ワークショップ(2回目)西予市、新居浜市、砥部町
西予市宇和文化会館2023年10月31日(火)、新居浜市市民文化センター2023年11月1日(水)、砥部町文化会館2023年11月2日(木)ワークショップ 土谷 享氏(美術家ユニット KOSUGE1-16)、森川好美氏(デザイナー/エンジニア)
ワークショップ(2回目)西予市宇和文化会館 2023年10月31日(火)
ワークショップでは、第1回目に引き続き、土谷さんがファシリテーターとして、森川さんがAI講師として、地域の課題とそれを生かすためのイベントについてグループワークを行いました。第1回目でアイデアが出た「優しい人が増える」という最終アウトカムを土台にして、課題、解決、価値、優位、顧客、広報、収入、支出の分類にそれぞれの意見を反映していきました。第1回目で浮かび上がった防災士や伝統芸能に関するアイデアからさらに西予市の課題や資源について深堀していきました。
西予市では亥の子と言われる稲の収穫祭があり、地固めという役割を子どもたちが担うのですが、地域によっては子どもが足りないため、他の地域から助けを呼ぶこともあるそうです。伝統を継承するためには、地域と地域が連合することが大切だということがわかりました。
さらに宇和文化会館の事務局長さんからは、西予市明浜町渡江でおこなわれる渡江歌舞伎くずしという独特の盆踊りや、西予市で大人気の保育士によるローカルヒーローのユーダッシュ、牛鬼や鹿踊りの映像を見せてもらうなど、西予市の文化情報を教えてもらいました。
そこからさらに発展して、西予市の芸能を集めた芸能マルシェや芸能サミット、芸能カフェの開催などの面白いアイデアも出ました。お面を作ったり、鹿踊りをやってみたり、あるいは昔のお祭りの映像を上映したり、牛鬼のコスプレや、稲わらのワークショップをするなどいろいろなプランがあがりました。
最終的には、西予市の中心地である明間地区で小さなイベント「ドマンナカアカンマ」を実施することが決まりました。伝統芸能に焦点を当てたイベントを通じて、高齢者が家を出て集まったり、子育て世代の交流が生まれたり、伝統芸能や文化に触れる機会をつくることを目指します。イベントの内容については、明間にある施設の明間地域づくり活動センターの皆さんにも協力いただきながら考えていきます。
ワークショップ(2回目)新居浜市市民文化センター 2023年11月1日(水)
ワークショップでは、第1回目に引き続き、土谷さんがファシリテーターとして、森川さんがAI講師として、地域の課題とそれを生かすためのイベントについてグループワークを行いました。ワークショップの参加者の多くが福祉施設で働いているということもあり、第2回は福祉に関するテーマに焦点を当てました。
世の中には様々なイベントがありますが、その多くは障害を持った人が参加しにくい状況があります。静かにしなければならない時間がある場合、介助する人は静かしてもらうことが目的となってしまい、イベントの本質にまで辿り着けないことがあります。今回のイベントでは、障害があることがふつうのことであると捉えてもらい、障害の有無にかかわらず、安心して参加できる雰囲気を作りたいという意見が出ました。
さらに、障害が当たり前であることを共有するためのアイデアとして、「当たり前の学校」や「あたりまえカフェ」などのアイデアが生まれました。芦屋で活躍した具体美術協会の事例を踏まえ、リミットを外すことのできる場の必要性についても話し合いが行われました。それぞれの人が落ち着いていられる場所としてのカームダウンスペースを作ることや、まちとの繋がりをつくるアイデアもありました。
最終的には、施設の人だけではなく一般の人も入ってこれること、イベントに来た人が一人だけではなく他者と協力しながらできるようなことや、結果を問わないなどのコンセプトも生まれました。そして、今治にある社会福祉法人の来島会の施設であるガラス温室と古民家を使用させてもらうことになりました。クリスマスシーズンの実施であることから、「イモふるクリスマス」と題して、障害の有無を問わず誰でも参加できるイベントが企画されました。
会場見学 砥部町 坪内家 2023年11月2日(木)
砥部町では第2回のワークショップが始まる前に、前回のワークショップで話題になった坪内家を見学に伺いました。川のそばにある旧庄屋で、壮大な歴史を感じる古民家でした。砥部焼の粘土を作るための水車があったことや、今でも近隣住民が集まってこんにゃくや味噌を作っていることも教えてもらいました。また、版画の工房や、ピザ釜、屋外の舞台などが併設されていました。市民の手で守り、大切にされている坪内家を知ることができました。
ワークショップ(2回目)砥部町文化会館 2023年11月2日(木)
ワークショップでは、第1回目に引き続き土谷さんがファシリテーターとして、森川さんがAI講師として、地域の課題とそれを生かすためのイベントについてグループワークを行いました
最初に、第1回目で参加者同士が話し合う中で生まれたアイデア「0歳から始める紙の砥部焼体験」、「芸術特区宣言」、「砥部焼で食べる卵かけごはん」、「坪内家でおこなうイベント」を振り返りました。
これまでのアイデアをさらに発展させ、様々な意見を話し合う中で、これまで知る機会のなかった場所と出会うためのテーマ「未知との遭遇」が浮かび上がりました。
砥部町は2005年に広田村と合併したのですが、なかなか行き来がないということもあり、広田村について知るきっかけや、広田村のさらに奥の山村留学センターのある高市まで向かうための道である国道379号をめぐる仕掛ができないだろうかと話し合いました。
また、坪内家についても意外と町民の人が知らないことから、砥部町文化会館、坪内家、そして379号を通り、広田村や高市までの道のりを、ゲームのドランゴンクエストのように巡ってもらうことが面白いのではないかというアイデアが生まれました。そこから379を「皆来る・ミナクル」と読み、「379クエスト エピソード0」というプログラムが浮かび上がってきました。
また、砥部町の歴史を掘り起こすため、昔の砥部の映像を探してみようということになり、上映会も実施することになりました。イベントは主に砥部町文化会館の館長さんを中心に、坪内家のみなさんとともに進めていくことになりました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?