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図書室

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俳句に関する書籍の紹介だけでなく、事務局長が出逢った書籍の感想などを思いのままに綴る、個人的な図書室です。好みに偏る傾向があります。
運営しているクリエイター

#直木賞

角田光代『対岸の彼女』

第132回直木賞受賞作品は、小夜子と葵(アオイ)とナナコという女性たちの物語です。 主人公…

三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』『まほろ駅前番外地』『まほろ駅前狂騒曲』

まほろ市の駅前で便利屋を営む多田と、そこに転がり込んできた(高校時代とは別人のように)破…

窪美澄『夜に星を放つ』

『ふがいない僕は空を見た』以来に手に取った窪美澄さんです。第167回直木賞受賞作品で、星座…

辻村深月『鍵のない夢を見る』

辻村さんの小説との出会いは、『名前探しの放課後』でした。その時は、ストーリーテラー的魅力…

島本理生『ファーストラヴ』

第159回直木賞受賞作品で、来春には映画化も予定されている島本理生さんの長編ミステリー『フ…

小池真理子『恋』

前回の『二重生活』に引き続いて、小池真理子さんの第114回直木賞の受賞作品『恋』です。 タ…

恩田陸『蜜蜂と遠雷』『祝祭と予感』

2017年の直木賞&本屋大賞ダブル受賞作『蜜蜂と遠雷』が映画化で話題ですが、スピンオフ短編小説集『祝祭と予感』も刊行されています。 『蜜蜂と遠雷』 ピアノコンクールを描いた『蜜蜂と遠雷』は、奏者の演奏する曲がBGMとして脳内で再生される中で、登場人物の高揚感や達成感に共感していくので、読者も否応なしに盛り上がり、心地よいカタルシスが得られるような作品です。実際、何度もウルウルさせられました。音楽への愛がテーマともいえる小説で、エンターテインメントの要素も一面的でなく、芸術

大島真寿美『渦 妹背山婦女庭訓魂結び』

実在した人形浄瑠璃作家・近松半二の生涯を描いた第161回直木賞受賞作。 主人公は、あの近松…

門井慶喜『銀河鉄道の父』

第158回直木賞受賞作。 宮沢賢治とその父……ということで、きっと親子の確執の話だと思っ…