【試合評】投壊焼野原できらりと光る、茂木栄五郎の三塁打~2016年9月27日●楽天イーグルス3-10オリックス

辛島、1990年同世代左腕対決に屈す...

楽天・辛島航vsオリックス・松葉貴大。2014年10月4日のkoboスタ宮城以来、約2年ぶりの再戦になった「90年同世代左腕対決」は、2度目の今回も辛島に黒星がつく結果になった。

味方打線が立ち上がりの松葉に3者連続三振を喫した直後、制球不安定の辛島が2失点を許した。

1番・糸井、2番・安達の短長連打で無死3,2塁のピンチを招くと、3番・吉田正には左翼へ上手く運ばれて先制犠飛、4番・T-岡田には高めに上ずった変化球を打ち返され、1,2塁間を射抜く右安。早々に2点を失う。

本戦の辛島は8月14日以来、今季2度目の1試合最多3長打を浴びるなど精彩を欠いた。先頭打者に三塁打を許した3回にも1点を奪われ、味方が1点を返した直後の4回にも二塁打からピンチを招いて1失点、4回を投げて合計4失点。5回にはマウンドから姿を消していた。

両軍のスタメン

楽天=1番・島内(中)、2番・岡島(右)、3番・ペゲーロ(左)、4番・ウィーラー(指)、5番・茂木(遊)、6番・銀次(一)、7番・今江(三)、8番・藤田(二)、9番・嶋(捕)、先発・辛島(左投)

オリックス=1番・糸井(指)、2番・安達(遊)、3番・吉田正(右)、4番・T-岡田(左)、5番・中島(三)、6番・伊藤(一)、7番・大城(中)、8番・若月(捕)、9番・西野(二)、先発・松葉(左投)

試合を壊した長谷部、菊池の誤算

楽天は5回から継投作戦。長谷部が二番手として今季2度目のマウンドに向かう。入団以来つけていた背番号20を安楽に譲り、譲った後に選んだ17番は今季入団したブリガムに再び奪われ、今年は引退した永井氏の30番をつけている大卒9年目左腕。この背番号の流転劇から見ても、球団内におけるこの人の評価が年々だだ下がりになっているのが良く分かる。恐らく今オフ、戦力外なのではないか。

今季の長谷部は前年と比べ、さらに肘を下げた感のあるサイドスロー。前年は振りかぶって投げていたフォームを、恐らく制球を意識しているのか、今年はセットポジションからの投球である。しかし、あにはからんや、ストライクが入らなかった。15球を投げてストライクは僅かに3球。制球乱れてアウト1つも取れず3者連続四球で降板する。

無死満塁というムチャな場面で火消しに出てきた三番手・菊池である。悪化した戦況にすっかり飲み込まれてしまい、3番・吉田正に押し出し四球、4番・T-岡田の打席時に暴投で3塁走者生還(足を痛めていた糸井の好走塁)、そのT-岡田には左翼ポール際へ運ばれる3ランなど散々の6失点。ここで勝負あった22回戦になった。(楽1-10オ)

楽天は松葉の前に、2回から5回までチャンスを作った。特に2、3、5回は複数走者を塁上に置くチャンスを作ったが、この間、ヒットを打ち返したのは4回1死3,1塁、7番・今江の中前への快打1本のみ。打線がつながらず、8回2失点の松葉に7勝目を献上した。

チーム成績は136試合59勝74敗3分の勝率.444。ゲーム差は1位・日本ハムと23.5、2位・ソフトバンクと21.5、3位・ロッテと9.5、4位・西武と2.0、6位・オリックスと5.0になった。

同日、西武が勝利したため、4位奪還はますます困難な情勢になっている。

◎楽天の4位進出ライン

各種戦績は、後半戦25勝29敗1分、9月6勝14敗、オリックス戦11勝10敗1分、カードの初戦26勝23敗、ビジター25勝39敗2分、先制された試合25勝59敗となっている。

茂木栄五郎、シーズン7本目の三塁打

二桁大量失点は今シーズン14度目という大敗劇になったが、その中で引き続きの奮闘を見せたのが、茂木だ。

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