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『食欲の秋、食べたいけれど毎日の献立に悩む』

比較的過ごしやすい夏、早く涼しくなった印象でしたが、日本列島では再びこの時期には珍しいほどの最高気温を記録するなど、過ごしやすい季節はとても短い印象です。


10月からは日本でも随分と制限が緩和されました。それと同時に食欲の秋、胃袋拡張も大目に見たくなる時期です。
外食の比較的しやすくなったと当時に、自宅で過ごす時間が心地よい、お料理に目覚めた、自宅食べ最高と思える人も増えたことと思います。
元来お料理が好き、得意な人は毎日の献立を考えるのも苦にならないかもしれませんが、お料理が苦手、家事の最下位の私には夕食を考える、作るのはもはや苦行の域にあります。

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そんな方への朗報、イタリア式メニューで何とか献立作りから解放されてはいかがでしょうか。

イタリア、特にローマで言われているフレーズをご紹介します。
『木曜日ニョッキ、金曜日 魚、土曜日トリッパ(IT語: Giovedì gnocchi, venerdì pesce, sabato trippa)』
*トリッパとは牛、子牛の胃袋を使った煮込み料理のことです。


これだけを見ると木、金、土曜日のメニューが決まっている?何?と思うかもしれませんが、このフレーズが生まれたのは、ローマのトラステベレ地区で戦後の食糧不足や経済的に貧しい人びとの間で言われはじめ、その名残が今日まで続きます。

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ニョッキは日本でもお馴染みになったジャガイモと小麦粉を使った団子状のパスタ、安価でありながらも腹持ちがよいひと皿、敬虔なカトリックは金曜日に肉を口にすることを避ける傾向にあり(皆さんしっかり食べている人が多い印象ですがね…)、魚や豆類、土曜日には肉を口にする、ただし、こちらも安価な内臓部分を煮込み料理にします。

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日本で同じものを準備する方が更なる困難となることもあるので、それぞれの家庭でメイン食材を曜日で決めたりするのもいいかもしれません。

ちなみにわが家でも金曜日は比較的高い割合で魚料理を準備します。

イタリアの多くの家庭では、日曜日のお昼ご飯に家族や親せきが集まるります。ラグーソース(ミートソース)を作り、そのソースを使ったプリモ(パスタ料理など)を準備します。
ラグーソースも煮込み時間がかかるので、手打ちパスタのフェットチーネやパッパルデッレ、ラザーニャで視覚的にも胃袋的にも満足感あふれる食卓になります。日本では、夕食がメインの家庭が多いかもしれませんが、イタリアでは人が集まる食事の中心はお昼ご飯です。
年末のクリスマス、春のパスクワ、お盆のフェッラゴストいずれもお昼ご飯が盛大で、夕飯はパスとなります。

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どのような時でも私の場合、誰かが作ってくれる食事に勝るご馳走はなく、ローマっ子流の1週間の献立を採用するなら『総菜の日』または『外食の日』を盛り込みたい気もします。

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