【試合観戦記】 4/14ロッテ9-2楽天:今江敏晃監督が恩師ボビー・バレンタインに学ぶべきところとは
松井友飛しんがりで奮戦。浅村1号、清宮ほろ苦
負け戦のなか、鮮やかな撤退戦を演じた。
先発・藤井聖が立ち上がりにまさかの5失点。ロッテ先発が佐々木朗希であることを考えたら、初回に勝敗ほぼ決したロッテ3回戦になった。そんな苦境の展開で、イーグルスは被害を最小限にとどめることができた。
立役者は今季初登板の松井友飛だ。
同日、松田啄磨との入れ替わりで1軍に招集されると、年始一緒に自主トレした藤井の後を受けて5回から登板し8回まで任された。毎回走者を出すかたちになったとはいえ、4回4安打無失点とロッテの追撃を許さなかった。
楽天は前日救援投手7人注ぎ込む延長12回のドロー劇。水曜日も延長戦にもつれこんでおり、今季初の6連戦日程でブルペンへの負担は増していた。
この日ベンチ入りした酒居知史は本戦登板していたら直近8日間で5登板目に。伊藤茉央も2軍から合わせて直近8日間で5登板目+3連投になる計算だった。救援転向で活路を見いだしつつある藤平尚真も、開幕13戦7登板とフル回転の様相。そんな疲弊ぎみのブルペン陣を、3イニングじゃなくて4イニングをゼロで食った長身右腕の活躍が救った。
加えて待ちに待ちくたびれた浅村栄斗の今季1号、どんな結果であれ清宮虎多朗がプロ初登板のマウンドを踏むことができたことも、収穫になった。
それにしても清宮くんは表情が引きつっていてかなりテンパってましたよね。守護神感染症特例抹消による急遽の代替招集になったこと、デビュー戦が満員御礼のホームだったことで、緊張感で自身を見失ったかたちに。苦いけど良い経験に昇華してほしい。
いっぽう、他球場では所沢でソフトバンクが西武相手に3連勝。開幕14戦カード1巡目を終えて首位ホークスと最下位イーグルスの間がはやくも4.5差と開きつつある。
今江敏晃監督がボビー流に学ぶべきところ
前半5回を終えてスコアはM6-1E。6回裏に相手守備ミス(ライト山口航輝の後逸エラー)で1点返したものの、終盤へと向かうなか4点差つけられていた。
今や4点差は、ほぼ無理ゲーだ。
というのも、先日DELTAがSNS上に公開したプロ野球歴代シーズンOPSがそれを如実に示している。
近年投高打低に針が振れてきたNPBだが、今季のセパ平均OPS.609は、長い球史でも1956年の.606に続くワースト2位だというのだ。今や超・投高打低時代である。
DELTAアナリストや野球好きの間で使用球改変疑惑が指摘されているが、その疑惑は選手間でも話題になっているようで、このカードの初戦に1号ソロを含む2安打1打点の活躍でお立ち台に登壇した伊藤裕季也が、開口一番「飛ばないボールっていうのは聞いてたんですけど」と切り出したことは印象的だった。
だから、今の4点差は少し前の6点差7点差というイメージになるんじゃないか。6回を終えて事実上の6点差7点差つけられていたら、それすなわちほぼ負けゲーである。
その意味では、松井もみごとなしんがりを務めたわけだから・・・(続く)
ここから先は
¥ 100
この記事が参加している募集
読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。