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しくじり社長の旅館奮闘記 Vol.3

倒産寸前を何度も繰り返し、しくじりだらけの人生を少しでも教訓として役立てられたらと思いまして、私が学んだことを配信していきます。
皆様のお役に立てたら幸いです!


【人をその気にさせるには?】

もうずいぶん前になりますが、このタイトルでセミナーがあり、当時私はスタッフのモチベーションで困っていたので、私は一番前の席に座って、かぶりつくように聞きました。

その先生は、今は故人となってしまいましたが、大田堯(たかし)先生で、東京大学の名誉教授をつとめられていた方でした。

その先生は、赤ちゃんはなぜ立って歩けるようになるか知っていますか?と質問します。私は、東大の名誉教授が言うんだから、人類の進化論の過程で何か脳に刷り込まれたDNAがあって、そういうことの関係だろうなと予測していました。

しかし、先生の答えは、
「それは、赤ちゃんがその気になったからです!」
と言うのです。えっ!そんなことなの!と思いましたが、まあ、なるほどね、それでその気にさせるにはどうしたらいいかという展開ね、あるある。と思いながら、生意気な聞き方をしていました。

先生は
「その気になるというのは、赤ちゃんが立つくらいすごいことなのです。じゃあ、その気にさせるにはどうしたらいいでしょうか。」
と言い、おお、来た来た!これだよ、聞きたかったのは。と私はメモを取る準備をしました。

そうすると、先生は西洋のあることわざを持ち出します。
「One man can lead a horse to water, but he cannot make him drink.」
馬を水辺に連れていくことはできますが、馬に水を飲ますことはできません。それは馬次第だから。ということわざですが、結局大田先生は
「人をその気にさせることなんてできないんです。その気というものは、させるものではなく、なるものなんです。」
と言って、講座が終わってしまいました。

私は、ええっ!それじゃ、俺は何しにここへ来たんだ!結局どうすればいいんだ?と思い、その後の質疑応答で、私は手を上げて聞きました。

私「先生、その気にさせることはできないと言いますが、では我々はどうすればいいのでしょうか。」
先「それは、待つのです。その気になるまで、待つのです。」
私「いやいや、こっちはビジネスでやっているので待っていたら手遅れになります。」
先「そうですか、最近の若い人は待てなくなりましたねえ。」
私「いやいや、うちで待っているのは借金取りなんですよ。借金取りだって最近は待ってはくれません!」
先「それでは、ヒントを教えてあげましょう。」

という恥ずかしい問答の後、大田先生は私にヒントを教えてくれました。それが、次の2つなのです。

①    違いを認めること
②    出番を作ること

この二つは今でも私の組織づくりで根本的な考えになっています。

若かりし頃の私も、積極的に得ようとしたから授かったと思います。何事も求めよ、さらば与えられんで、求めたことは与えられるんだと思いました。


「違いを認める文化、出番を作ってあげる文化が人を活かす土壌」


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