幼少時

大人しかった幼少時、月影の
様に物静かだった。それが誰をも
手こずらせない植物の様な存在
であった。祖母にも両親にも
てこずらせない、おりこうさん!
ポーっとしていて、動作はゆっくり
していた。兄弟のいない私はケンカを
知らず育った。兄弟がいない事が
ネックでおりこうさんとは植物の様な
者に近かった。子供らしい
おてんばぶりにはほど遠い子供で
べたなぎの様な静けさで生きてきた。
ケンカ知らずの無口な幼少時であった。
シャイと言えばシャイで人と話すのは
苦手だった。だが内には激しさを
秘めていたのも、思春期の頃わかった。
基本的にはおとなしく月影の様な
存在であった。そんな自分を卑下
する事もなくポーっとしていた。
植物に近い子供で何も考えず
生きてきた。枯れてしまわぬ様
そおっと、そおっと大事に
可愛いがられ、育てられた。

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