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高校生|愛媛県内高校合同句会

この記事は、日本俳句教育研究会のJUGEMブログ(2010.03.15 Monday)に掲載された内容を転載しています。
参照元:http://info.e-nhkk.net/

nhkk事務局スタッフ:
「第2回日本俳句教育研究会・研究発表大会」にて、愛媛県立松山東高等学校・門田教諭より「県内高等学校の連携について」基調提案がありましたが、この度、研究発表大会後に開催されました「県内高校合同句会」の様子をお寄せいただくことができました。
 以下、松山東高等学校・藤田敦子講師のレポートです。



藤田敦子講師:
nhkk研究大会の基調講演から一ヶ月後、門田氏の発案で合同句会が実現した。於松山東高校(2010.2.11)。

俳句甲子園参加校を中心に、今治西、伯方、愛光、松山中央、松山西、松山東、が各5~6名、最も遠い新居浜西からはなんと11名!の参加があった。

そもそもの目的は、門田氏の言葉をそのまま、お借りすれば以下の通り。

「各校ともに昨夏に比べて、弱体化している時期だと思います。初めて参加の生徒もいます。教員の知識や経験を披歴し、厳しくあたって潰すことは避けるようお願いします。

生徒同士の輪(和ないし連絡網)を作ることを目的とします。彼らが自主性を生かして、相互の力を伸ばす支援をしたいと思います。生徒自身が自分たちで運営しているという気にならないと愛媛の高校は駄目だと思います。」

1. 9:00~11:00  吟行による句作り(東高周辺)
実際には、遠方の高校の到着時間の制限もあり、吟行を実施したのは伯方高校のみ。
事前の吟行題「卒業」で各校5句、写メ1枚。
(これは後日、愛媛新聞に投句するという2次利用も)

2. 11:00~12:30
チーム分け、ディベート対応、昼食。

3. 12:30~16:00
教室、視聴覚室、図書館(2)の4か所に分かれて、総当りで練習試合開始。
時間の関係から、実際には中予高vs東予高の16試合。
俳句甲子園と同様に、5句3分勝負で、各顧問が分かれて判定、講評。
4か所にはそれぞれ兼題「枯野」「手袋」「冬の蝶」と吟行題「卒業」。

私の担当の図書館2はまったくのビギナー「新居西2」チームが市内常連校を迎え撃つ形。
「新居西2」は初めてのディベート。「卒業」は時間の関係で参加できなかった。

今回の収穫は、対戦校が「相手の句を良くしよう」という気持ちでディベートを行ったことだ。大会経験のある各校が丁寧に解説するといったかたちである。

愛光とは「枯野」、ここでは、「枯野と驟雨」季重なりの指摘。
松東とは「手袋」、ここでは「手袋と母」など、類想や距離の指摘。
中央とは「冬蝶」、ここでは「切れ」と「季語」の活かし方についての指摘。

それを受けて、真摯にメモを取る新居西の5人。残念ながら負けてしまったが、一試合ごとに多くを吸収してディベートに活かす力はさすがだった。きっと大きく成長してくるに違いない。講評など必要ないくらい生徒同士の切磋琢磨が気持ちいい。いい感じだ!「チーム愛媛」!6月に会おう!



■日本俳句教育研究会(nhkk)
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