストライクとファウルを打たせて追い込んだ後、布石球としてインコースの厳しい所を突き、仕上げは外いっぱい149km。柳田を釘付け棒立ちにさせる見三振は、本戦見どころの1つになった。
両軍のスタメン
楽天=1番・福田(右)、2番・島内(中)、3番・銀次(一)、4番・ウィーラー(三)、5番・松井稼(左)、6番・茂木(遊)、7番・ゴームズ(指)、8番・後藤(二)、9番・嶋(捕)、先発・則本(右投)
ソフトバンク=1番・福田(右)、2番・今宮(遊)、3番・柳田(中)、4番・内川(一)、5番・松田(三)、6番・中村(左)、7番・吉村(指)、8番・高谷(捕)、9番・本多(二)、先発・東浜(右投)
両軍先発の緊迫した投手戦に水を差すベテラン15年目の痛恨エラー
ソフトバンク先発は今季初登板の東浜。4年目右腕は今年6月で26歳を迎える。ウエスタンでは4試合に先発、1勝を挙げ、20回を投げて防御率0.90、WHIP0.75。充実した成績を挙げていた。
3軍制を敷くホークスの巨大戦力の中では、2軍戦で競争する相手は18.44m先の相手打者ではない。ライバルとなる自軍投手なのだ。熾烈な競争を勝ち抜き、攝津の不調でチャンスを掴んだ2012年ドラ1の前に、楽天打線は序盤4回を散発2安打に封じられてしまう。
1回は2番・島内がチーム初安打。しかし、二塁を狙って盗塁失敗。2回は2死から茂木が左中間二塁打で先制機を作ったが、後続ゴームズが空三振に倒れる。3回は後藤、嶋、福田とゴロ凡打3本を打たされ、4回は1死後に銀次四球で歩いたが、4番・ウィーラーが外角低め変化球をひっかけ、5-4-3の併殺打に凡退した。
快記録への期待高まる則本の快投と、生存競争に揉まれ逞しさを増した若鷹による0-0の投手戦。中盤以降も引き締まった展開での1点を争う試合運びになるのでは?と思われたが、そこに水を差した15年目のベテランがいた。
4回裏のことだった。
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