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【戦評】 鷲の若き指揮官とMr.安定感を悩ませた「敗戦の正体」~6/16●楽天2-4広島

オールサウスポーに打率.172

投げては岸が今季初黒星。
7回3失点と4戦連続QSは記録したが、なぜか今回も広島から白星を挙げることができなかった。

相手先発ジョンソン以下、広島投手陣との投手戦を制するレベルの内容ではなく、広島戦通算成績は11試合0勝8敗に伸び、12球団勝利は来季以降への持ち越しへ。

打っては金曜日に1試合7ホーマーと大暴れした打線が、この日は29打数5安打の打率.172。

イニング先頭打者が合計5回出塁し攻撃の起点は作ったが、そこからの戦線構築ができず、相手の粘投と自身の拙攻も重なり、序盤に挙げた2得点のみにとどまった。

終わってみれば、広島の継投は全員左投手。
ジョンソン193cm、中村185cm、レグナルト188cm、フランスア186cm。
ただでさえ苦手な左腕に長身の要素が加わり、楽天打線はサウスポーの角度ある投球に苦戦することになった。

これで交流戦成績は11勝6勝5敗の5位(パ4位)。

チーム成績は1位、64試合35勝28敗1分の貯金7。

ゲーム差は2位タイのソフトバンク、日本ハムと0.5、4位・西武と3.0、5位・ロッテと5.5、6位・オリックスと8.0としている。

一方、敗戦の中にも収穫があった。

ブラッシュは本戦でも4番の仕事をこなし、1回1死2,1塁では先制打。
これで6/9中日戦(○E5-2D)から4番に座り6試合連続打点とし、4番成績を19打数8安打9打点、5三振、4四球、1死球、1犠飛、2二塁打、1本塁打としている。

辰己は2回無死1塁の1打席目で四球を選んだ。
これで平石名采配の具現者を担った5/24オリックス戦(○E3-2B)から18試合連続出塁。
2016年に茂木が作った17試合を塗り替える、球団新の新人連続試合出塁記録を打ち立てている。

両軍のスタメン

広島=1番・長野(中)、2番・菊池(二)、3番・西川(左)、4番・鈴木(右)、5番・會澤(指)、6番・安部(三)、7番・バティスタ(一)、8番・田中(遊)、9番・石原(捕)、先発・ジョンソン(左投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・島内(左)、3番・浅村(二)、4番・ブラッシュ(右)、5番・銀次(一)、6番・今江(三)、7番・ウィーラー(指)、8番・辰己(中)、9番・太田(捕)、先発・岸(右投)

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平石監督の采配を狂わせたモノ

雨脚が再び激しさを増した終盤8回。
1点を追いかけるなか、楽天は絶好機を迎えていた。

活路を切り開いたのは、先頭の2番・島内だ。
三番手レグナルトに追い込まれていたが、インハイに入る相手の自慢球「ハンマーカーブ」を巧打で仕留めた。

島内のカーブ打率は2017年.317、2018年.429。
2年連続打率3割超えを記録した「遅球撃ちの達人」が力強く押し込む打撃をみせ、打球はうなぎ登りで背走するレフト頭上を越えていくツーベースに。

無死2塁、3番・浅村も続いた。

終盤の重要局面(※)で

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